この記事では「flea market」と「free market」の違いについてみていきます。「flea market」と「free market」、どちらも読みをカタカナで書くなら「フリーマーケット」と読むことのできる言葉ですが、俺たちが言うところのフリマはどちらかと聞かれると、答えに困る人も少なくないでしょう。そこで今回はこれらの意味やその違いについて、国語の講師でもある空野キノコと一緒に解説していきます。

ライター/空野きのこ

大学在学中から文学・国文法や教育について本格的に学び、現在は小中学生に勉強を教えている講師。その知識と経験を活かし、言葉の雑学を中心に分かりやすく解説していく。

flea marketとfree marketのざっくりした違い

image by iStockphoto

まずはじめに、「flea market」「free market」のざっくりした違いについて説明しましょう。「flea market」はそのまま日本語に訳すなら「蚤(のみ)の市」のことであり、「free market」「自由市場(じゆうしじょう)」のことであるという違いがあります。

まだ何のことかわからないという人も多いかと思いますが、今回はそれについてくわしく説明しましょう。

flea marketとfree marketの詳しい説明

さきほど、「flea market」とは日本語で「蚤の市」のことで、「free market」「自由市場」のことだと説明しましたが、ここからはそれぞれの言葉について詳しく説明したいと思います。

flea marketはフランスが起源

image by iStockphoto

日本語で「蚤の市」という意味である「flea market」は、元々フランス語の「marche aux puces(マルシェ・オ・ピュス)」に由来すると言われています。この「ピュス」が日本語では「蚤」にあたり、英語でも蚤を意味する「flea」を使い「flea market」になりました。

その「蚤の市」、つまり「flea market」はいわゆる私たちがイメージする駅前でやってるようなフリマ(フリーマーケット)のことです。「蚤」というとフリマのイメージとは遠いような気もしますが、「蚤のようなくだらないものを売るから」という説や、「蚤をとるときのように、きょろきょろと目をこらしてものを探すから」という説などが語源であるとされています。

free marketは自由に取引をする経済のこと

日本語で「自由市場(じゆうしじょう)」を意味する「free market」は、物などの売り買いが政府や権力を持った組織などによって管理や強制される形ではなく、売り手と買い手が自由に取引を行う市場や経済のことで、政治や経済の分野において使われる言葉です。

また、「free market」は直訳で「全て無料の市」とも訳せますよね。日本でも、家の前に断捨離や引っ越しなどで不要になったものを置いて「ご自由にお持ちください」とメッセージを添えておくように、欧米などでも庭先やガレージの前に、不要になったものとともに「free market」と書いた看板を出すことなどもあるようです。

\次のページで「日本におけるflea marketの起源とは?」を解説!/

日本におけるflea marketの起源とは?

ここで日本における「flea market」の起源について説明したいと思います。日本で「flea market」が初めて行われたのは昭和9年(1934年)の9月29日に銀座松坂屋で開かれた「第1回蚤の市」です。これが好評で、以降も第2回が行われたり、別の場所でも開催されるようになりました。

これを企画したのはパリに滞在経験のある画家や作家、実業家などが集まってできた「巴里会(パリかい)」という団体で、この時代の日本は1923年に起きた関東大震災からの復興に力を入れていた時期であり、銀座をパリのような都市にするという意識から発案されたようです。

フリマを「free market」と書いても問題ない?

image by iStockphoto

さきほど、「蚤の市」つまり私たちが思う「フリマ」を英語で書くなら「flea market」であり、「free market」は間違いであることを説明しましたが、日本人を相手にする場合に限った話では「free market」と書いてはいけないとは言い切れません。というのも、まず「フリーマーケット」は英語で書くと「free market」だと思い込んでいる人は非常に多いので、たいていの場合、おそらく意味は通じるでしょう。

また、関西を中心にフリーマーケットに関わる活動をしている「日本フリーマーケット協会」は、誰でも気軽に参加出来るような思いもこめて、あえて「free Market」という表記を積極的に使っています。ですので、少なくとも日本人を相手にする場合に限り、「free market」と書くのもナシとは言い切れないでしょう。

flea marketは蚤の市で、free marketは自由市場!

今回の説明で、「flea market」は日本語で言うと「蚤(のみ)の市」「free market」「自由市場」であることや、それぞれの言葉の意味について知っていただけたかと思います。今回の説明がみなさんの理解に少しでも役立てたなら幸いです。

" /> 簡単でわかりやすい!「flea market」と「free market」の違いとは?フリマはどっち?現役塾講師がわかりやすく解説 – Study-Z
雑学

簡単でわかりやすい!「flea market」と「free market」の違いとは?フリマはどっち?現役塾講師がわかりやすく解説

この記事では「flea market」と「free market」の違いについてみていきます。「flea market」と「free market」、どちらも読みをカタカナで書くなら「フリーマーケット」と読むことのできる言葉ですが、俺たちが言うところのフリマはどちらかと聞かれると、答えに困る人も少なくないでしょう。そこで今回はこれらの意味やその違いについて、国語の講師でもある空野キノコと一緒に解説していきます。

ライター/空野きのこ

大学在学中から文学・国文法や教育について本格的に学び、現在は小中学生に勉強を教えている講師。その知識と経験を活かし、言葉の雑学を中心に分かりやすく解説していく。

flea marketとfree marketのざっくりした違い

image by iStockphoto

まずはじめに、「flea market」「free market」のざっくりした違いについて説明しましょう。「flea market」はそのまま日本語に訳すなら「蚤(のみ)の市」のことであり、「free market」「自由市場(じゆうしじょう)」のことであるという違いがあります。

まだ何のことかわからないという人も多いかと思いますが、今回はそれについてくわしく説明しましょう。

flea marketとfree marketの詳しい説明

さきほど、「flea market」とは日本語で「蚤の市」のことで、「free market」「自由市場」のことだと説明しましたが、ここからはそれぞれの言葉について詳しく説明したいと思います。

flea marketはフランスが起源

image by iStockphoto

日本語で「蚤の市」という意味である「flea market」は、元々フランス語の「marche aux puces(マルシェ・オ・ピュス)」に由来すると言われています。この「ピュス」が日本語では「蚤」にあたり、英語でも蚤を意味する「flea」を使い「flea market」になりました。

その「蚤の市」、つまり「flea market」はいわゆる私たちがイメージする駅前でやってるようなフリマ(フリーマーケット)のことです。「蚤」というとフリマのイメージとは遠いような気もしますが、「蚤のようなくだらないものを売るから」という説や、「蚤をとるときのように、きょろきょろと目をこらしてものを探すから」という説などが語源であるとされています。

free marketは自由に取引をする経済のこと

日本語で「自由市場(じゆうしじょう)」を意味する「free market」は、物などの売り買いが政府や権力を持った組織などによって管理や強制される形ではなく、売り手と買い手が自由に取引を行う市場や経済のことで、政治や経済の分野において使われる言葉です。

また、「free market」は直訳で「全て無料の市」とも訳せますよね。日本でも、家の前に断捨離や引っ越しなどで不要になったものを置いて「ご自由にお持ちください」とメッセージを添えておくように、欧米などでも庭先やガレージの前に、不要になったものとともに「free market」と書いた看板を出すことなどもあるようです。

\次のページで「日本におけるflea marketの起源とは?」を解説!/

次のページを読む
1 2
Share: