
色で違う?青は直流、赤は交流
このように路線によって直流か交流か決まっています。直流のところでは直流用の電車や機関車しか走れません。また、交流のところでは交流用の電車や機関車だけです。そのため、走行できるところをわかりやすくするために機関車は直流用は青、交流用は赤が基本。
正確には赤い機関車にも交流専用のものと、直流と交流の両方で使えるものがあります。また、電気が通じていないところを走るディーゼル機関車も赤い場合が多いです。そのため、より正確には直流しか走れない機関車は青。それ以外は赤となります。赤い機関車はは交流専用と直流・交流両用、電気のないところを走るディーゼル機関車とさらに分類可能。特別な列車用の機関車や特別なペイントを除けば原則はこのようになっています。
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赤い力持ち?金太郎とレッドサンダーの違いとは
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機関車と青と赤の違いについて説明しましたが、金太郎もレッドサンダーも赤い機関車。どちらも直流でも交流でもOKです。では、これらは何が違うのか。兄弟機関車に当たる桃太郎やブルーサンダーとも関連があるので、併せて説明していきます。
すべては桃太郎から?日本ではじめて公式の愛称がついたEF210
JRになる前は国鉄こと日本国有鉄道でした。これが民営化してJR各社に分かれたのが1987年。この時JR貨物も国鉄の機関車を引き継ぎました。しかし、それらが老朽化してくると新しい機関車が必要。そこで1990年代中頃に登場したのがEF210型電気機関車です。
それまで使われていた国鉄の機関車の後継機として省エネも意識した強力な機関車として登場したのがEF210型。最初に拠点となったのが岡山だったため、愛称を公募した結果「ECO-POWER桃太郎」と名付けられました。実は機関車に公式の愛称がついたのはこれが初めて。運転室横の窓の下には小さいですが桃太郎のロゴも入っています。
鉄道界の山の神?EH500金太郎とEH200ブルーサンダー
実は鉄道は坂に弱いというのをご存知ですか。鉄のレールと鉄の車輪を使う鉄道車両は坂が苦手。しかし、日本は坂が多いですよね。そのため、急坂を越えるためには強力な機関車が必要。箱根駅伝で箱根の急坂をぐいぐいのぼっていく選手を山男や山の神と呼びますよね。そんな鉄道界の山の神が金太郎とブルーサンダーです。
金太郎ことEH500とブルーサンダーことEH200は、どちらも一見すると2両がつながっているように見えます。しかし、どちらも2両で1組の機関車です。それが急坂を越えるための工夫。先輩のEH500は青函トンネルをの急坂を上り下りするため、後輩のEH200は山がちな路線の急坂を越えるために登場。金太郎は赤、ブルーサンダーは青い機関車です。
名前はサンダーだが中身は桃太郎?EF510レッドサンダー
ブルーサンダーと同時期に登場したのがレッドサンダー。名前からは直流用のブルーサンダーEH200を交流用にしたものようですよね。しかし、実はレッドサンダーの中身や役割はEF210桃太郎に近いもの。直流用の桃太郎を交流の場所でも走行できるようにしたのがEF510レッドサンダーです。ちょっとややこしいですよね。
登場順は桃太郎、金太郎、ブルーサンダーとレッドサンダーの順です。しかし、役割が近いのは桃太郎とレッドサンダーと、金太郎とブルーサンダー。どれも公募で決まった名前です。仕方がないですが、勘違いしやすい名前になっています。
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