今回のテーマはピラフと炒飯の違いについてです。どちらも米を主な材料とする外国由来の料理で、双方ともに日本でも人気が高い。
料理が得意な人なら知っているかも知れないが、この二つの料理の大きな違いは、ピラフが「米を炒めてから炊く」もので、炒飯が「米を炊いてから炒める」という点です。米をメインにしている料理という点は共通しているが、その調理法は大きく異なる。雑学好きライター・ねぼけねこと一緒に解説していきます。

ライター/ねぼけねこ

法学部出身。某大組織での文書作成・広報部門での業務に10年以上従事し、IT・プログラミング分野の歴史にも詳しい。

ピラフと炒飯の違いをざっくり解説

まず最初に、ピラフと炒飯の違いについてざっくり説明します。ピラフと炒飯はどちらも米を使った料理ですが、調理法や材料、バリエーションなどが異なっているのがポイントです。最初に結論を述べておくと、ピラフは米を「炒めてから炊く」料理で、炒飯は米を「炊いてから炒める」料理で、両者はこの意味で真逆の料理だと言えるでしょう。

ピラフ:米を「炒めてから炊く」料理

ピラフは、生の米を炒めて調理してから、他の具材と一緒に炊いて作る料理です。トルコや中東、インドなどの料理に由来し、世界各地で様々なバリエーションがあります。特徴は米がふっくらとしてほぐれやすく、香りや色が豊かであることです。

肉や野菜、ナッツやドライフルーツなどの具材を加えることが多く、スパイスやハーブで風味をつけることも少なくありません。主食としても副菜としても楽しめる料理だと言えるでしょう。

炒飯:米を「炊いてから炒める」料理

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炒飯は、炊いてあるご飯を具材と一緒に炒めて、調味料で味付けした料理です。「炒めてから炊く」ピラフに対して、炒飯は反対に「炊いてから炒める」料理だと言えるでしょう。発祥は中国ですが、日本や東南アジアなどでも広く親しまれています。

特徴は、作るのが上手な人ほどご飯がパラパラとしてべたつかず、具材とよく絡むことです。卵や肉、海鮮、野菜などの具材を加えることが多く、醤油やオイスターソースなどの調味料で味付けします。一品で食べてもよく、もちろんおかずと合わせても美味しい料理です。

ピラフと炒飯の調理法の違いは?

ここまでで、まずピラフと炒飯の違いを解説しました。次に、両者の調理法の違いを見ていきましょう。大まかなところはすでに説明していますが、ピラフは生米を油で炒めてから、スープや水などで「炊く」料理です。

一方、炒飯は炊いた米を具材と一緒に油で炒めて作るもので、調味料として醤油やオイスターソースなどを使って味や香りを出すのが大きな特徴と言えるでしょう。

\次のページで「ピラフ:生米を油で炒めてスープなどで炊く」を解説!/

ピラフ:生米を油で炒めてスープなどで炊く

ピラフの調理法は、先述の通り生の米を油で炒めてから、スープや水などで炊くというものです。この工程を経ることで米に油がまわり、ふっくらとした食感と香ばしい風味が出るでしょう。また炊く時はスパイスやハーブなどを加えて米に彩りや風味を与えることも珍しくありません。

ピラフに使う材料はさまざまで、もともとピラフ自体がトルコのパラオやインドのビリヤニ、イランのチェロなどのように非常にバリエーションに富んでいることから、その地域ごとに多種多様な材料が使われます。例えば肉・海産物や野菜はもちろん、ナッツやドライフルーツなどを一緒に炊き込んだりすることもあるでしょう。

炒飯:米を炊いてから具材と一緒に油で炒める

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一方、炒飯の調理法は、これも先述しましたが、米を炊いてから具材と一緒に油で炒めるというものです。こうすることで米が油でコーティングされ、パラパラとした食感と香ばしい風味になります。

また、冷めたご飯も使えるため、残り物でも材料になる点は強みだと言えるでしょう。

調味料には塩コショウ・醤油やオイスターソースなどを使うことが多く、その他の材料として卵や肉、海鮮、野菜などを一緒に炒めることも珍しくありません。炒飯もピラフと同様に非常にシンプルな料理であることからバリエーションは多岐にわたり、本場・中国以外の国で展開したメニューとしては揚州炒飯や台湾の豚肉飯、タイのカオパットなどが挙げられます。

ピラフと炒飯の材料の違いは?

ここまでで、ピラフと炒飯の調理法の違いを解説しました。次に、両者の材料の違いを見ていきましょう。ピラフに使う材料は生米とそれ以外の具材、それにスパイスやハーブなどで、米を炊く際にはスープや水、牛乳などが使われます。

一方、炒飯の主な材料は、ご飯と油、具材、調味料です。ご飯は炊き立てのものよりも冷やご飯や一昼夜寝かせたものが適しているとされ、これに卵や肉、海鮮、野菜などの具材を混ぜて炒め、醤油やオイスターソース、塩・コショウなどの調味料で味付けすることになります。

ピラフ:肉・野菜・ナッツ・ドライフルーツ

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ピラフに使う材料は、先にも説明した通り生米とそれを炊く時のスープ、肉や野菜などの具材、スパイスやハーブなどです。米は長粒米やバスマティ米のようなタイプのものが適しているとも言われ、これを炊く際は水やスープ以外に牛乳を使うこともあります。

具材は肉や野菜、ナッツやドライフルーツなどで、日本では冷凍エビなどの海産物を入れることも少なくありません。スパイスやハーブはクミンやカルダモン、サフランやパセリなどで、卵やネギはあまり使われません。

ただ、ピラフは各地域や家庭レベルでそれぞれ異なるバリエーションがあるので、使われる材料も一概には言えません。見方を変えれば、それだけ好みに合わせた工夫が利くということです。

炒飯:肉・卵・海鮮・野菜

炒飯に使う材料は、炊いた米(ご飯)と油、具材、調味料です。ご飯は炊き立てよりも、冷やご飯や一昼夜寝かせたご飯の方が炒飯に適していると言われています。油はサラダ油やごま油などを使い、具材は卵や肉、海鮮、野菜のあらゆるものが使用可能です。

これらを炒めて、醤油やオイスターソース、塩やコショウといった調味料で味付けすることになります。ピラフと大きく異なる点として、炒飯には卵やネギがよく使われる点が挙げられるでしょう。

ただ炒飯も、ピラフと同様にさまざまなバリエーションがあるので材料の種類も注意が必要です。例えば、中国の揚州炒飯はチャーシューとエビ、台湾の豚肉飯はひき肉と醤油、タイのカオパットは豚肉とバジルなどを使います。

ピラフと炒飯のバリエーションの違いは?

ここまでで、ピラフと炒飯の材料の違いを解説しました。次に、両者のバリエーションの違いを見ていきましょう。いずれもアジア発祥の料理ですが、作り方がシンプルなことから世界各地で様々なバリエーションがあり、多くの人に愛されています。

ピラフ:中央・インドを中心にさまざまな種類がある

もともとピラフはトルコや中東・インドなどの料理に由来する料理で、世界各地でさまざまな名称で愛されています。例えば、トルコではパラオ、インドではビリヤニ、イランではチェロ、アフガニスタンではカブリ、ウズベキスタンではプロフという料理名です。

これらは、地域によって使う米やスープ、具材、スパイスやハーブなどが異なります。例えば、トルコのパラオはラム肉とトマトを使いますが、インドのビリヤニはチキンとヨーグルトを使うでしょう。またイランのチェロはバターとザクロを使います。

炒飯:日本や東南アジアを中心にさまざまな種類がある

中国の料理に由来する炒飯もまた、日本や東南アジアなどでも広く親しまれており、さまざまな調理法と名前があります。例えば、中国国内でも揚州炒飯や四川炒飯という異なる名称がありますし、タイで炒飯にあたる料理はカオパットやパッタイなどです。

日本でも「納豆炒飯」など、和風・洋風の具材や調味料を使った独特の炒飯がたくさん存在しているのは、皆さんもご存知でしょう。また揚州炒飯はチャーシューとエビを使いますが、タイのカオパットは豚肉とバジルを使います。

ピラフは「米を炒めてから炊く」、炒飯は「炊いてから炒める」料理

ピラフは生の米を炒めてから他の具材と一緒に炊いて作る料理です。肉や野菜を加え、スパイスやハーブで風味をつけることで香りと色が豊かになります。

一方、炒飯は炊いたご飯を具材と一緒に炒め、調味料で味付けする料理です。中国発祥で、肉、卵、海鮮、野菜や醤油・塩で味付けする調理法は日本や東南アジアでも人気があります。両者の最も大きな違いはピラフが「生米を炒めてから炊く」のに対し、炒飯が「米を炊いてから炒める」点です。

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簡単でわかりやすい!ピラフと炒飯の違いは?調理法・材料・バリエーションも雑学好きライターが詳しく解説

今回のテーマはピラフと炒飯の違いについてです。どちらも米を主な材料とする外国由来の料理で、双方ともに日本でも人気が高い。
料理が得意な人なら知っているかも知れないが、この二つの料理の大きな違いは、ピラフが「米を炒めてから炊く」もので、炒飯が「米を炊いてから炒める」という点です。米をメインにしている料理という点は共通しているが、その調理法は大きく異なる。雑学好きライター・ねぼけねこと一緒に解説していきます。

ライター/ねぼけねこ

法学部出身。某大組織での文書作成・広報部門での業務に10年以上従事し、IT・プログラミング分野の歴史にも詳しい。

ピラフと炒飯の違いをざっくり解説

まず最初に、ピラフと炒飯の違いについてざっくり説明します。ピラフと炒飯はどちらも米を使った料理ですが、調理法や材料、バリエーションなどが異なっているのがポイントです。最初に結論を述べておくと、ピラフは米を「炒めてから炊く」料理で、炒飯は米を「炊いてから炒める」料理で、両者はこの意味で真逆の料理だと言えるでしょう。

ピラフ:米を「炒めてから炊く」料理

ピラフは、生の米を炒めて調理してから、他の具材と一緒に炊いて作る料理です。トルコや中東、インドなどの料理に由来し、世界各地で様々なバリエーションがあります。特徴は米がふっくらとしてほぐれやすく、香りや色が豊かであることです。

肉や野菜、ナッツやドライフルーツなどの具材を加えることが多く、スパイスやハーブで風味をつけることも少なくありません。主食としても副菜としても楽しめる料理だと言えるでしょう。

炒飯:米を「炊いてから炒める」料理

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炒飯は、炊いてあるご飯を具材と一緒に炒めて、調味料で味付けした料理です。「炒めてから炊く」ピラフに対して、炒飯は反対に「炊いてから炒める」料理だと言えるでしょう。発祥は中国ですが、日本や東南アジアなどでも広く親しまれています。

特徴は、作るのが上手な人ほどご飯がパラパラとしてべたつかず、具材とよく絡むことです。卵や肉、海鮮、野菜などの具材を加えることが多く、醤油やオイスターソースなどの調味料で味付けします。一品で食べてもよく、もちろんおかずと合わせても美味しい料理です。

ピラフと炒飯の調理法の違いは?

ここまでで、まずピラフと炒飯の違いを解説しました。次に、両者の調理法の違いを見ていきましょう。大まかなところはすでに説明していますが、ピラフは生米を油で炒めてから、スープや水などで「炊く」料理です。

一方、炒飯は炊いた米を具材と一緒に油で炒めて作るもので、調味料として醤油やオイスターソースなどを使って味や香りを出すのが大きな特徴と言えるでしょう。

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