この記事ではリコリスと甘草の違いについてみていくそ。甘草といえば漢方薬に使われているイメージが強いが、その他にも用途がたくさんあるようです。過剰摂取の注意点も含め、リコリスと甘草の違いについて看護師でwebライターの近野チカと一緒に解説していきます。

ライター/近野チカ

看護師でwebライター 。甘草といえば、真っ先に思いつくのが芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)。

リコリスと甘草の違いとは?

実はリコリスは日本名で甘草といい、同じ植物を指しています。名前の通り甘い味がするため西洋東洋を問わずに紀元前から薬として用いられており、現在も薬や甘味料として使われているリコリス (甘草)について詳しくみていきましょう。

リコリスは日本名で「甘草」、薬や甘味料として使われている

image by iStockphoto

リコリスはマメ科の植物で別名、甘草です。原産地は中国西部やシベリア南部などで日本では自生していません。砂糖の約300倍の甘味を持つグリチルリチンを主成分としており、古くから薬やしょうゆ、お菓子などの甘味料として使われています。

甘草は漢方などに使われている

image by iStockphoto

漢方に使われる生薬としての甘草の効能は、咳止めや痰を出しやすくし、炎症を抑える作用などです。薬を調和する働きのある甘草は四君子湯(しくんしとう)、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)、甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)など多くの漢方薬に配合されており、その割合は全体の7割にのぼります。

リコリスは彼岸花のことを指すことも

image by iStockphoto

「リコリス 」とウェブ検索すると、検索結果に彼岸花も出てきます。彼岸花はヒガンバナ属であり、リコリス属である甘草、スペインカンゾウとは別物です。彼岸花には多くの種類があり、シロバナマンジュシャゲ、キツネノカミソリ、ナツズイセンなどがあります。

\次のページで「甘草はさまざまな用途に使われている」を解説!/

甘草はさまざまな用途に使われている

リコリス (甘草)は漢方薬だけでなく、しょうゆや味噌、海外では飲料やお菓子、化粧品などにも使われています。

しょうゆや味噌の甘味料として使われている

甘草は砂糖よりはるかに甘く、少ない量で甘味をつけることができます。また塩なれ効果(食塩の塩辛さがやわらぐ効果)や旨味を引き出す効果があり、漬物やしょうゆなどに使われているのです。

化粧品などにも配合されている

美白効果もあるカンゾウ(甘草)の成分は化粧品、入浴剤、シャンプーなどの原料にも使われています。カンゾウが持つ抗アレルギー作用、抗炎症作用、皮膚刺激をやわらげる作用を活かすためです。

気づかぬうちに過剰摂取しているかも?副作用の偽アルドステロン症に注意

甘草の主成分であるグリチルリチンは、漢方薬や風邪薬など様々な医薬品に含まれており、過剰摂取してしまうと偽アルドステロン症を発症することがあります。これは血圧を上昇させるアルドステロンは増えていないのにそれが増えた時と同じく高血圧、むくみ、カリウム喪失などが起こるのです。症状としては手足のだるさ、しびれ、つっぱり感、こわばり、力が抜ける感じ、こむら返り、筋肉痛が現れ、徐々に症状が強くなります。

漢方薬などの薬が原因であれば、まず中止し、中止が難しければ薬で治療を行う、治療可能な病態です。滅多に起こるものではありませんが、摂取する機会は多いものであるだけに知っておきましょう。

\次のページで「リコリス とは日本名で「甘草」、甘草は漢方など様々な用途に使われている」を解説!/

リコリス とは日本名で「甘草」、甘草は漢方など様々な用途に使われている

リコリスはマメ科の植物で別名「甘草」です。原産地は中国西部やシベリア南部などで、日本では自生していません。砂糖の約300倍の甘味を持つグリチルリチンを主成分としており、古くから薬やしょうゆ、お菓子などに使われています。

漢方に使われる生薬としての効能は、咳止めや痰を出しやすくし、炎症を抑える作用等です。薬を調和させる働きのある甘草は、四君子湯(しくんしとう)、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)、甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)などの多くの漢方薬に配合されており、その割合は全体の7割にのぼります。

" /> 簡単でわかりやすい!リコリスと甘草の違いとは?その用途も看護師ライターが詳しく解説 – Study-Z
雑学

簡単でわかりやすい!リコリスと甘草の違いとは?その用途も看護師ライターが詳しく解説

この記事ではリコリスと甘草の違いについてみていくそ。甘草といえば漢方薬に使われているイメージが強いが、その他にも用途がたくさんあるようです。過剰摂取の注意点も含め、リコリスと甘草の違いについて看護師でwebライターの近野チカと一緒に解説していきます。

ライター/近野チカ

看護師でwebライター 。甘草といえば、真っ先に思いつくのが芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)。

リコリスと甘草の違いとは?

実はリコリスは日本名で甘草といい、同じ植物を指しています。名前の通り甘い味がするため西洋東洋を問わずに紀元前から薬として用いられており、現在も薬や甘味料として使われているリコリス (甘草)について詳しくみていきましょう。

リコリスは日本名で「甘草」、薬や甘味料として使われている

image by iStockphoto

リコリスはマメ科の植物で別名、甘草です。原産地は中国西部やシベリア南部などで日本では自生していません。砂糖の約300倍の甘味を持つグリチルリチンを主成分としており、古くから薬やしょうゆ、お菓子などの甘味料として使われています。

甘草は漢方などに使われている

image by iStockphoto

漢方に使われる生薬としての甘草の効能は、咳止めや痰を出しやすくし、炎症を抑える作用などです。薬を調和する働きのある甘草は四君子湯(しくんしとう)、芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)、甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)、大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)など多くの漢方薬に配合されており、その割合は全体の7割にのぼります。

リコリスは彼岸花のことを指すことも

image by iStockphoto

「リコリス 」とウェブ検索すると、検索結果に彼岸花も出てきます。彼岸花はヒガンバナ属であり、リコリス属である甘草、スペインカンゾウとは別物です。彼岸花には多くの種類があり、シロバナマンジュシャゲ、キツネノカミソリ、ナツズイセンなどがあります。

\次のページで「甘草はさまざまな用途に使われている」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: