みんなは「オタク」という言葉を聞いたことがあるよな。実際に自分のことを「オタク」と認識していたり、ほかの人から「オタク」と呼ばれている人もいるかもしれませんね。

ただ、読み方は同じ「otaku」でも、「オタク」と「ヲタク」という2種類の表記があるよな。この違いをちゃんと説明できる人は意外と少ないんじゃないでしょうか。

今回はそんな「オタク」と「ヲタク」の違いを、院卒日本語教師の"むかいひろき"と一緒に解説していきます。

ライター/むかいひろき

ロシアの大学に再就職した、日本で大学院修士課程修了の日本語教師。その経験を武器に言葉について分かりやすく解説していく。

「オタク」と「ヲタク」に違いってあるの?

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「オタク」も「ヲタク」も、どちらも発音すれば「otaku」となり、会話ではその違いはあまり気にならないかもしれません。ただ実際に文字で書くときは話は別。まずはどちらが辞書に載っているのかを確認していきましょう。

辞書に載っているのは「オタク」

まず、辞書に載っているのは「オタク」のほうです。つまり「オタク」のほうがより一般的な言葉だと考えられますね。「オタク」は辞書にどのような意味が載っているのか、確認していきましょう。

4.[俗]趣味的な世界にひたすら没頭する閉鎖的な人。
「アニメ[パソコン]ー」
▶相手を「おたく」と呼ぶ傾向があるからという。
表記:多く「オタク」と書く。

出典:明鏡国語辞典 第二版(大修館書店)「お-たく【御宅】」

「オタク」は国語辞典では「御宅」という言葉の4番目の意味として掲載されていました。ただ、意味の変化が早い俗語は、辞書の意味と実際の意味が少し異なることがあるのも事実。現在は「閉鎖的な人」というニュアンスはあまりないのではないでしょうか。「ある分野に非常に詳しく、それに熱中している人」という意味の言葉だと言えるでしょう。

「ヲタク」という言葉はなぜ生まれた?

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では、ここから本題に参りましょう。「オタク」という表記1つで十分のはずなのに、なぜ「ヲタク」という表記が生まれたのでしょうか。実は、これには「オタク」という言葉の発展が関係しています。詳しく見ていきましょう。

\次のページで「「オタク」という言葉が一般化したことで差別化のために誕生」を解説!/

「オタク」という言葉が一般化したことで差別化のために誕生

「オタク」という言葉は、当初はアニメや漫画、秋葉原の分野に限定して、その分野に詳しい人の意味で使用されていました。ただ、徐々に「オタク」層から一般に言葉の使用範囲が広がり、何かについて詳しく熱心な人がいれば、「巨人オタク」のように「オタク」という言葉が使われるようになったのです。

広く様々な分野について使われるようになった「オタク」という言葉。しかし、困ったのは当初「オタク」と呼ばれていた生粋の「オタク」たちです。そこで、意味が広がってしまった「オタク」と区別するため、アニメ・漫画や秋葉原の分野に詳しい人たちのことを「ヲタク」と表記するようになったと考えられています

ただ、「オタク」「ヲタク」には厳密な区別はないため、何かに詳しい人、アニメや漫画、秋葉原に詳しい人たちに対して、どちらの言葉を使っても特に問題にはなりません

「オタ活」と「ヲタ活」にも違いはあるの?

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「オタク」と「ヲタク」の違いはなんとなく理解できたでしょうか。ここからは「オタク」と「ヲタク」から派生したほかの言葉についても見ていきましょう。ずばり、「オタ活」と「ヲタ活」の違いです。

活動の熱の入れ具合で区別!?

「オタ活」と「ヲタ活」の意味の違いには、2つのパターンがあるようです。1つは「オタク」「ヲタク」の意味と同様の区別をする場合。ある熱中している分野の活動をすることを「オタ活」、アニメ・漫画や秋葉原関連の活動をすることを「ヲタ活」というような形ですね。

2つ目は活動の熱の入れ具合で区別する場合。ゆるくライトに活動する場合は「オタ活」、熱心に特に熱意を込めて活動する場合は「ヲタ活」といった区別です。

どちらかといえば、1番目の意味の区別を使用している人が多い印象は受けます。ただ、この「オタ活」と「ヲタ活」の使い分けも、厳密なルールや規則があるわけではありません。自身が使用したい表現を使うのがよいでしょう。

\次のページで「一応使い分けはあるが、あまり気にしないでもいい言葉」を解説!/

一応使い分けはあるが、あまり気にしないでもいい言葉

今回は「オタク」と「ヲタク」の違いについて解説しました。「オタク」は本来は「アニメ・漫画や秋葉原の分野に詳しく、熱中している人」という意味で使用されていました。しかし、「ある分野に非常に詳しく、それに熱中している人」という広い意味に変化します。そこで本来の「アニメ・漫画や秋葉原の分野に詳しく、熱中している人」を示すために新たに生まれた表記が「ヲタク」なのです。ただ、この使い分けは厳密ではないため、あまり気にしないでもいいですよ。

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雑学

簡単に分かる「オタク」と「ヲタク」の違い!使い分けも院卒日本語教師が分かりやすく解説!

みんなは「オタク」という言葉を聞いたことがあるよな。実際に自分のことを「オタク」と認識していたり、ほかの人から「オタク」と呼ばれている人もいるかもしれませんね。

ただ、読み方は同じ「otaku」でも、「オタク」と「ヲタク」という2種類の表記があるよな。この違いをちゃんと説明できる人は意外と少ないんじゃないでしょうか。

今回はそんな「オタク」と「ヲタク」の違いを、院卒日本語教師の”むかいひろき”と一緒に解説していきます。

ライター/むかいひろき

ロシアの大学に再就職した、日本で大学院修士課程修了の日本語教師。その経験を武器に言葉について分かりやすく解説していく。

「オタク」と「ヲタク」に違いってあるの?

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「オタク」も「ヲタク」も、どちらも発音すれば「otaku」となり、会話ではその違いはあまり気にならないかもしれません。ただ実際に文字で書くときは話は別。まずはどちらが辞書に載っているのかを確認していきましょう。

辞書に載っているのは「オタク」

まず、辞書に載っているのは「オタク」のほうです。つまり「オタク」のほうがより一般的な言葉だと考えられますね。「オタク」は辞書にどのような意味が載っているのか、確認していきましょう。

4.[俗]趣味的な世界にひたすら没頭する閉鎖的な人。
「アニメ[パソコン]ー」
▶相手を「おたく」と呼ぶ傾向があるからという。
表記:多く「オタク」と書く。

出典:明鏡国語辞典 第二版(大修館書店)「お-たく【御宅】」

「オタク」は国語辞典では「御宅」という言葉の4番目の意味として掲載されていました。ただ、意味の変化が早い俗語は、辞書の意味と実際の意味が少し異なることがあるのも事実。現在は「閉鎖的な人」というニュアンスはあまりないのではないでしょうか。「ある分野に非常に詳しく、それに熱中している人」という意味の言葉だと言えるでしょう。

「ヲタク」という言葉はなぜ生まれた?

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では、ここから本題に参りましょう。「オタク」という表記1つで十分のはずなのに、なぜ「ヲタク」という表記が生まれたのでしょうか。実は、これには「オタク」という言葉の発展が関係しています。詳しく見ていきましょう。

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