今回のテーマはジャンパーとブルゾンの違いについてです。どちらも季節に関係なくカジュアルに着こなせる衣服ですが、その違いについてきちんと知っている人は少ないでしょう。
ジャンパーとブルゾンの共通点と相違点、そして歴史や着こなし方のコツなどを雑学好きライター・ねぼけねこと一緒に解説していきます。

ライター/ねぼけねこ

法学部出身。某大組織での文書作成・広報部門での業務に10年以上従事し、IT・プログラミング分野の歴史にも詳しい。

ジャンパーとブルゾンの違いをざっくり解説

ジャンパーとブルゾンは、どちらも軽くて着やすいので春や秋に活躍するアイテムです。両者は似ているようですが、実は全く同じものではありません。以下では具体的にどのような共通点あるいは違いがあるのかを見ていきましょう。

ジャンパー:機能的を重視した上着

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ジャンパーは、ゆったりとしたシルエットで動きやすいアウターです。作業着や軍服として用いられることもあり、機能性が重視された作りになっているのが大きな特徴と言えるでしょう。カジュアルでもフォーマルな場面でも着こなせる万能なアイテムです。

またジャンパーは、素材や生地によって季節感を変えることができます。春夏には薄手のナイロンやポリエステル、綿やリネンなどの素材がおすすめと言えるでしょう。秋冬であれば裏起毛やフリース、ボアやダウンなどの素材もあります。

もともとジャケットの一種であるジャンパーは「ブルゾン」と呼ばれることがありますが、ブルゾンは背中にやや膨らみがあるタイプや、デザイン性の高いタイプを指すことが多いです。

ブルゾン:フランス語で「裾をしぼったブラウス」

一方、ブルゾンは着丈が短くて裾が絞られた上着のことです。フランス語で「裾を絞ったブラウス」という意味の「blouse(ブルーズ)」が語源とされており、ジャンパーと同じく作業着や軍服として使われることもあります。

よってブルゾンもまた、さまざまなシーンで使える万能アイテムと言えるでしょう。ブルゾンという名称はジャンパーやジャケットと同じように丈の短い上着の総称としても使われますが、背中にやや膨らみがあるタイプや、デザイン性の高いタイプを指すことが多いです。

スポーティなデザインのものや、ボアや中綿など暖かい素材のものなど、季節やコーディネートに合わせて選べるのも魅力でしょう。

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ブルゾン・ジャンパー・ジャケットの違いはあいまい

ブルゾンとジャンパーと混同して使われがちな言葉として「ジャケット」があります。これらは全て丈の短い上着のことを指すのですが、実は、この三つの言葉に明確な定義はありません。

ブルゾンとジャンパーは先述した通り作業着や軍服として用いられることもあり、機能性が重視された作りになっているのが特徴です。一方、ジャケットは袖のある上着の総称で、テーラードジャケットなどの種類があります。

しかし、これらの言葉は素材や形状によってさまざまな種類がありますし、同じものでも呼び方が異なるケースも少なくありません。スタジャンをブルゾンと呼んだり、英語圏では「jumper」はセーターやニットを指す場合もあります。

ジャンパーとブルゾンの歴史は?

ここまでで、ジャンパーとブルゾンの共通点と違い、そしてジャケットとの違いをざっくり説明しました。さらにもう少し深堀して、今度はジャンパーとブルゾンの歴史を見ていきましょう。双方の歴史を知ることで、その違いがさらに理解できるでしょう。

ジャンパー:「ジャケット」が語源

ジャンパーの語源は「ジャケット」です。

17世紀頃に存在したカートルという衣服が、部位ごとにジャケット・ボディス・チュニックなどといった別の衣類として分かれていき、そのうちジャケットが「ジュープ」と呼ばれるようになりました。それが「ジャンプ」に変化し「ジャンパー」になったと考えられています。

ジャンパーはもともとは作業着や軍服として用いられていましたが、20世紀に入るとファッション性の高いアイテムとして発展しました。特に、第二次世界大戦後にアメリカ軍のフライトジャケットやレザージャケットが流行し、映画スターなどの有名人が着用したことで人気が高まりました。

ブルゾン:もとは「裾を絞ったブラウス」の意味

ブルゾンの語源は、フランス語で「裾を絞ったブラウス」という意味の「blouse(ブルーズ)」だとされています。丈が短くて裾が絞られた上着のことを指し、もともとは作業着や軍服として用いられるジャンパーの一種でした。

ブルゾンの原型となったのは、イギリスで1948年に製造されたゴルフジャケットモデルというゴルフ場で着用する防寒着(ジャケット)で、やはり裾を絞って身頃をふくらませたデザインが特徴で、素材や色・柄はさまざまでした。

その後、アメリカの軍服やバイカーの革ジャンなどがブルゾンのデザインに影響を与えました。日本では、1980年代以降にファッション性の高い街着としてブルゾンが流行しています。

ジャンパーとブルゾンの着こなし方は?

ジャンパーとブルゾンはそれぞれに特徴や魅力があります。いずれも一年を通して着用可能ですが、季節やシチュエーションに合わせてコーディネートすることで、さらにおしゃれ度をアップさせることが可能です。それぞれの着こなし方を見ていきましょう。

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ジャンパー:シーンに合わせて組み合わせる

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運動着としてジャンパーを着る場合は、同じブランドや色でそろえたトップスやボトムスを合わせると、統一感のある着こなしができます。また、ジャストサイズやストレッチ性のあるものを選ぶと、体を動かしやすいでしょう。

カジュアルなコーディネートにジャンパーを取り入れる場合は、デニムやチノパンなどのシンプルなボトムスに合わせると、バランスよくまとまります。また、インナーにはロゴTシャツやチェックシャツなどの個性的なアイテムを合わせると、コーデにアクセントがつくでしょう。

女性がきれいめなコーディネートにジャンパーを合わせる場合は、スカートやワンピースなどのフェミニンなアイテムに合わせると、メリハリのある着こなしができます。

ブルゾン:デザインに合わせて組み合わせる

レザーブルゾンなどの辛口なブルゾンは、細身のパンツやスキニージーンズなどを合わせてIラインを強調すると、スタイリッシュな着こなしができます。

ボアブルゾンや中わたブルゾンなどのふんわりしたブルゾンは、ロングスカートやワイドパンツなどのボリュームがあるボトムスに合わせると、メリハリのあるバランスの良いコーディネートに仕上がるでしょう。

ジップアップブルゾンやノーカラーブルゾンなどのすっきりしたブルゾンは、フレアスカートやタイトスカートなどのエレガントなスカートに合わせると、女性らしい着こなしができます。また、ブルゾンの素材やツヤ感にも注目して、コーデに高級感や華やかさをプラスするとより魅力的に見えるでしょう。

ジャンパーとブルゾンが有名なお店は?

ここまでで、ジャンパーとブルゾンの関係と違い、語源と歴史、そしてそれぞれの着こなし方について解説しました。最後に、ジャンパーとブルゾンが有名なお店について見ていきましょう。どちらもさまざまな店舗で扱われており、入手しやすいアイテムだと言えます。

ジャンパー:「カナダグース」など

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ジャンパーが有名なお店としてはカナダグースが挙げられます。カナダ発のアウトドアブランドで、高品質で暖かいパーカーなどを販売しているのが特徴です。特に防寒性に優れたものを探している人に向いているでしょう。

またグラニフはジャンパーも豊富に取り揃えており、コラボレーションやオリジナルのデザインが魅力です。

そして、アメリカの大学や高校のスポーツチームが着用するウール製のジャケットのことをスタジアムジャンパー、略してスタジャンと言います。このスタジャンを専門に扱うブランドがスタジャンです。自分だけのオリジナルスタジャンも作れます。

ブルゾン:「ポロラルフローレン」など

ブルゾンが有名なお店としては、ポロラルフローレンが挙げられます。アメリカのファッションブランドで、上品でスポーティなデザインが魅力です。クラシカルで大人っぽいブルゾンをラインナップしています。

また、ZOZOTOWNは日本最大のオンラインファッションモールで、さまざまなブランドやジャンルのブルゾンが豊富なのが魅力と言えるでしょう。レザーやボア、キルティングなどの素材や、MA-1などの種類も多彩に揃えられています。

そして、前項でも紹介したグラニフはTシャツや雑貨をはじめとしたさまざまなグラフィックアイテムを展開するファッションブランドです。ブルゾンもオリジナルのプリントや刺繍が施されたものが多くあります。

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デザイン性の高いジャンパーがブルゾン

ジャンパーとブルゾンはどちらも丈の短い上着のことですが、ジャンパーは作業着や軍服として用いられることもあり、機能性が重視された作りになっているのが特徴と言えるでしょう。

ブルゾンは、ジャンパーの中でも背中にやや膨らみがあるタイプや、デザイン性の高いタイプのものを指します。もともと着丈が短くて裾が絞られた上着のことをブルゾンと呼び、「裾を絞ったブラウス」という意味のフランス語「blouse(ブルーズ)」が語源です。

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雑学

簡単でわかりやすい!ジャンパーとブルゾンの違いは?歴史や着こなし方も雑学好きライターが詳しく解説

今回のテーマはジャンパーとブルゾンの違いについてです。どちらも季節に関係なくカジュアルに着こなせる衣服ですが、その違いについてきちんと知っている人は少ないでしょう。
ジャンパーとブルゾンの共通点と相違点、そして歴史や着こなし方のコツなどを雑学好きライター・ねぼけねこと一緒に解説していきます。

ライター/ねぼけねこ

法学部出身。某大組織での文書作成・広報部門での業務に10年以上従事し、IT・プログラミング分野の歴史にも詳しい。

ジャンパーとブルゾンの違いをざっくり解説

ジャンパーとブルゾンは、どちらも軽くて着やすいので春や秋に活躍するアイテムです。両者は似ているようですが、実は全く同じものではありません。以下では具体的にどのような共通点あるいは違いがあるのかを見ていきましょう。

ジャンパー:機能的を重視した上着

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ジャンパーは、ゆったりとしたシルエットで動きやすいアウターです。作業着や軍服として用いられることもあり、機能性が重視された作りになっているのが大きな特徴と言えるでしょう。カジュアルでもフォーマルな場面でも着こなせる万能なアイテムです。

またジャンパーは、素材や生地によって季節感を変えることができます。春夏には薄手のナイロンやポリエステル、綿やリネンなどの素材がおすすめと言えるでしょう。秋冬であれば裏起毛やフリース、ボアやダウンなどの素材もあります。

もともとジャケットの一種であるジャンパーは「ブルゾン」と呼ばれることがありますが、ブルゾンは背中にやや膨らみがあるタイプや、デザイン性の高いタイプを指すことが多いです。

ブルゾン:フランス語で「裾をしぼったブラウス」

一方、ブルゾンは着丈が短くて裾が絞られた上着のことです。フランス語で「裾を絞ったブラウス」という意味の「blouse(ブルーズ)」が語源とされており、ジャンパーと同じく作業着や軍服として使われることもあります。

よってブルゾンもまた、さまざまなシーンで使える万能アイテムと言えるでしょう。ブルゾンという名称はジャンパーやジャケットと同じように丈の短い上着の総称としても使われますが、背中にやや膨らみがあるタイプや、デザイン性の高いタイプを指すことが多いです。

スポーティなデザインのものや、ボアや中綿など暖かい素材のものなど、季節やコーディネートに合わせて選べるのも魅力でしょう。

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