テレビやネットで「ビルボードチャート1位」や「オリコンチャート1位」なんてニュースを見かけることが多いでしょう。「ビルボード」と「オリコン」はどちらも音楽チャート業界の権威のイメージが強いが、実際にどんなことをしている組織なのか知らない人も多いはずです。今回は「ビルボード」と「オリコン」の違いについて、音楽好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

オリコンとビルボードの違い

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音楽チャートの中でも有名な「オリコン」と「ビルボード」。テレビや雑誌、ネットのニュースでよく耳にする言葉ですが、その意味を知っている人は多くないかもしれません。ここではまず「オリコン」と「ビルボード」の意味的な違いについて解説していきます。

オリコン:日本の音楽情報サービス会社

「オリコン」は日本の音楽情報サービスを提供する会社です。正式名称は「オリコン株式会社」で、商号の由来は「Original Confidence(絶対的な信頼)」。同社が発表する「オリコンランキング」は日本で最も知名度のある音楽ヒットランキングで、「オリコン」というとこのランキングのことを指す場合もあります。

ビルボード:アメリカの芸能メディアブランド

「ビルボード」はアメリカの芸能メディアブランドです。音楽業界誌「ビルボード」を出版し、世界的にも知名度の高い「Billboard hot 100」や「Billboard 200」などのポピュラー音楽のヒットチャートを発表しています。

イベントの主催やテレビ番組の制作なども行っている、総合エンターテイメント企業です。「ビルボード」というとこの同社のヒットチャートを指す場合もあります。

調査方法の違い

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「オリコン」と「ビルボード」はそれぞれヒットチャートを実施している企業であることはおわかりいただけたと思います。当然、ヒットチャートの調査方法も異なるのです。ここでは「オリコン」と「ビルボード」の調査方法の違いについて解説していきます。

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オリコンはCD・DVDの売上枚数を調査

「オリコンランキング」は日本のCD流通業界のランキングです。そのためCDショップで販売されたCDやDVDの売上枚数を集計しています。加盟店は全国のCD卸売業者やCDショップです。「オリコンランキング」を見てメーカーはCDの重版を決めたり、CD卸売業者やCDショップは仕入れ枚数を調整します。

ビルボードは複合的な売上を調査

「ビルボード」は総合エンターテイメント企業なので、CDやDVDの売上枚数だけを調査しているわけではありません。クラブハウスなどでかけられている音楽や、ネット売上(iTunesなどのストリーミング数、ダウンロード数、YouTubeの再生回数など)も調査しています。

元々イベント業界向けの音楽情報誌だったこともあり、イベント会社や遊園地、サーカスなどでどんな曲をかければ盛り上がるかという情報を提供。つまりどれだけ売れたかより、どれだけ聞かれたかを調査していると言えます。

\次のページで「フィジカルセールスとデジタルセールスの捉え方の違い」を解説!/

フィジカルセールスとデジタルセールスの捉え方の違い

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CDやDVDだけでなく、古いですがレコードやカセットなども含め、実物がある音楽メディアのことを「フィジカル」と言い、「フィジカル」の売上を「フィジカルセールス」と呼びます。これに対してダウンロードやストリーミング販売の楽曲を「デジタル」と言い、この売上が「デジタルセールス」です。

ここでは「オリコン」と「ビルボード」の「フィジカルセールス」と「デジタルセールス」の捉え方の違いを解説していきます。

オリコンはデジタルセールスも集計している

先ほどの説明では「オリコン」は「フィジカルセールス」のみ集計しているように思えがちですが、「オリコン」は「デジタルセールス」についても集計しています。そして両者を複合した形でランキングを発表しているのですが、あくまで「フィジカルセールス」が軸でここに「デジタルセールス」を紐づけている形です。

ビルボードはフィジカルセールスをそのまま計上しない

「オリコン」が「フィジカルセールス」をそのまま計上しているの対して、ビルボードは一定以上の「フィジカルセールス」に係数処理を導入しています。つまり「フィジカル」の売上をそのまま計上していないのです。これは「ビルボード」が「フィジカルセールス」を、そのまま楽曲の人気と解釈しない経営方針に由来します。

なぜビルボードとオリコンの調査結果に違いがあるのか

「オリコン」が「デジタルセールス」も集計しているのであれば、なぜ「ビルボード」のヒットチャートとの差が生まれてしまうのでしょうか。

CD売上が好調なのは基本的に販売一週目ですがそれ以降は売上が下がります。とは言っても「デジタル」が好調であれば楽曲の人気が落ちたとは言えません。「ビルボード」はその楽曲がどれだけ聞かれているかを調査しているため、「フィジカル」をそのまま加算する「オリコン」の調査結果との間に差分が発生するということになります。

オリコンはフィジカル中心、ビルボードは複合的

ここまで「オリコン」と「ビルボード」の違い、両社の調査方法の違い、そして「フィジカルセールス」と「デジタルセールス」の捉え方の違いについて解説してきました。ヒットチャートと一口に言っても、調査方法によって全然違った結果になるのがおもしろいですよね。

いわゆる社会的ヒット曲を象徴しているのは「ビルボード」のヒットチャートであると言えるでしょう。しかし音楽業界にとって「フィジカルセールス」の状況を逐一教えてくれるのは「オリコン」です。両社が違った結果を発表しているからこそ、どちらも存在意義があると言えるでしょう。

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3分で簡単にわかるビルボードとオリコンの違い!何の枚数?集計方法や加盟店も雑学好きライターがわかりやすく解説


テレビやネットで「ビルボードチャート1位」や「オリコンチャート1位」なんてニュースを見かけることが多いでしょう。「ビルボード」と「オリコン」はどちらも音楽チャート業界の権威のイメージが強いが、実際にどんなことをしている組織なのか知らない人も多いはずです。今回は「ビルボード」と「オリコン」の違いについて、音楽好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

オリコンとビルボードの違い

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音楽チャートの中でも有名な「オリコン」と「ビルボード」。テレビや雑誌、ネットのニュースでよく耳にする言葉ですが、その意味を知っている人は多くないかもしれません。ここではまず「オリコン」と「ビルボード」の意味的な違いについて解説していきます。

オリコン:日本の音楽情報サービス会社

「オリコン」は日本の音楽情報サービスを提供する会社です。正式名称は「オリコン株式会社」で、商号の由来は「Original Confidence(絶対的な信頼)」。同社が発表する「オリコンランキング」は日本で最も知名度のある音楽ヒットランキングで、「オリコン」というとこのランキングのことを指す場合もあります。

ビルボード:アメリカの芸能メディアブランド

「ビルボード」はアメリカの芸能メディアブランドです。音楽業界誌「ビルボード」を出版し、世界的にも知名度の高い「Billboard hot 100」や「Billboard 200」などのポピュラー音楽のヒットチャートを発表しています。

イベントの主催やテレビ番組の制作なども行っている、総合エンターテイメント企業です。「ビルボード」というとこの同社のヒットチャートを指す場合もあります。

調査方法の違い

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「オリコン」と「ビルボード」はそれぞれヒットチャートを実施している企業であることはおわかりいただけたと思います。当然、ヒットチャートの調査方法も異なるのです。ここでは「オリコン」と「ビルボード」の調査方法の違いについて解説していきます。

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