複数の企業や団体が手を組んで「コンソーシアム」や「JV(ジョイントベンチャー)」を形成するといった話を聞くことがあるよな。「コンソーシアム」や「JV」はどちらも複数の企業や団体が協働すること自体は似ているが、詳細な違いについて知らない人も多いでしょう。
この記事では、「コンソーシアム」と「JV」の目的や特徴の違いを解説するとともに、それぞれの成功事例や選択のポイントについても紹介します。この記事を読めば「コンソーシアム」と「JV」の違いがわかるようになり、「コンソーシアム」「JV」それぞれを適切に把握できるようになるので、ぜひ最後まで読んでみてくれ。

ライター/西風

企業にて10年以上にわたりビジネスパーソンとの交流や企画書・論文作成を経験。現在は後進育成にも注力。文章のわかりやすさはもちろん、言葉の意味や使い方にもこだわり、わかりやすく正確な情報をお届け。

コンソーシアムとJVの違いとは?

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複数の企業や団体が協働する「コンソーシアム」と「JV」。ここでは「コンソーシアム」「JV」の概要ついて、それぞれの違いに着目して解説します。

「コンソーシアム」とは目的達成に向けた共同事業体

共通の目的のために集まった共同体が「コンソーシアム」です。ビジネス用語では「共同事業体」として表現されることもあります。

「JV」とは利益追求の合弁会社

複数の組織が共同で出資し、新たに事業を立ち上げて利益を追求するのが「JV」です。このような形態を「合弁企業」とも表現します。

「コンソーシアム」の目的と特徴

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ここからは、「コンソーシアム」の目的と特徴について詳しく見ていきましょう。

\次のページで「「コンソーシアム」の目的」を解説!/

「コンソーシアム」の目的

「コンソーシアム」は、複数の個人や企業、団体、国、自治体などが共通の目的を達成するために共同で活動を行ったり、資金を蓄えたりするために結成されます。利益追求を主目的としない場合が多く、特定のプロジェクトや課題解決のために一時的に結成されることが一般的です。

「コンソーシアム」の特徴

「コンソーシアム」は利益を目的としない場合が多く、特定の目的達成のために一時的に結成される共同体、または共同事業体です。「コンソーシアム」の目的や参加者の役割、資金の提供方法、権利と義務などを明確にするために契約は必要となりますが、出資は必ずしも必要というわけではありません。

「コンソーシアム」の目的や活動内容によって、契約や出資の必要性が柔軟に変化するのが特徴といえるでしょう。

「JV」の目的と特徴

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次に「JV」の目的と特徴についても詳しく見ていきましょう。

「JV」の目的

「JV」は、複数の企業が共同で設立・取得した会社のことを指し、「合弁会社」とも呼ばれます。「JV」の主な目的は、企業としての利益を追求することであり、共同に出資して新しい事業を立ち上げることが特徴です。

「JV」の特徴

「JV」は、複数の組織が共同で出資し、新しい事業を立ち上げることを特徴としています。「合弁会社」とも呼ばれる「JV」は営利企業で、継続的な活動や成長を目指すために設立されることが多いです。

\次のページで「「コンソーシアム」と「JV」の成功事例」を解説!/

「コンソーシアム」と「JV」の成功事例

ここからは、「コンソーシアム」と「JV」の理解を深めるため、それぞれの成功事例を紹介します。

「コンソーシアム」の成功事例

ジェトロ(日本貿易振興機構)が実施している「新輸出大国コンソーシアム」。この「コンソーシアム」は、日本の中堅・中小企業の海外展開を支援するためのプロジェクトです。

この「コンソーシアム」では、グローバル市場での開拓や事業拡大を目指す企業に対して、支援機関と連携し、海外展開を支援。ジェトロの提供する「海外展開成功事例集」には、メキシコや米国との流通に関する情報や、IT企業の海外進出の成功事例などが紹介されています。

「JV」の成功事例

「ユニクロ」と「ビックカメラ」が立ち上げた「JV」が「ビックロ」です。この「JV」では、ユニクロのアパレル商品とビックカメラの電気製品の強みを活かし、新しいビジネスモデルを展開しました。両社のブランド力やノウハウを組み合わせることで、新しい市場や顧客層へのアプローチが可能となり、成功を収めています。

「コンソーシアム」と「JV」どちらを選ぶべきか?選択のポイント

もしも「コンソーシアム」と「JV」を選択するとしたら、どちらを選択するべきでしょうか。そのポイントが事業の目的と規模、そしてパートナーシップの深さと期間です。事業が営利目的でなければ「コンソーシアム」となるでしょう。一方、事業の目的が営利目的であり、想定する規模が大きければ「JV」となります。

また、長期的なパートナーシップを求める場合は「JV」、短期的な協力を求める場合は「コンソーシアム」を選択すると良いでしょう。このように、事業の目的や規模、パートナーシップの深さや期間に応じて柔軟に選択することが重要です。

事業目的や規模によって異なるものだと認識しよう

「コンソーシアム」と「JV」の違いについて詳しく解説しました。2つとも複数の企業や団体が協働することは同じですが、「コンソーシアム」は何かしらの目的を持って活動するのに対し、「JV」は営利目的で合弁会社を設立して活動することが主な違いです。

また、「コンソーシアム」に対して「JV」は、関係会社が出資して合弁会社を設立することから、規模が大きくなりやすく、パートナーシップが深くなり、かつ関係する期間が長くなりやすいのが特徴でした。同じような言葉でもそれぞれ詳細な意味は異なる…くわしく調べるほどに日本語の面白さを感じずにはいられませんね。

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雑学

3分で簡単にわかる「コンソーシアム」と「JV(ジョイントベンチャー)」の違い!特徴や目的・成功事例もビジネス文書熟練者が詳しく解説!

複数の企業や団体が手を組んで「コンソーシアム」や「JV(ジョイントベンチャー)」を形成するといった話を聞くことがあるよな。「コンソーシアム」や「JV」はどちらも複数の企業や団体が協働すること自体は似ているが、詳細な違いについて知らない人も多いでしょう。
この記事では、「コンソーシアム」と「JV」の目的や特徴の違いを解説するとともに、それぞれの成功事例や選択のポイントについても紹介します。この記事を読めば「コンソーシアム」と「JV」の違いがわかるようになり、「コンソーシアム」「JV」それぞれを適切に把握できるようになるので、ぜひ最後まで読んでみてくれ。

ライター/西風

企業にて10年以上にわたりビジネスパーソンとの交流や企画書・論文作成を経験。現在は後進育成にも注力。文章のわかりやすさはもちろん、言葉の意味や使い方にもこだわり、わかりやすく正確な情報をお届け。

コンソーシアムとJVの違いとは?

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複数の企業や団体が協働する「コンソーシアム」と「JV」。ここでは「コンソーシアム」「JV」の概要ついて、それぞれの違いに着目して解説します。

「コンソーシアム」とは目的達成に向けた共同事業体

共通の目的のために集まった共同体が「コンソーシアム」です。ビジネス用語では「共同事業体」として表現されることもあります。

「JV」とは利益追求の合弁会社

複数の組織が共同で出資し、新たに事業を立ち上げて利益を追求するのが「JV」です。このような形態を「合弁企業」とも表現します。

「コンソーシアム」の目的と特徴

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ここからは、「コンソーシアム」の目的と特徴について詳しく見ていきましょう。

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