最近「Z世代」という言葉をよく聞くよな。実は「Z世代」以外にも、いろいろな「○○世代」があるんです。その中で「Z世代」の1つ前の世代が、えっと…「ミレニアル世代」だったっけ? あれ、「ミレニアム世代」だったっけ? 情けねぇなぁ、忘れちまった。

と、とにかく今回はこの「ミレニアル世代」だったか「ミレニアム世代」だったかについて詳しく見ていく。言葉に詳しい院卒日本語教師の"むかいひろき"の力を借りて、一緒に解説していきます。

ライター/むかいひろき

ロシアの大学で働く、日本で大学院修士課程までを修了した日本語教師。その経験を武器に言葉の違いや教育について分かりやすく解説していく。

そもそも「ミレニアル」と「ミレニアム」って何が違うの?

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桜木先生も混乱してしまった「ミレニアル世代」と「ミレニアム世代」。初めに結論を言うと「ミレニアル世代」が正しい言葉で、「ミレニアム世代」という言葉は存在しません。つまり「ミレニアム世代」と書かれていたら、それは間違えということですね。では、「ミレニアル」と「ミレニアム」は何が違うのでしょうか…。

「ミレニアル」は「ミレニアム」が語源!

「ミレニアル」「ミレニアム」…カタカナで書くとその違いは訳が分かりませんが、英語ではそれぞれ「millennial」「millennium」となります。言葉の大元の名詞は「millennium(ミレニアム)」の方で、「millennial(ミレニアル)」はそこから派生した形容詞(名詞を修飾する)の形なのです。よって「ミレニアム世代」ではなく、「ミレニアル世代」の方が正しい形となるのですね。

ここでの「millennium(ミレニアム)」は「新しい千年紀」という意味で、「millennial(ミレニアル)」は「新しい千年紀の~」という意味になります。

「ミレニアル世代」とはいったい何者?

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先ほどのコーナーで「ミレニアル」と「ミレニアム」の意味を確認しました。「ミレニアル世代」は英語から直訳すると「新千年紀の世代」という意味なりますが、いったいどのような意味・世代なのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

1981年~1996年頃に生まれた世代!

「ミレニアル世代」の直訳は「新千年紀の世代」ですが、この「新千年紀」は2000年から始まる千年間のことを意味します。2000年代に入ってから成年に達した世代を指して「新しい千年の世代だ!」ということで名付けられたのが「ミレニアル世代」なのです。

その「ミレニアル世代」とされるのが、1981年~1996年に生まれた人たちですね。(範囲や世代の区切り方には諸説あります。)その「ミレニアル世代」の特徴としては、「多様な価値観の尊重」「物よりも体験を重視」「プライベートの充実を重視」「社会問題への関心の高さ」が挙げられていますね。

ちなみに筆者である私も「ミレニアル世代」です。ただ、日本では一昔前までは私達の世代を指して「ゆとり世代(1987年~2004年頃の生まれ)」という言葉の方がよく使われていたので、正直私にとって「ミレニアル世代」はなじみが薄い言葉でもあります。

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他にもある世代を表す日本語!

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ここまで「ミレニアル世代」について解説してきましたが、他にも世代を表す日本語は数多く存在します。ここでは、その中でも「ミレニアル世代」の前後の世代について少し見ていきましょう。あなたは「ミレニアル世代」ですか? それとも…。

Z世代(1997年~2012年生まれ)

最近メディアでよく話題になるのが「Z世代」。この「Z世代」というのは元々はアメリカで考案されたもので、日本にも流入し広まっていった世代認識です。「Z世代」は1997年~2012年までの生まれの人たちを指します。

この世代の特徴として、すでにインターネット社会が物心ついたころから確立しており「デジタルネイティブ」である点、「自分らしさ」を大切にする点、効率性を重視する点、オープンで対等なコミュニケーションを好む点…などが挙げられていますね。

氷河期世代(1971~1982年生まれ)

「氷河期世代」または「就職氷河期世代」というのは日本でのみ通用する世代認識で、1971年~1982年頃の生まれの世代を指します。この世代はバブル崩壊直後の1993年~2005年前後に就職活動に差し掛かりました

バブル崩壊でピンと来た方も多いと思いますが、当時は日本がとても不景気だった時代。新卒の求人も今より少なく、有名な四年制大学を卒業しても正社員として働き始めることができなかった…という人たちが大量に出てしまった世代なのです。

残念ながら、日本社会は高卒・大卒前の就職活動に失敗し正社員としてスタートを切ることができないと、なかなかその後で正社員になることが難しい…という環境が続いています。若い世代はまだチャンスがありますが、この世代の年齢ではチャンスもほぼありません。生まれた世代によってその後の人生が決まる…なんとも理不尽な社会ですよね。

正しくは「ミレニアル世代」(1981~1996年頃)

今回は「ミレニアル世代」と「ミレニアム世代」の違いと題し、まずは「ミレニアル世代」と「ミレニアム世代」のどちらが正しいのかを解説しました。「ミレニアル世代」が正しい言い方です。そして「ミレニアル世代」がどのような世代なのか、その前後の世代は何と呼ばれ、そのような世代であるのかについても解説しました。みなさんは、何世代ですか?

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雑学

簡単に分かる「ミレニアル世代」と「ミレニアム世代」の違い!「Z世代」・「氷河期世代」も院卒日本語教師が分かりやすく解説

最近「Z世代」という言葉をよく聞くよな。実は「Z世代」以外にも、いろいろな「○○世代」があるんです。その中で「Z世代」の1つ前の世代が、えっと…「ミレニアル世代」だったっけ? あれ、「ミレニアム世代」だったっけ? 情けねぇなぁ、忘れちまった。

と、とにかく今回はこの「ミレニアル世代」だったか「ミレニアム世代」だったかについて詳しく見ていく。言葉に詳しい院卒日本語教師の”むかいひろき”の力を借りて、一緒に解説していきます。

ライター/むかいひろき

ロシアの大学で働く、日本で大学院修士課程までを修了した日本語教師。その経験を武器に言葉の違いや教育について分かりやすく解説していく。

そもそも「ミレニアル」と「ミレニアム」って何が違うの?

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桜木先生も混乱してしまった「ミレニアル世代」と「ミレニアム世代」。初めに結論を言うと「ミレニアル世代」が正しい言葉で、「ミレニアム世代」という言葉は存在しません。つまり「ミレニアム世代」と書かれていたら、それは間違えということですね。では、「ミレニアル」と「ミレニアム」は何が違うのでしょうか…。

「ミレニアル」は「ミレニアム」が語源!

「ミレニアル」「ミレニアム」…カタカナで書くとその違いは訳が分かりませんが、英語ではそれぞれ「millennial」「millennium」となります。言葉の大元の名詞は「millennium(ミレニアム)」の方で、「millennial(ミレニアル)」はそこから派生した形容詞(名詞を修飾する)の形なのです。よって「ミレニアム世代」ではなく、「ミレニアル世代」の方が正しい形となるのですね。

ここでの「millennium(ミレニアム)」は「新しい千年紀」という意味で、「millennial(ミレニアル)」は「新しい千年紀の~」という意味になります。

「ミレニアル世代」とはいったい何者?

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先ほどのコーナーで「ミレニアル」と「ミレニアム」の意味を確認しました。「ミレニアル世代」は英語から直訳すると「新千年紀の世代」という意味なりますが、いったいどのような意味・世代なのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

1981年~1996年頃に生まれた世代!

「ミレニアル世代」の直訳は「新千年紀の世代」ですが、この「新千年紀」は2000年から始まる千年間のことを意味します。2000年代に入ってから成年に達した世代を指して「新しい千年の世代だ!」ということで名付けられたのが「ミレニアル世代」なのです。

その「ミレニアル世代」とされるのが、1981年~1996年に生まれた人たちですね。(範囲や世代の区切り方には諸説あります。)その「ミレニアル世代」の特徴としては、「多様な価値観の尊重」「物よりも体験を重視」「プライベートの充実を重視」「社会問題への関心の高さ」が挙げられていますね。

ちなみに筆者である私も「ミレニアル世代」です。ただ、日本では一昔前までは私達の世代を指して「ゆとり世代(1987年~2004年頃の生まれ)」という言葉の方がよく使われていたので、正直私にとって「ミレニアル世代」はなじみが薄い言葉でもあります。

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