雑学

簡単でわかりやすい!辞書と辞典の違いとは?事典との違いも現役塾講師がわかりやすく解説

この記事では「辞書」と「辞典」の違いについてみていきます。どちらも、言葉の意味や使い方について書かれている本を指す言葉ですが、「書」と「典」の漢字が違うことで、これらの意味にも違いはあるのかと問われると、答えに困るという人も少なくないでしょう。そこで今回は「辞書」と「辞典」の意味や「事典」との違いについて、国語の講師でもある空野キノコと一緒に解説していきます。

ライター/空野きのこ

大学在学中から文学・国文法や教育について本格的に学び、現在は小中学生に勉強を教えている講師。その知識と経験を活かし、言葉の雑学を中心に分かりやすく解説していく。

辞書と辞典のざっくりした意味を説明

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まずはじめに、「辞書」「辞典」という言葉のざっくりした意味をお教えしましょう。「辞書」「辞典」は、どちらも「言葉や漢字、物事などについて、その意味や語源などの背景、使い方や類義語などを解説している本のこと」を指し、単語に使われている「書」と「典」の漢字が違うだけで、意味の上では違いがありません。

ですので、「〇〇辞典」などのように具体的な固有名詞に使われている場合以外では、基本的に「辞書」と「辞典」のどちらを使っても問題ないでしょう。

辞書と辞典をそれぞれ漢字から説明

さきほど、「辞書」「辞典」は、どちらも言葉の意味や使い方について説明・解説している本を指す言葉で、それらの間に意味の違いはないことを説明しましたね。ここからは両者の言葉に対する理解を深めるために、「辞書」「辞典」に使われている漢字に着目しながら説明していきたいと思います。

「辞」は言葉を使って断ること

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まずはじめに、「辞書」「辞典」の両方に使われている「辞」について説明しましょう。「辞」という字はもともと「辭」と書いていたのを簡略化したものです。そして、「辭」の右側は「罪人に入れ墨をする針」を、左側は「乱れた糸を手でさばいて(解きほぐして)いる様子」をあらわしています。

そこから「法廷で議論をして、罪という乱れをさばく言葉」を意味し、やがて一般的な「言葉」に対しても使われるようになりました。「辞」というとまず、「辞退」や「辞任」など「辞める(やめる)」という意味を思い浮かべる方も多いかと思いますが、「辞」の意味が「言葉」であることから、「言葉をつかって断る」という意味へと広がり、「辞める」「辞る(ことわる)」という意味や読み方も加わっていったようです。

「書」は筆と人とが合体した?

つぎに、「辞書」「書」について説明しましょう。「書」という字の上にある「聿」は「筆」をあらわす形です。そしてある説によると、この字はその「聿」と、「人」を意味する「者」という漢字を組み合わせ、「人が筆で書きつける様子」をあらわしているのではないかと考えられています。

さきほど説明したように「辞」とは「言葉」のことでしたね。ですから、言葉の意味や由来、使い方などについて書きつけたもの、つまり「書物」のことを「辞書」と呼ぶのです。

「典」は台にのせておくくらい貴重な本

今度は「辞典」「典」について説明しましょう。「典」という字の上半分の形は「竹簡」という、竹の札を糸でつなげて作った昔の書物をあらわしています。下の二つの点は、その竹簡を乗せる台をあらわしていて、「典」という字は、台に乗せておくくらい「貴重で重要な書物」という意味を持ち、「貴重で重要」ということから「基本」「手本」など、その意味は広がっていきました。

「典」という字はこのような成り立ちがあるので、「言葉」を意味する「辞」「典」を組み合わせた「辞典」は、言葉の意味や由来、使い方などについて書かれた書物のことを指すのです。

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