簡単でわかりやすい!伐採と伐木の違いとは?剪定との違いも現役塾講師がわかりやすく解説
ライター/空野きのこ
大学在学中から文学・国文法や教育について本格的に学び、現在は小中学生に勉強を教えている講師。その知識と経験を活かし、言葉の雑学を中心に分かりやすく解説していく。
伐採と伐木の読み方とは?
image by iStockphoto
まずはじめに、「伐採」と「伐木」の読み方について説明しましょう。「伐」という字は音読みで「バツ」と読む字で、「伐採」は「ばっさい」、「伐木」は「ばつぼく」と読みます。「伐採」も「伐木」も常用漢字ですが、これらの単語は普段よく使う言葉ではないためか、読み方に迷ってしまう人も少なくないようです。読み方がわからなかった人は、ぜひ覚えてくださいね。
伐採と伐木のざっくりした違い
つぎに、「伐採」と「伐木」のざっくりした違いについて説明したいと思います。といっても、「伐採」と「伐木」はどちらも「山や森などに生えている木を切り倒すこと」であり、正直、言葉の意味としては同じものだと言えるでしょう。
ただし、あえて違いを挙げるならば、「伐採」は木を切り倒すことを意味する言葉として一般の人が広く使うのに対し、「伐木」は林業や土木・造園業などの専門分野において、資格や講習の専門用語的に使われる言葉であるという違いがあります。また、熟語の構成としても違いがあるのですが、それに関してはこの後に説明していきましょう。
伐採と伐木を漢字から説明
image by iStockphoto
さきほど、「伐採」と「伐木」はどちらも「山や森などに生えている木を切り倒すこと」を意味するものの、熟語としての構成に違いがあると説明しました。熟語としての構成とはつまり、「伐採」や「伐木」がそれぞれ、どのような意味の漢字をどのように組み合わせてできているかという事です。
そう言われても今はまだピンとこない人も多いかと思いますが、ここからは「伐採」と「伐木」にそれぞれ使われている漢字の成り立ちや意味を紹介しながら、そのことについて、ていねいに説明していきますので安心してください。
「伐」は木を切ること
まずはじめに、「伐採」と「伐木」の両方に使われている「伐」について説明しましょう。「伐」という字は、右側の「戈」は「ほこ」、つまり「刃物」をあらわしていて、それに「人」を意味する「にんべん」を組み合わせたことで、人が草を切ることや、敵を討つことを意味し、訓読みには「きる」や「うつ」などの読みがあります。
ですので、「伐採」と「伐木」以外にも、敵を討つ意味の「討伐(とうばつ)」や人を殺すような荒々しさを意味する「殺伐(さつばつ)」などの言葉にも使われる字です。
こちらの記事もおすすめ

「殺伐」の意味や使い方は?例文や類語を現役学生ライターがわかりやすく解説!
\次のページで「「採」は木の芽などを手でつまむ様子」を解説!/