バラは非常に人気のある花で、日本でも長く親しまれてきた植物です。
しかしたまに「野バラ」や「ノイバラ」という呼び名を耳にしますが、これらはいったい何なのでしょうな。
今回は「野バラ」と「ノイバラ」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

野バラとノイバラの違い

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バラは日本だけでなく世界中で人気の植物です。記念日などの贈り物や、大切な人への愛を伝える花としても有名ですよね。そんなバラの中でも、「野バラ」と「ノイバラ」がどういう花なのかを説明できる人は少ないでしょう。ここではまず「野バラ」と「ノイバラ」の違いについて解説していきます。

野バラ:野生のバラ

「野バラ」とは読んで字のごとく、野生のバラ全般を指しています。園芸用・観賞用に品種改良されているバラと違って、小ぶりな花になっていることが多いです。基本的に園芸用・観賞用は八重咲き、「野バラ」は一重咲きとなっています。普段私たちがイメージするバラと見た目が違うので、野バラと気づかないことも多いでしょう。

ノイバラ:バラの品種の一つ

「ノイバラ」は日本原産のバラの品種の一つです。世界にバラの品種は2万種以上ありますが、それらが原種をもとに品種改良されたもの。実は「ノイバラ」はそんな原種の一つ。沖縄を除く日本列島や朝鮮半島の山野に自生しており、高さは2mほどで、毎年5月から6月ごろに直径2cmくらいの小さい花を咲かせます。

ヨーロッパの野バラ

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「野バラ」は野生のバラ全般を指すので、山野に生えている「ノイバラ」も「野バラ」。では海外ではどのようなのでしょうか。ここでは「野バラ」を古来より大切にしてきた、ヨーロッパの視点で解説していきます。

\次のページで「イヌバラ:ヨーロッパに広く分布する野バラ」を解説!/

イヌバラ:ヨーロッパに広く分布する野バラ

「イヌバラ」はヨーロッパに広く分布する「野バラ」です。ヨーロッパ版の「ノイバラ」と認識しても良いでしょう。ヨーロッパだけでなくアラブ諸国など西アジアにまで分布しています。白かピンクの直径5cmほどの花をつける可愛らしい植物です。

また秋にオレンジ色の直径2cmほどの実をつけるのですが、これが有名な「ローズヒップ」。ローズヒップティーはこの実を用いたお茶で、他にもお菓子やジャムの材料として使われます。

モチーフとしてのイヌバラ

ヨーロッパでは「イヌバラ」は非常に多くの芸術作品に登場する植物です。ドイツの国民的詩人ゲーテの詩「野ばら」は、この「イヌバラ」をモチーフとしています。「野ばら」はシューベルト、ヴェルナー、ベートーヴェン、シューマン、ブラームスと早々たる作曲家たちが歌曲をつけたことで有名となりました。

またウィーン少年合唱団が登場するオーストリアの映画「野ばら」も、分布的に「イヌバラ」がモチーフです。

ノイバラは手軽に育てられる

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実は「ノイバラ」は手軽に育てることのできる植物であります。「ノイバラ」は一季咲きのためシーズンに一度しか花を咲かせません。しかし花数が多く壮麗でいて、非常に良い香りを放つため時期を見て育ててみることもいいでしょう。なお「ノイバラ」は私有地や植物の採取が禁じられていない、公共の場から採取してください。

日当たりの良い場所を選ぶ

「ノイバラ」は日光を好む植物です。どのシーズンであっても、日当たりの良い場所で栽培しましょう。しかし西日など極端に日当たりが良い場所では、葉が焼けてしまい枯れる原因となります。自宅の西側など、日当たりが極端に強くなる場所はやめましょう。

土にこだわりは不要、冬は水やりを少なめに

「ノイバラ」はもともと野生種であることもあり、よほど悪い土質でなければ順調に育つ植物。また肥料も与えすぎると病気にかかりやすくなります。できるだけ自然に近い条件の土づくりを心がけましょう。「ノイバラ」は水をどんどん吸収するので水やりは多めでかまいませんが、冬は休眠期なので水やりの回数を少なめにしましょう。

\次のページで「野バラは野生のバラ、ノイバラは品種」を解説!/

野バラは野生のバラ、ノイバラは品種

ここまで「野バラ」と「ノイバラ」の違い、ヨーロッパの「イヌバラ」、そして「ノイバラ」の栽培方法について解説してきました。高級なイメージのあるバラですが、「野バラ」や「ノイバラ」という言葉の意味を知るとぐっと身近に感じますね。

筆者はバラが大好きで、シーズンになると観光バラ園などを訪れることも多いです。お天気の良い日には家族やカップル、友人とのおでかけに「野バラ」を探しに行ってみてはいかがでしょうか。

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生き物・植物雑学

3分で簡単にわかる野バラとノイバラの違い!自宅で栽培できる?イヌバラの特徴も雑学好きライターがわかりやすく解説

バラは非常に人気のある花で、日本でも長く親しまれてきた植物です。
しかしたまに「野バラ」や「ノイバラ」という呼び名を耳にしますが、これらはいったい何なのでしょうな。
今回は「野バラ」と「ノイバラ」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

野バラとノイバラの違い

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バラは日本だけでなく世界中で人気の植物です。記念日などの贈り物や、大切な人への愛を伝える花としても有名ですよね。そんなバラの中でも、「野バラ」と「ノイバラ」がどういう花なのかを説明できる人は少ないでしょう。ここではまず「野バラ」と「ノイバラ」の違いについて解説していきます。

野バラ:野生のバラ

「野バラ」とは読んで字のごとく、野生のバラ全般を指しています。園芸用・観賞用に品種改良されているバラと違って、小ぶりな花になっていることが多いです。基本的に園芸用・観賞用は八重咲き、「野バラ」は一重咲きとなっています。普段私たちがイメージするバラと見た目が違うので、野バラと気づかないことも多いでしょう。

ノイバラ:バラの品種の一つ

「ノイバラ」は日本原産のバラの品種の一つです。世界にバラの品種は2万種以上ありますが、それらが原種をもとに品種改良されたもの。実は「ノイバラ」はそんな原種の一つ。沖縄を除く日本列島や朝鮮半島の山野に自生しており、高さは2mほどで、毎年5月から6月ごろに直径2cmくらいの小さい花を咲かせます。

ヨーロッパの野バラ

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「野バラ」は野生のバラ全般を指すので、山野に生えている「ノイバラ」も「野バラ」。では海外ではどのようなのでしょうか。ここでは「野バラ」を古来より大切にしてきた、ヨーロッパの視点で解説していきます。

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