みんなはネットの音楽サービスを利用したことはあるか。ネットで音楽を聴くことができて便利ですね。その音楽サービスでビットレートという言葉を聞いたことがないか。なんとなく大きければ品質がよいと思ってるよな。そのビットレートにCBRやVBR、ABRというものがある。これらの違いを理解しているか。そもそもビットレートとは何かや、なぜ大きいと品質が良いのかを、デジタル音楽が登場したころから利用しているプログラマでライターのwoinaryと一緒に解説していきます。

ライター/woinary

某社で社内向け業務システムの開発、運用を30年近くやっていたシステム屋さん。現在はフリーランス。ガジェットやゲーム、ラノベが大好きなおっさん。

音楽データの品質の目安?ビットレートの固定と可変とは

image by iStockphoto

音楽を聴く方法としてネットの定額サービスを使うことが当たり前になってきています。この音楽配信や動画配信などで「ビットレート」という言葉を聞いたことがありませんか。ビットはコンピューターでデータを扱うときの情報の大きさの単位レートは割合や速度のことです。音楽や動画をデジタルデータにしたときに出てくる言葉がビットレートになります。

このビットレートとは、例えば1秒間あたりの音声や音楽、動画のデータの大きさ。上の写真のようなブロックで現実の建物や景色を再現したものを見たことありますよね。ざっくり言えばビットレートはこのブロックの数ブロックの数が多ければ多いほど細かいものを表現できるので、音質や画質がよいと考えます。

CBR:固定ビットレート

写真のようにブロックで現実を再現する場合、同じ大きさのブロックを使いますよね。一部のパーツは専用のものを使うこともありますが、普通は同じ大きさのブロックを積み上げて建物や風景をつくります。この決まったサイズのブロックを使う考え方が固定ビットレートです。

CBRは固定ビットレートの略。英語では「Constant Bit Rate」です。ビットレートを1つのブロックと考えると、決まったサイズのブロックを使うのがCBR。どの色を何個使うかは考える必要がありますが、同じサイズのブロックを使うので、使うブロックの大きさを間違えることはないですよね。

VBR/ABR:可変ビットレート(平均ビットレート)

CBRが決まったサイズのブロックを使うのであれば、VBRやABRは違うサイズのブロックを使う考え方です。VBRは可変ビットレート。英語では「Variable Bit Rate」の略です。ブロックで建物や風景をつくる場合に、同じ色のブロックを大量に使うことがありますよね。同じサイズのブロックが大量に必要ですが、大きなブロックがあれば少ないブロックだけで済みます。このように使う部分に合わせて大きさの違うブロックを使うのがVBRです。

ABRもVBRの一種。こちらは平均ビットレートの略で、英語では「Average Bitr Rte」です。VBRとABRの違いは後で説明しますが、ABRはVBRの一種で特殊なものと思ってください。

\次のページで「音楽とデジタルデータの基礎知識」を解説!/

音楽とデジタルデータの基礎知識

image by iStockphoto

まずはざっくりしたイメージでビットレートを説明しました。もう少し詳しく、音楽を元にビットレートとデジタルデータの関係を説明していきます。動画についても考え方は同じです。

元に戻せるかどうか?可逆と非可逆

音楽や動画をデジタルデータにした場合に重要なのが元のアナログデータに戻せるかどうか戻せることを「可逆(かぎゃく)」戻せないことを「非可逆(ひかぎゃく)」と言います。なぜ重要かと言うと、可逆なデータは一般的にサイズが大きく、非可逆データは小さくなるため。

なぜ非可逆だと小さくなるのでしょう。細かい説明は省きますが、人間は音楽や音声、映像の細かい違いを認識できません。また、パラパラマンガやアニメなどは、途中が飛び飛びでもスムーズに動いているように見えます。これは脳が抜けている情報を補ってくれるため。人間が気づかないような細かい部分を取り除いてより小さなデータにできるようにするのが非可逆完全に元に戻せませんが、データサイズを小さくできるのです。

サイズが分からない?固定と可変の違い

ビットレートは1秒間当たりのデータの大きさ。ですのでCBRの場合はファイルのサイズや音楽配信での通信料を簡単に計算できます。ではVBRではどうなるでしょう。

最初のざっくりした説明で、同じブロックをたくさん使う部分は大きいブロックを使うと楽と説明しました。ブロックの数がデータのサイズと考えてください。大きなブロックを使ってブロック数を少なくすると、全体のサイズが小さくなります。音楽の場合、アップテンポで音程が激しく変わる部分と、スローテンポで音程の変化が少ない部分がありますよね。前者はビットレートを大きくして後者は小さくし、全体のサイズを抑えるということをします。そのため、曲によってサイズが違ってくるのです。スマホで音楽を聴く場合など、通信量が分からないとちょっと困りますよね。

CBRとVBRのいいとこどり?ABRとは

VBRはサイズが分からないと説明しましたが、実際にはデジタルデータをつくった時点では分かります。ただ、事前にサイズが分かりません。それでは扱いにくくて困るので、そこを改善したのがABRです。

ABRの場合、全体を平均したビットレートをあらかじめ決めておきます。全体がその平均値になるように、1曲の中の部分部分でビットレートが小さくできるところは小さくし、大きくした方がよいところは大きくするのです。全体としては平均値になるので、ファイルサイズの計算も簡単CBRとVBRのいいとこどりしたのがABRなのです。ただ、全体で帳尻を合わせる必要があるため、CBRのデータをつくるよりは難しくなります。

なぜ品質に影響?ビットレートと画質、音質

image by iStockphoto

CBRが分かりやすいのに、なぜVBRやABRがあるのでしょう。実はビットレートを少しでも小さくしたいためです。扱いやすさだけ考えればCBRの方が簡単。それなのにわざわざVBRやABRなどの仕組みが必要なのは音声や音楽をそのままデジタルデータにするととても大きなサイズになるため。そのサイズとビットレートについて説明します。

\次のページで「ビットレートとファイルサイズの関係」を解説!/

ビットレートとファイルサイズの関係

例えばよくCD音質と言いますよね。CD音質のビットレートは1秒に176Kバイト程度。これは4分の曲で約42Mバイト。1時間音楽を聴くと630Mバイトを超えます。これを通勤・通学で平日の朝晩1時間ずつ聞くと25GB以上。これだけでスマホのギガがなくなってしまいます。

一方、一般的な音楽配信サービスの場合は4分の曲で10Mバイト程度4分の1で済みますね。こんな計算ができるのはCBRやABRの場合ビットレートが分かると、ファイルサイズや通信量の目安が分かります

固定と可変、どちらがよい?

ではCBRとVBRではどちらがよいのでしょう。ファイルサイズや通信量を考えなければどちらでも同じです。ただ上で説明したようにファイルサイズや通信量を抑えるため、ビットレートは小さく抑えています。

VBRが有利になるのは、1曲の中でビットレートが小さくてよい部分と大きな方がよい部分が混在している場合。小さくしても問題ない部分は小さくし、その分を必要な部分に割り振れば、平均ビットレートは抑えることが可能。ただ、あまり変化がない曲ではCBRと変わらない場合も。そのため、CBR向きやVBR/ABR向きの曲というものがあります。

\次のページで「パスって何?変換できる?BR豆知識」を解説!/

パスって何?変換できる?BR豆知識

前にABRは難しいと説明しましたよね。なぜかというと、平均を決まった数値にするためには、全体が分からないといけないため。そのためには大きく2種類の方法があります。2パスは最初に曲の全体を確認してどの部分をどのくらいのビットレートにするか決めてから、改めてデジタルデータにします。1曲を2回見るので2パスです。一方の1パスはこの先がどうなるか予想しながら、最終的に目標に収まるように調整します。1度しか見ないので1パスです。1回だけなので速く終わりますが、予測しながらなので難しくなります。

では、CBRでつくったものをVBRやABRに変換することや、逆はできるのでしょうか。これはできません一度元のデータに戻す必要があります可逆であれば不可能ではないですが、非可逆であれば音質が下がるかもしれません。

一般的に数値が大きいほど品質が良い、固定か可変かは目的による

ビットレートは音質には直接影響しません。それは違う技術をつかっているもののビットレートを比較しても意味がないため。ただし、同じ技術を使っていれば理論的にはビットレートが大きい方が音質はよくなります。全体を同じビットレートで扱うCBRよりも、部分ごとに調整できるVBR/ABRの方が同じビットレートであれば音質がよくなる可能性もあるのです。ただし、実際によくなるかどうかは元の曲しだい

現実の音楽配信サービスの中で曲ごとにビットレートが違うということは少ないです。サービスごとに基準となるビットレートが決まっています。それに合うようにデジタルデータをつくる技術が重要に。その時々でCBRやVBR/ABRを使い分けるのです。

" /> 簡単でわかりやすい!CBRとVBRとABRの違いとは?音質や画質に影響?使い分けもプログラマーがわかりやすく解説 – Study-Z
IT・プログラミング雑学

簡単でわかりやすい!CBRとVBRとABRの違いとは?音質や画質に影響?使い分けもプログラマーがわかりやすく解説

みんなはネットの音楽サービスを利用したことはあるか。ネットで音楽を聴くことができて便利ですね。その音楽サービスでビットレートという言葉を聞いたことがないか。なんとなく大きければ品質がよいと思ってるよな。そのビットレートにCBRやVBR、ABRというものがある。これらの違いを理解しているか。そもそもビットレートとは何かや、なぜ大きいと品質が良いのかを、デジタル音楽が登場したころから利用しているプログラマでライターのwoinaryと一緒に解説していきます。

ライター/woinary

某社で社内向け業務システムの開発、運用を30年近くやっていたシステム屋さん。現在はフリーランス。ガジェットやゲーム、ラノベが大好きなおっさん。

音楽データの品質の目安?ビットレートの固定と可変とは

image by iStockphoto

音楽を聴く方法としてネットの定額サービスを使うことが当たり前になってきています。この音楽配信や動画配信などで「ビットレート」という言葉を聞いたことがありませんか。ビットはコンピューターでデータを扱うときの情報の大きさの単位レートは割合や速度のことです。音楽や動画をデジタルデータにしたときに出てくる言葉がビットレートになります。

このビットレートとは、例えば1秒間あたりの音声や音楽、動画のデータの大きさ。上の写真のようなブロックで現実の建物や景色を再現したものを見たことありますよね。ざっくり言えばビットレートはこのブロックの数ブロックの数が多ければ多いほど細かいものを表現できるので、音質や画質がよいと考えます。

CBR:固定ビットレート

写真のようにブロックで現実を再現する場合、同じ大きさのブロックを使いますよね。一部のパーツは専用のものを使うこともありますが、普通は同じ大きさのブロックを積み上げて建物や風景をつくります。この決まったサイズのブロックを使う考え方が固定ビットレートです。

CBRは固定ビットレートの略。英語では「Constant Bit Rate」です。ビットレートを1つのブロックと考えると、決まったサイズのブロックを使うのがCBR。どの色を何個使うかは考える必要がありますが、同じサイズのブロックを使うので、使うブロックの大きさを間違えることはないですよね。

VBR/ABR:可変ビットレート(平均ビットレート)

CBRが決まったサイズのブロックを使うのであれば、VBRやABRは違うサイズのブロックを使う考え方です。VBRは可変ビットレート。英語では「Variable Bit Rate」の略です。ブロックで建物や風景をつくる場合に、同じ色のブロックを大量に使うことがありますよね。同じサイズのブロックが大量に必要ですが、大きなブロックがあれば少ないブロックだけで済みます。このように使う部分に合わせて大きさの違うブロックを使うのがVBRです。

ABRもVBRの一種。こちらは平均ビットレートの略で、英語では「Average Bitr Rte」です。VBRとABRの違いは後で説明しますが、ABRはVBRの一種で特殊なものと思ってください。

\次のページで「音楽とデジタルデータの基礎知識」を解説!/

次のページを読む
1 2 3 4
Share: