みんなはサッカーの試合を見ることはあるかな? よく試合の前半や後半の最後の方で使われる言葉に「アディショナルタイム」というのがある。この言葉の意味、サッカー経験者ならすぐに分かるでしょうが、そうではない人にはあまりピンとかにかもしれませんね。

そういえば以前は「ロスタイム」って言ってなかったっけ…と思ったそこの貴方、鋭いぞ。そう。確かに以前は「ロスタイム」と言っていた。

今回はそんな「ロスタイム」と「アディショナルタイム」の違いを、サッカー好きの院卒日本語教師"むかいひろき"と一緒に解説していきます。

ライター/むかいひろき

ロシアの大学に再就職した、日本で大学院修士課程修了の日本語教師。その経験を武器に言葉や雑学について分かりやすく解説していく。子どものころにサッカー経験もあり。

サッカーで使用される用語の1つ!

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「ロスタイム」も「アディショナルタイム」も、どちらもサッカーで使用される用語です。サッカーは前後半に分けて試合を行いますが、それぞれの最終盤で使われます。まずは「ロスタイム」「アディショナルタイム」の意味を確認していきましょう。

前後半45分の後で追加される試合時間

サッカーの試合は大人の場合、前半45分、後半45分で行われます。ただ、サッカーは選手同士の接触が多いスポーツ。当然選手が倒れこんだり、怪我をしたりして試合が中断することもあります。また、選手交代などでも試合が中断しますよね。

この中断した時間を主審が計測しており、前後半の各45分が終了した後に中断時間を追加するのです。その追加された時間が「ロスタイム」「アディショナルタイム」というわけですね。

ちなみに「ロスタイム」「アディショナルタイム」は3分と提示された場合、3分00秒~3分59秒が実際のアディショナルタイムとなります。ちなみに「アディショナルタイム」の最長記録は、イングランドで記録された28分だそう。選手が怪我をしてピッチで手当てを受けた後に病院に搬送されたため、これだけ長く中断してしまったとか。

「ロスタイム」と「アディショナルタイム」の違いは?

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ではなぜ「ロスタイム」と「アディショナルタイム」という2つの呼び名が存在するのでしょうか。そして最近「ロスタイム」という言い方は聞かないなぁ…と思っている人もいるかもしれませんね。ここで詳しく見ていきましょう。

\次のページで「「ロスタイム」:日本独自の呼び方!」を解説!/

「ロスタイム」:日本独自の呼び方!

実は「ロスタイム」は「Loss of time(失われた時間)」から作られた和製英語で、日本でしか通用しない言葉です。日本ではサッカーが普及し始めてから長くこの「ロスタイム」が使用されてきました。

しかし、2010年7月に日本サッカー協会の審判委員会からJリーグやJFL、なでしこリーグに「アディショナルタイム」という言い方を使うように通達があり、メディアもそれに従ったため、2010年以降、「ロスタイム」は姿を消していきました

「アディショナルタイム」:世界共通の呼び方!

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では、なぜ2010年に日本サッカー協会の審判委員会は「アディショナルタイム」という言い方を使うように通達を出したのでしょうか。その大きな理由として考えられているのは、「アディショナルタイム」は世界共通の呼び方であり、世界標準に合わせるためだと言われています。

ちなみに「アディショナルタイム」を英語にすると「additional time」。直訳は「追加された時間」です。こちらの方がポジティブな意味合いですよね。

今は日本でも「アディショナルタイム」!

今回は「ロスタイム」と「アディショナルタイム」の違いを解説しました。「ロスタイム」も「アディショナルタイム」も、英語では「additional time」。示すものは同じです。日本では2010年まで「ロスタイム」という和製英語が主に使用されていましたが、世界標準に合わせるべく、世界共通の「アディショナルタイム」に統一・変更したのですね。

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雑学

簡単に分かる「ロスタイム」と「アディショナルタイム」の違い!今は片方しか使わない?サッカー好き日本語教師が分かりやすく解説

みんなはサッカーの試合を見ることはあるかな? よく試合の前半や後半の最後の方で使われる言葉に「アディショナルタイム」というのがある。この言葉の意味、サッカー経験者ならすぐに分かるでしょうが、そうではない人にはあまりピンとかにかもしれませんね。

そういえば以前は「ロスタイム」って言ってなかったっけ…と思ったそこの貴方、鋭いぞ。そう。確かに以前は「ロスタイム」と言っていた。

今回はそんな「ロスタイム」と「アディショナルタイム」の違いを、サッカー好きの院卒日本語教師”むかいひろき”と一緒に解説していきます。

ライター/むかいひろき

ロシアの大学に再就職した、日本で大学院修士課程修了の日本語教師。その経験を武器に言葉や雑学について分かりやすく解説していく。子どものころにサッカー経験もあり。

サッカーで使用される用語の1つ!

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「ロスタイム」も「アディショナルタイム」も、どちらもサッカーで使用される用語です。サッカーは前後半に分けて試合を行いますが、それぞれの最終盤で使われます。まずは「ロスタイム」「アディショナルタイム」の意味を確認していきましょう。

前後半45分の後で追加される試合時間

サッカーの試合は大人の場合、前半45分、後半45分で行われます。ただ、サッカーは選手同士の接触が多いスポーツ。当然選手が倒れこんだり、怪我をしたりして試合が中断することもあります。また、選手交代などでも試合が中断しますよね。

この中断した時間を主審が計測しており、前後半の各45分が終了した後に中断時間を追加するのです。その追加された時間が「ロスタイム」「アディショナルタイム」というわけですね。

ちなみに「ロスタイム」「アディショナルタイム」は3分と提示された場合、3分00秒~3分59秒が実際のアディショナルタイムとなります。ちなみに「アディショナルタイム」の最長記録は、イングランドで記録された28分だそう。選手が怪我をしてピッチで手当てを受けた後に病院に搬送されたため、これだけ長く中断してしまったとか。

「ロスタイム」と「アディショナルタイム」の違いは?

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ではなぜ「ロスタイム」と「アディショナルタイム」という2つの呼び名が存在するのでしょうか。そして最近「ロスタイム」という言い方は聞かないなぁ…と思っている人もいるかもしれませんね。ここで詳しく見ていきましょう。

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