ドイツヨーロッパの歴史ローマ帝国世界史

ドイツ的な建築の集大成「ケルン大聖堂」歴史的背景や世界遺産としての今を元大学教員がわかりやすく解説

カトリックの影響が色濃いケルン

現在のケルンの住民の信仰はローマ・カトリック教会が多数派。3割以上がローマ・カトリック教徒とされています。カトリックの影響力の強さもあり、長らくカトリック系である中央党が主力政党。第二次世界大戦が終わると中央党は解体され、ドイツキリスト教民主同盟が形成されます。

それからケルンの支持層はドイツ社会民主党へと移行。ケルンに住んでいる人たちはこれらのカトリック系の政党を主に支持してきました。実はイスラム教やユダヤ教の信徒が多いこともケルンの特徴。その影響もあるナチスドイツ時代にはたくさんのケルン在住のユダヤ教徒が殺害されました。

ケルン大聖堂はドイツの歴史を映し出す

ケルン大聖堂は中断期間を挟みながら600年以上の歳月をかけて建造されました。そのためドイツを取り巻くさまざまな歴史的出来事が関わっています。古代ローマ帝国の都市文化の雰囲気、宗教改革によるカトリック教会の停滞、ナポレオン戦争による愛国心の高まり、そして二度にわたる世界大戦。これらの歴史的出来事の影響をさまざまに受けながらケルン大聖堂は大きくなり、そして保存されています。歴史を文字ではなく建造物から感じ取るというのもいいかもしれませんね。

1 2 3 4
Share: