この記事では「SUV」と「セダン」の違いを見ていきます。車のボディタイプには何種類もあるのは知っていると思う。「SUV」と「セダン」は見た目にも違いがあるのはみんなもなんとなくわかっていると思うが、その違いを細かくみていこう。また、それぞれの走行性能にどのような特徴、違いがあるのかも元塾講師のyêuthuquáと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/yêuthuquá

海外在住。現在の仕事を始める前は教育関係の仕事に従事。国内外を問わず身につけた知識や経験をもとにわかりやすくお届けする。

「SUV」と「セダン」の違い

image by iStockphoto

車のボディタイプと言えば、SUV、セダン、クーペ、ワンボックス、ミニバン、ハッチバックなど全部で8種類に分けることができます。その中でも見た目にも違いが分かりやすい「SUV」と「セダン」ですが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。まずは、基本的な違いを確認していきましょう。

「SUV」:オールラウンダー

「SUV」は「Sport Utility Vehicle(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)」の頭文字をとって略した言葉で、「多目的スポーツ車」と訳せます。市街地などの日常の走りだけでなく、山間部やオフロードなどの悪路での走りにも適した車です。

見た目の特徴として、「セダン」より全体の高さが高く、運転席の位置も高くなることで、見通しがよく、車内空間も「セダン」より広い構造となっています。また、トランクを居住空間と同じスペースに設けていることで、載せられる荷物の量が多いのも特徴です。

現在販売されている「SUV」の多くは市街地の駐車場にも対応するサイズとなっています。また「SUV」とはいえ4WDとは限らず、2WDのタイプや4WDと2WDを自動で切り替えるタイプなどもありますね。

SUVの代表的車種(国産)
トヨタ:ランドクルーザー・ハリヤーなど
日産:ARIYA・X-TRAILなど
ホンダ:CR-V・ヴェゼルなど
マツダ:CX-8・MX-30など
スバル:フォレスター・クロストレックなど
三菱:アウトランダー・パジェロなど
(生産中止の車種も含む)

「セダン」:スリーボックスカー

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「セダン」はエンジンルーム、居住スペース、トランクの3つの独立した空間で構成されているオーソドックスな車のタイプです。いわゆるスリーボックスと呼ばれる構造。この構造をベースに4ドアのタイプが「セダン」と呼ばれています。

「セダン」の語源となったのは「セダンチェア」。駕籠(かご)に似た乗り物に由来しています。見た目の特徴は全体の高さが低く、2ドアもありますが4ドアが主流。全体の高さが低いため、車の重心が低い位置にあり安定感があるのも特徴です。

セダンの代表的車種(国産)
トヨタ:クラウン・プリウス・カローラなど
日産:スカイライン・ティアナ。フーガなど
ホンダ:レジェンド・アコード・インサイトなど
マツダ:MAZDA 6 SEDAN・アテンザなど
スバル:インプレッサ・レガシーなど
三菱:ランサー・ギャランなど
(生産中止の車種も含む)

走行性能やその他の違いを詳しくチェック!

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では、次に「SUV」と「セダン」の違いを走行性能などの項目別に説明していきますね。一般的な違いなので、車種によっては必ずしもそうなるとは限りませんが、これから車を購入しようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてはどうでしょうか。

#1 操縦の安定性と悪路の走行

操縦の安定性については車高が低い「セダン」のほうが重心が低いため「SUV」より高い安定性があります。カーブなどでは「セダン」のほうがよりスムーズに曲がれますね。

しかし、現在発売されている「SUV」の中には「セダン」車をベースにデザインされているものも多く、車体の重心がより「セダン」に近づいている車種もあり、操縦の安定性が向上している「SUV」も見られるようになっています。

一方、悪路の走行については圧倒的に「SUV」が有利。最低地上高がポイントにになりますが、「セダン」は最低地上高が180ミリメートル前後なのに対して、「SUV」は220ミリメートル前後と約40ミリメートル高いため、「セダン」では走行できそうにないオフロードの走行も「SUV」なら可能ですね。

#2 静粛性

静粛性は圧倒的に「セダン」が優位。というのも、「セダン」のリアサスペンションはトランクルームの下にあるため、居住スペースにリアサスペンションの音が届きにくいため、車内の静粛性が高くなっています。

一方「SUV」は居住スペースとトランクがつながっているため、リアサスペンションの音が伝わりやすく、静粛性という点では「セダン」に劣っていると言ってもよいでしょう。

#3 乗り心地

乗り心地については「セダン」がやや有利ではないでしょうか。居住スペースが区切られているため、居住スペースがしっかり確保されていますし、エンジンノイズやロードノイズが伝わりにくく静粛性に優れている点も含めると「セダン」のほうが乗り心地がよい、と言えるでしょう。

「SUV」はオフロードでの走行性能が高いため、乗り心地に優れない車種もありますが、最近では市街地走行での快適性をより重視した車種も増えていますね。

\次のページで「積載性」を解説!/

#4 積載性

荷物を多く載せたいのであれば「SUV」のほうが有利。「SUV」は居住スペースとの間に仕切りがないため、長尺物を載せることも可能。積載量が高いこと、背が高いものや長さがあるものを載せられる点では「セダン」と比べると、やはり「SUV」のほうがよさそうですね。

#5 燃費

最近ではハイブリッド車や電気自動車、PHEV車など燃費の向上が見られますが、「SUV」は車高が高い分、車両重量が重くなるため、同じ排気量のエンジンであれば、燃費は「セダン」のほうが圧倒的に有利です

#6 安全性

「SUV」はオフロード走行を想定した設計なので、ボディは元々頑丈となっています。フレームの強度も高くなっている車種も多く、多少の衝撃は問題ありません。また、SUVは車体も大きいため、衝突事故でも簡単に車体がつぶれることはない構造です。

一方、「セダン」はスリーボックスという構造でしたよね。この構造のおかげで前後からの衝突に対しては、エンジンルームやトランクルームが衝撃を吸収してくれるため、車内の安全は確保できます

安全性についてはどちらにもそれぞれメリットがありますので五分五分というところでしょう。いずれにせよ、事故を起こさないよう、また事故に巻き込まれないよう安全運転を心がけることが大前提です。

#7 運転のしやすさ

「SUV」は車高が高いため、運転席も高い位置にあり、ドライバーの視野が広くなり、「セダン」の運転席よりも遠くを見渡すことができるため、死角が「セダン」よりやや少ないと言えます。しかし、「SUV」は車全体がやや大きめなつくりなので、狭い通りなどの走行には向いていない部分もあるでしょうね。

「SUV」と「セダン」の違いはボディタイプ

「SUV」と「セダン」の違いについて、いろいろ見てきました。大きな違いはボディタイプ車全体の高さの違いが生む走行性能の違い、居住性の違い、乗り心地の違いなど、ボディタイプの違いがさまざまな違いにつながっています。「SUV」は市街地だけでなく、オフロードの走行もできるオールラウンダー、一方「セダン」は市街地での走行を想定した車であるということです。

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雑学

簡単で分かりやすい「SUV」と「セダン」の違い!乗り心地や安全性・静粛性も元塾講師が詳しく解説!

この記事では「SUV」と「セダン」の違いを見ていきます。車のボディタイプには何種類もあるのは知っていると思う。「SUV」と「セダン」は見た目にも違いがあるのはみんなもなんとなくわかっていると思うが、その違いを細かくみていこう。また、それぞれの走行性能にどのような特徴、違いがあるのかも元塾講師のyêuthuquáと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/yêuthuquá

海外在住。現在の仕事を始める前は教育関係の仕事に従事。国内外を問わず身につけた知識や経験をもとにわかりやすくお届けする。

「SUV」と「セダン」の違い

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車のボディタイプと言えば、SUV、セダン、クーペ、ワンボックス、ミニバン、ハッチバックなど全部で8種類に分けることができます。その中でも見た目にも違いが分かりやすい「SUV」と「セダン」ですが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。まずは、基本的な違いを確認していきましょう。

「SUV」:オールラウンダー

「SUV」は「Sport Utility Vehicle(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)」の頭文字をとって略した言葉で、「多目的スポーツ車」と訳せます。市街地などの日常の走りだけでなく、山間部やオフロードなどの悪路での走りにも適した車です。

見た目の特徴として、「セダン」より全体の高さが高く、運転席の位置も高くなることで、見通しがよく、車内空間も「セダン」より広い構造となっています。また、トランクを居住空間と同じスペースに設けていることで、載せられる荷物の量が多いのも特徴です。

現在販売されている「SUV」の多くは市街地の駐車場にも対応するサイズとなっています。また「SUV」とはいえ4WDとは限らず、2WDのタイプや4WDと2WDを自動で切り替えるタイプなどもありますね。

SUVの代表的車種(国産)
トヨタ:ランドクルーザー・ハリヤーなど
日産:ARIYA・X-TRAILなど
ホンダ:CR-V・ヴェゼルなど
マツダ:CX-8・MX-30など
スバル:フォレスター・クロストレックなど
三菱:アウトランダー・パジェロなど
(生産中止の車種も含む)

「セダン」:スリーボックスカー

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「セダン」はエンジンルーム、居住スペース、トランクの3つの独立した空間で構成されているオーソドックスな車のタイプです。いわゆるスリーボックスと呼ばれる構造。この構造をベースに4ドアのタイプが「セダン」と呼ばれています。

「セダン」の語源となったのは「セダンチェア」。駕籠(かご)に似た乗り物に由来しています。見た目の特徴は全体の高さが低く、2ドアもありますが4ドアが主流。全体の高さが低いため、車の重心が低い位置にあり安定感があるのも特徴です。

セダンの代表的車種(国産)
トヨタ:クラウン・プリウス・カローラなど
日産:スカイライン・ティアナ。フーガなど
ホンダ:レジェンド・アコード・インサイトなど
マツダ:MAZDA 6 SEDAN・アテンザなど
スバル:インプレッサ・レガシーなど
三菱:ランサー・ギャランなど
(生産中止の車種も含む)

走行性能やその他の違いを詳しくチェック!

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では、次に「SUV」と「セダン」の違いを走行性能などの項目別に説明していきますね。一般的な違いなので、車種によっては必ずしもそうなるとは限りませんが、これから車を購入しようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてはどうでしょうか。

#1 操縦の安定性と悪路の走行

操縦の安定性については車高が低い「セダン」のほうが重心が低いため「SUV」より高い安定性があります。カーブなどでは「セダン」のほうがよりスムーズに曲がれますね。

しかし、現在発売されている「SUV」の中には「セダン」車をベースにデザインされているものも多く、車体の重心がより「セダン」に近づいている車種もあり、操縦の安定性が向上している「SUV」も見られるようになっています。

一方、悪路の走行については圧倒的に「SUV」が有利。最低地上高がポイントにになりますが、「セダン」は最低地上高が180ミリメートル前後なのに対して、「SUV」は220ミリメートル前後と約40ミリメートル高いため、「セダン」では走行できそうにないオフロードの走行も「SUV」なら可能ですね。

#2 静粛性

静粛性は圧倒的に「セダン」が優位。というのも、「セダン」のリアサスペンションはトランクルームの下にあるため、居住スペースにリアサスペンションの音が届きにくいため、車内の静粛性が高くなっています。

一方「SUV」は居住スペースとトランクがつながっているため、リアサスペンションの音が伝わりやすく、静粛性という点では「セダン」に劣っていると言ってもよいでしょう。

#3 乗り心地

乗り心地については「セダン」がやや有利ではないでしょうか。居住スペースが区切られているため、居住スペースがしっかり確保されていますし、エンジンノイズやロードノイズが伝わりにくく静粛性に優れている点も含めると「セダン」のほうが乗り心地がよい、と言えるでしょう。

「SUV」はオフロードでの走行性能が高いため、乗り心地に優れない車種もありますが、最近では市街地走行での快適性をより重視した車種も増えていますね。

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