この記事では「live」と「alive」の違いを見ていきます。英語には「live」と「alive」のように、スペルもよく似ていて意味も似ている単語がたくさんあるよな。しかし、使い方がはっきり区別できると使い分けに悩むこともないよな。同じ意味がある「live」と「alive」の使い方、意味のニュアンス、また同じ意味のある他の単語「living」についてなど、留学経験がある元塾講師のyêuthuquáと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/yêuthuquá

海外在住。現在の仕事を始める前は教育関係の仕事に従事。国内外を問わず身につけた知識や経験をもとにわかりやすくお届けする。

「live」と「alive」の違い

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「生きている」という意味の単語「live(ライヴ)」と「alive(アライヴ)」。使い方で迷ったことはありませんか。同じ意味だと、どちらを使ってもいいのか、それとも明確な使い分けがあるのか、どうしても迷ってしまいます。まずは、「live」と「alive」の違いを確認していきましょう。

「live」:限定用法=名詞の前に置く

まず確認ですが、ここで扱う「live」は動詞ではなく形容詞の「live」。読み方も「リヴ」ではなく「ライヴ」。この形容詞「live」の意味はいろいろありますが、ここでは2つ紹介します。

1つめは「生の」「実況の」という意味。スポーツやニュースなどの中継で画面の端に「LIVE」と出ていることがありますよね。ライブ中継の「ライブ」が1つめの意味もう1つが「生きている」という意味で、この「生きている」意味で使うときは必ず「名詞の前」に置いて名詞を修飾する形容詞の役割があります。文法的に難しく言うと「限定用法(名詞を前から修飾する用法)」。例文で確認していきましょう。

1. We enjoyed live music at the bar lsst night.
「私たちは昨夜バーで生演奏を楽しみました。」
2. It is scaring to touch live octopus.
「生きているタコを触るのはこわいです。」
3. Look! That is a live elephant!
「ほら!あの象、本物だよ!」
4. You cannot send live animals by mail.
「生きている動物を郵便で送ることはできません。」

少し解説を加えておきますね。「live」には「生き生きしている」「臨場感がある」というニュアンスが含まれています。3の「a live elephant」は直訳すれば「生きている象」なのですが、見れば「生きている」のはすぐに分かりますので、わざわざ「生きている象」と訳すのもおかしくなります。

ここでは、絵本や図鑑などで見た象ではなく、「(目の前に)生きている象がいるよ!」ということでこのように「本物だ!」と訳します。「live」=「本物」というわけではありませんが、翻訳に興味がある人はこのような訳し方もあるのだと気づいてくれたらうれしいですね。

「alive」:叙述用法=be動詞の後に置く

次に「alive」ですが、同じく「生きている」という意味ですが、「alive」は基本的に「be動詞の後」に置きます。文法的に言うと「叙述用法」。この「alive」は叙述用法のみで使う形容詞で、「live+名詞」のように名詞を修飾する使い方はなく、補語としてのみ使われる形容詞(第2文型SVC、第5文型SVOCで使う用法)なのです。

補語として使いますので、実際にはbe動詞以外動詞と一緒に使うことはありますが、「live」のように「名詞の前」に置くことは絶対にできないというのは忘れないでくださいね。これも例文で確認していきますね。

\次のページで「「living」の使い方は?」を解説!/

1. It is amazing he was alive in the desert wihout water for 3 days.
「彼が水なしで3日間も砂漠で生きていたのは驚きです。」
2. This tradition is stil alive in our country.
「この伝統は我が国で今も生きています。」
3. We found her alive.
「彼女が生きているのが分かりました。」
4. The oldest person alive is currently 118 years old.
「存命中の最高齢の方は現在118歳です。」

ここも少しだけ解説を加えておきますね。4の例文ですが、「alive」を名詞の後において、前にある名詞を修飾する使い方もあります。しかし、まずは「live+名詞」、「be動詞+alive」の形をしっかりと使いこなせるようにしましょう。

「living」の使い方は?

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では、次に「living」という形容詞について見ていきましょう。「live」と同じように「生きている」という意味で、使い方も限定用法で名詞の前に置きます。「live」との違いはどこにあるのでしょうか。簡単にまとめると「人」に対して使うときには「living」、人以外なら「live」と考えると分かりやすいです。

ただ、使う人の感覚というものがありますので、動植物に対して「living」を使うこともありますし、生物以外に対して「living」を使うこともあります。とは言え、ひとまず「人ならliving」と覚えておきましょう。「living」を使った例文で確認してください。

1. Mr. Sakuragi is the greatest living leader.
「桜木先生は存命している人の中で、最高の指導者です。」
2. All living things will die without oxygen.
「酸素がなければすべての生物は死に絶えます。」
3. Do you know coelacanths are called living fossils?
「シーラカンスが生きた化石と言われているのを知っていますか。」
4. It was a living hell after that tragic disaster.
「あの痛ましい災害のあとは生き地獄でした。」 

「living」は人に対して使うのが基本ではありますが、2~4の例文のように慣用的に「living」を使うことも多くみられます。「living things=生物、生き物」「living fossil=生きた化石」「living hell=生き地獄」。このような表現はその都度、覚えていくといいでしょうね。

\次のページで「接頭辞の「a」」を解説!/

接頭辞の「a」

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「live」と「alive」のように同じような意味を持ちながら、接頭辞の「a」がついているかどうかで使い方が違っていたり、意味がちょっと違っている単語がいくつかありますが、皆さん思いつきますか。接頭辞「a」がついた代表的な単語は「alone」「awake」「asleep」「alike」など。

ここでは簡潔にその違いを確認しておきますね。

#1 「lone」と「alone」

形容詞の「lone」も「alone」も同じ「ひとりの」という意味。「lone」は名詞の前に置く限定用法、「alone」は補語として使う叙述用法ですが、「alone」は「ひとりで」と副詞として使うこともありますね。

#2 「wake」と「awake」/「sleep」と「asleep」

「wake」「sleep」はどちらも動詞で、それぞれ「目が覚める」「寝る」という意味ですね。接頭辞「a」を付けた「awake」「asleep」はそれぞれ「起きている(状態)」「寝ている(状態)」と形容詞としての役割を持ち、「alive」と同じように叙述用法で使える単語です。

#3 「like」と「alike」

「似ている」という意味で使う場合、「like」の品詞は前置詞となり、後に名詞などの目的語を取ります。「~のような」「~に似ている」と訳しますね。一方「alike」は叙述用法の形容詞で補語として使われますので、後に名詞などの目的語を取ることはありません

1. You are like your father.
「あなたはお父さんに似ています。」
2. You and youf father are much alike.
「あなたとお父さんはよく似ています。」

「live」と「alive」の違いは用法

「生きている」という意味の形容詞「live」と「alive」の違いはその用法です。「live」は限定用法で名詞の前に置いて、後に続く名詞を修飾します。一方「alive」は叙述用法でbe動詞の後に置いて補語の役割をしているのです。「alive」は第2文型、第5文型で使いますので、be動詞以外の動詞と一緒に使うこともありますが、まずは「aliveはbe動詞の後」と覚えておきましょう。

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簡単で分かりやすい「live」と「alive」の違い!「living」との違いや使い分け・例文も元塾講師が詳しく解説!

この記事では「live」と「alive」の違いを見ていきます。英語には「live」と「alive」のように、スペルもよく似ていて意味も似ている単語がたくさんあるよな。しかし、使い方がはっきり区別できると使い分けに悩むこともないよな。同じ意味がある「live」と「alive」の使い方、意味のニュアンス、また同じ意味のある他の単語「living」についてなど、留学経験がある元塾講師のyêuthuquáと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/yêuthuquá

海外在住。現在の仕事を始める前は教育関係の仕事に従事。国内外を問わず身につけた知識や経験をもとにわかりやすくお届けする。

「live」と「alive」の違い

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「生きている」という意味の単語「live(ライヴ)」と「alive(アライヴ)」。使い方で迷ったことはありませんか。同じ意味だと、どちらを使ってもいいのか、それとも明確な使い分けがあるのか、どうしても迷ってしまいます。まずは、「live」と「alive」の違いを確認していきましょう。

「live」:限定用法=名詞の前に置く

まず確認ですが、ここで扱う「live」は動詞ではなく形容詞の「live」。読み方も「リヴ」ではなく「ライヴ」。この形容詞「live」の意味はいろいろありますが、ここでは2つ紹介します。

1つめは「生の」「実況の」という意味。スポーツやニュースなどの中継で画面の端に「LIVE」と出ていることがありますよね。ライブ中継の「ライブ」が1つめの意味もう1つが「生きている」という意味で、この「生きている」意味で使うときは必ず「名詞の前」に置いて名詞を修飾する形容詞の役割があります。文法的に難しく言うと「限定用法(名詞を前から修飾する用法)」。例文で確認していきましょう。

1. We enjoyed live music at the bar lsst night.
「私たちは昨夜バーで生演奏を楽しみました。」
2. It is scaring to touch live octopus.
「生きているタコを触るのはこわいです。」
3. Look! That is a live elephant!
「ほら!あの象、本物だよ!」
4. You cannot send live animals by mail.
「生きている動物を郵便で送ることはできません。」

少し解説を加えておきますね。「live」には「生き生きしている」「臨場感がある」というニュアンスが含まれています。3の「a live elephant」は直訳すれば「生きている象」なのですが、見れば「生きている」のはすぐに分かりますので、わざわざ「生きている象」と訳すのもおかしくなります。

ここでは、絵本や図鑑などで見た象ではなく、「(目の前に)生きている象がいるよ!」ということでこのように「本物だ!」と訳します。「live」=「本物」というわけではありませんが、翻訳に興味がある人はこのような訳し方もあるのだと気づいてくれたらうれしいですね。

「alive」:叙述用法=be動詞の後に置く

次に「alive」ですが、同じく「生きている」という意味ですが、「alive」は基本的に「be動詞の後」に置きます。文法的に言うと「叙述用法」。この「alive」は叙述用法のみで使う形容詞で、「live+名詞」のように名詞を修飾する使い方はなく、補語としてのみ使われる形容詞(第2文型SVC、第5文型SVOCで使う用法)なのです。

補語として使いますので、実際にはbe動詞以外動詞と一緒に使うことはありますが、「live」のように「名詞の前」に置くことは絶対にできないというのは忘れないでくださいね。これも例文で確認していきますね。

\次のページで「「living」の使い方は?」を解説!/

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