今回のテーマは鷹(たか)と鷲(わし)の違いについてです。どちらもインパクトの強い猛禽類で、鷹であれば鷹狩りで使われていたとか、鷲は砂漠に生息しているとか、さまざまなイメージがあるかも知れない。
しかし、それでは改めて鷹と鷲にはどのような違いがあるのか?と聞かれたら、答えられる人は多くないでしょう。実際どちらもタカ目タカ科に属しており、共通点の方が多いと言える。雑学好きライター・ねぼけねこと一緒に解説していきます。

ライター/ねぼけねこ

法学部出身。某大組織での文書作成・広報部門での業務に10年以上従事し、IT・プログラミング分野の歴史にも詳しい。

鷹と鷲の違いをざっくり解説

鷹と鷲は、どちらも猛禽類と呼ばれる鳥類の仲間で見た目に大きな違いがあります。両者の違いについてざっくり説明しましょう。鷹は小型から中型の猛禽類で、体に横縞模様があることが特徴です。対する鷲は大型の猛禽類で、体に模様はありません。また、飛行方法や捕食対象も異なっています。これらの点を踏まえながら、まずは以下で双方の特徴を見ていきましょう。

鷹:小型~中型で横縞模様がある

image by iStockphoto

鷹はタカ目タカ科に属し、鳥類の中でも最も速くて敏捷な種類の一つです。鷲と比べて体のサイズが小さく、小型から中型サイズのものを鷹と呼びます。翼が軽く、目が鋭いのが特徴で、体長は約30cmから60cm、翼長は約80cmから150cm、体重は約200gから2kgに及ぶことも。

中でも特に小さい種類はハヤブサやチュウヒなどです。また、鷹には鷹斑(たかふ)と呼ばれる横縞模様がありますが、鷲にはこうした模様はありません。

気流に乗って飛び、低いところから獲物を追跡して攻撃することが多いです。獲物を捕らえるときの速度は時速100km程度に達することも珍しくありません。基本的に一日一羽の鳥を捕食します。

鷲:大型で模様はない

鷲は、鷹と同様にタカ目タカ科に属し、生物学的には同じものだと言えますが鷹と比べて体のサイズが大きいのが特徴です。鷲の体長は約50cmから100cm、翼長は約150cmから300cm、体重は約1kgから8kgになります。

鷲の中でも特に大きい種類は、ハクトウワシやコンドルなどです。前述の通り鷹には鷹斑(たかふ)と呼ばれる横縞模様がありますが、鷲にはこうした模様はありません。鷲は、行動パターンとして、鷹と異なり羽ばたいて飛びます。

高いところから獲物を見つけて急降下して攻撃することが多いです。主に魚を捕食しますが、捕獲のために急降下する際の速度は時速200km以上に達することも珍しくありません。

鷹と鷲の体のサイズの違いは?

前項までで、鷹と鷲の特徴と主な違いをざっくりと説明しました。次は両者の体のサイズの違いについて見ていきますが、鷹は一般的に鷲よりも体が小さく、軽いです。

前述の通り鷹の体長は約30~60cm、翼長は約80~150cm、体重はも200g~2kgなのに対し、鷲は体長約50~100cm、翼長は約150~300cm、体重は約1~8kgとなっており、その違いは一目瞭然と言えるでしょう。

鷹:体長約30~60cm、体重約200g~2kg

鷹は一般的に鷲よりも体が小さくて軽く、サイズ的には小型から中型だと言えるでしょう。具体的には体長が約30~60cm、翼長は約80~150cm、体重は約200g~2kgの範囲になります。

そんな鷹の中でも特に小さい種類はハヤブサやチュウヒなどで、ハヤブサは体長が約35~50cm、翼長が約80~120cm、体重が約300~700g程度です。チュウヒは体長が約40~60cm、翼長が約100~140cm、体重が約500g~1.5kgになるでしょう。

鷹とその仲間は、素早く動く小さな獲物を追跡したり急降下したりするために、軽快な身体と敏捷な翼を持っていると言えます。

\次のページで「鷲:体長約50~100cm、体重約1~8kg」を解説!/

鷲:体長約50~100cm、体重約1~8kg

鷲は一般的に鷹よりも体が大きく、鳥類としては大型だと言えるでしょう。具体的には体長が約50~100cm、翼長は約150~300cm、体重は約1~8kgの範囲になりますので、鷹との体格差は歴然としています。

そんな鷲の中でも特に大きい種類がハクトウワシやコンドルなどで、ハクトウワシは体長が約90~115cm、翼長が約200~250cm、体重が約4~7kgくらいです。コンドルは、体長が約100~130cm、翼長が約270~330cm、体重が約8~15kgになるでしょう。

鷲とその仲間は、大きな獲物を捕食したり長距離を飛んだりするために、強力な筋肉と大きな翼を持っていると言えます。

鷹と鷲の飛び方の違いは?

image by iStockphoto

鷹と鷲の飛び方の違いは空中での動きによく表れており、鷹は気流に乗って滑空することが多く、翼を広げて風に身を任せます。こうすることで素早く動く小さな獲物を追跡したり、急降下したりできるため、軽快な身体と敏捷な翼を持っているのです。

一方の鷲は羽ばたいて飛ぶことが多く、翼を動かして力強く空を切ります。大きな獲物を捕食したり、長距離を飛んだりするために、強力な筋肉と大きな翼を持っているのです。

鷹:気流に乗って飛ぶ

鷹は気流に乗って滑空することが多く、翼を広げて風に身を任せる形で飛びます。また低空で飛んだり、樹上や岩場に止まったりすることも珍しくありません。前述した小柄な体格のおかげもあって、羽ばたく回数が少なくても高度を保つことができ、エネルギー効率のいい飛び方ができると言えるでしょう。ハヤブサやチュウヒなどもまた、鷹に似た飛び方をします。

鷲:羽ばたいて飛ぶ

一方の鷲は羽ばたいて飛ぶことが多く、翼を動かして力強く空を切って空中を移動します。このような移動をしながら大きな獲物を捕食したり、長距離を飛んだりするために、強力な筋肉と大きな翼を持っていると言えるでしょう。

前述したような大きな翼を持っているおかげで、羽ばたく回数が少なくても高度を落ちないかわりに、エネルギーを大きく消費します。ハクトウワシやコンドルもまた、飛び方が鷲と同じです。

\次のページで「鷹と鷲の食べ物の違いは?」を解説!/

鷹と鷲の食べ物の違いは?

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鷹は、一日に一羽程度の小さな鳥を捕食することが多いです。ネズミやトカゲなどの小動物や昆虫を食べることもあり、獲物を見つけると低空で飛んで追跡し、爪や嘴で捕まえます。

一方の鷲は主に魚を捕食することが多いです。シカやイノシシなどの大型動物も食べることがあり、獲物を見つけると高度を上げて空中で旋回し、急降下して爪や嘴で捕まえます。そのまま空中に持ち上げて飛び去ることも少なくありません。

鷹:一日一羽の鳥を捕食する

鷹は一日に一羽程度の小さな鳥を捕食することが多く、ネズミやトカゲなどの小動物や昆虫も食べることがあります。獲物を見つけると、低空で飛んで追跡して爪や嘴で捕まえますが、前述したような軽快な身体と敏捷な翼は、素早く動く獲物に対応するためのものと言ってもいいでしょう。

捕獲した獲物は地面で食べることもありますが、他の猛禽類に奪われないように樹上や岩場に持ち帰ることも少なくありません。ここまでも何回か名前を挙げましたが、ハヤブサやチュウヒなどもまた、鷹に似た捕食方法をします。

鷲:主に魚を捕食する

鷲は主に魚を捕食することが多く、一方で、シカやイノシシなどの大型動物も食べることがあります。獲物を見つけると、高度を上げて空中で旋回してから急降下して爪や嘴で捕まえますが、前述したような大きな体格と翼は、大きな獲物を捕食したり、長距離を飛んだりするために備わっていると言えるでしょう。

捕獲した獲物はその場で食べるとは限らず、そのまま空中に持ち上げて飛び去ることも珍しくありません。ここまでに何度か名前を挙げたハクトウワシやコンドルなども、鷲に似た捕食方法をします。

小型~中型のものが鷹、大型のものが鷲

鷹は小型~中型で鷹斑と呼ばれる横縞模様があり、その俊敏さが特徴です。一日に一羽の鳥を食べるとされており、気流を活用した低空飛行で獲物を追って爪や嘴で捕まえます。

一方の鷲は鷹と同じタカ目タカ科に属し、生物学的には同じですが、より大型で鷹斑のような模様はありません。鷹と同じ猛禽類で、主に魚を食べますがそれ以外の小動物も獲物とします。大きな翼で飛び、高いところから急降下して獲物を捕まえるやり方も鷹と異なる点です。

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簡単でわかりやすい!鷹と鷲の違いは?体のサイズ・飛び方・食べ物を雑学好きライターが詳しく解説

今回のテーマは鷹(たか)と鷲(わし)の違いについてです。どちらもインパクトの強い猛禽類で、鷹であれば鷹狩りで使われていたとか、鷲は砂漠に生息しているとか、さまざまなイメージがあるかも知れない。
しかし、それでは改めて鷹と鷲にはどのような違いがあるのか?と聞かれたら、答えられる人は多くないでしょう。実際どちらもタカ目タカ科に属しており、共通点の方が多いと言える。雑学好きライター・ねぼけねこと一緒に解説していきます。

ライター/ねぼけねこ

法学部出身。某大組織での文書作成・広報部門での業務に10年以上従事し、IT・プログラミング分野の歴史にも詳しい。

鷹と鷲の違いをざっくり解説

鷹と鷲は、どちらも猛禽類と呼ばれる鳥類の仲間で見た目に大きな違いがあります。両者の違いについてざっくり説明しましょう。鷹は小型から中型の猛禽類で、体に横縞模様があることが特徴です。対する鷲は大型の猛禽類で、体に模様はありません。また、飛行方法や捕食対象も異なっています。これらの点を踏まえながら、まずは以下で双方の特徴を見ていきましょう。

鷹:小型~中型で横縞模様がある

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鷹はタカ目タカ科に属し、鳥類の中でも最も速くて敏捷な種類の一つです。鷲と比べて体のサイズが小さく、小型から中型サイズのものを鷹と呼びます。翼が軽く、目が鋭いのが特徴で、体長は約30cmから60cm、翼長は約80cmから150cm、体重は約200gから2kgに及ぶことも。

中でも特に小さい種類はハヤブサやチュウヒなどです。また、鷹には鷹斑(たかふ)と呼ばれる横縞模様がありますが、鷲にはこうした模様はありません。

気流に乗って飛び、低いところから獲物を追跡して攻撃することが多いです。獲物を捕らえるときの速度は時速100km程度に達することも珍しくありません。基本的に一日一羽の鳥を捕食します。

鷲:大型で模様はない

鷲は、鷹と同様にタカ目タカ科に属し、生物学的には同じものだと言えますが鷹と比べて体のサイズが大きいのが特徴です。鷲の体長は約50cmから100cm、翼長は約150cmから300cm、体重は約1kgから8kgになります。

鷲の中でも特に大きい種類は、ハクトウワシやコンドルなどです。前述の通り鷹には鷹斑(たかふ)と呼ばれる横縞模様がありますが、鷲にはこうした模様はありません。鷲は、行動パターンとして、鷹と異なり羽ばたいて飛びます。

高いところから獲物を見つけて急降下して攻撃することが多いです。主に魚を捕食しますが、捕獲のために急降下する際の速度は時速200km以上に達することも珍しくありません。

鷹と鷲の体のサイズの違いは?

前項までで、鷹と鷲の特徴と主な違いをざっくりと説明しました。次は両者の体のサイズの違いについて見ていきますが、鷹は一般的に鷲よりも体が小さく、軽いです。

前述の通り鷹の体長は約30~60cm、翼長は約80~150cm、体重はも200g~2kgなのに対し、鷲は体長約50~100cm、翼長は約150~300cm、体重は約1~8kgとなっており、その違いは一目瞭然と言えるでしょう。

鷹:体長約30~60cm、体重約200g~2kg

鷹は一般的に鷲よりも体が小さくて軽く、サイズ的には小型から中型だと言えるでしょう。具体的には体長が約30~60cm、翼長は約80~150cm、体重は約200g~2kgの範囲になります。

そんな鷹の中でも特に小さい種類はハヤブサやチュウヒなどで、ハヤブサは体長が約35~50cm、翼長が約80~120cm、体重が約300~700g程度です。チュウヒは体長が約40~60cm、翼長が約100~140cm、体重が約500g~1.5kgになるでしょう。

鷹とその仲間は、素早く動く小さな獲物を追跡したり急降下したりするために、軽快な身体と敏捷な翼を持っていると言えます。

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