簡単でわかりやすい!AWDと4WDの違いは?代表的な車種やメリット・デメリットを雑学好きライターが解説
また、車の稼働方式にはAWDと4WDだけではなく、他にもいくつか種類がある。具体的にどのようなものがあるか、雑学好きライター・ねぼけねこと一緒に解説していきます。
ライター/ねぼけねこ
法学部出身。某大組織での文書作成・広報部門での業務に10年以上従事し、IT・プログラミング分野の歴史にも詳しい。
AWDと4WDの違いをざっくり解説
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自動車の駆動方式には、AWDと4WDという2つの種類があります。簡単に言えば、AWDは「全輪駆動」、4WDは「四輪駆動」という意味ですが、これらはどのように違うのでしょうか。それぞれの特徴やメリット、デメリットを詳しく説明します。
AWD:「全輪駆動」という意味
AWDはall-wheeldriveの略で、「全輪駆動」という意味です。このAWDの場合、エンジンからの動力が前輪と後輪に均等に分配され、四つのタイヤが常に駆動することになります。
AWDが一般的になったのは、スバルが1972年にレオーネ・エステートを発売したのがきっかけです。これは量産乗用車としては世界初のAWDモデルで、その後もスバルはAWD技術を進化させていきました。
また、高性能のスポーツカーでもAWDが採用されるようになり、アウディは1980年に発表したクワトロで、ラリーなどで圧倒的な強さを見せます。これに続き、日産・GT-RやランボルギーニなどもAWDを搭載するようになっていったのです。
4WD:「四輪駆動」という意味
一方の4WDはfour-wheeldriveの略で、「四輪駆動」という意味です。この4WDの場合、エンジンからの動力が前輪と後輪に固定的に分配されます。
その歴史は古く、発祥は1805年にアメリカで製作された四輪駆動車です。一般的になったのは戦後になってからで、三菱自動車がアメリカ製のジープをノックダウン生産したのがきっかけででした。
その後、スズキ・ジムニーやスバル・レオーネ4WDなどが登場し4WDが普及します。1980年代には舗装路での走行性能を向上させるための4WDも注目されるようになりました。こうした経緯を経て、今もさまざまなタイプの4WDシステムが開発されており、多くの自動車に採用されています。
AWDと4WDのメリットとデメリットは?
ここまでで、自動車におけるAWDと4WDの特徴と違いを解説してきました。いずれも四つのタイヤの全てが稼働する仕組みですが、それぞれにメリットとデメリットがあります。改めて、AWDと4WDの優れている点と難点をそれぞれ確認しましょう。
AWD:走行が安定しているが燃費が悪い
前述の通り、エンジンの動力が前後のタイヤにそれぞれ駆動力として伝わるのがAWDです。この駆動方式の利点は、駆動力を路面状況に合わせて自動的に変えられることだと言えるでしょう。
たとえば、雪道や悪路などでタイヤが滑りやすい時は、滑っているタイヤから駆動力を減らして、滑らないタイヤの方の駆動力を増やします。こうすることで走行を安定させることが可能になるでしょう。
また曲がる時は内側と外側のタイヤに適切な駆動力を振り分けることで、カーブ操作がスムーズになります。一方AWDの欠点は、燃費が悪くなること、価格が高いこと、メンテナンスが難しいことです。
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