日本でもポピュラーな動物であるシカ。登山やハイキングでちょっと野山に分け入れば姿を見る機会も多いはずです。
今回は有名な呼び名である「ニホンジカ」と「エゾシカ」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

ニホンジカとエゾシカの違い

image by iStockphoto

シカはほとんどの植物を食べることができ、繁殖力が高いことから世界中で広く分布している哺乳類です。日本においても古来から親しまれてきた動物ですね。しかし「ニホンジカ」と「エゾシカ」という種類の違いを明確に説明できる人は少ないでしょう。ここでは「ニホンジカ」と「エゾシカ」の違いについて解説していきます。

ニホンジカ:日本に生息しているシカの総称

「ニホンジカ」は日本に生息しているシカの総称。具体的には後述の「エゾシカ」、本州の「ホンシュウジカ」、四国や九州にいる「キュウシュウジカ」、長崎県対馬市などにいる「ツシマジカ」、鹿児島馬毛島にいる「マゲジカ」、屋久島にいる「ヤクジカ」、沖縄県慶良間諸島にいる「ケラマジカ」の7種です。

エゾシカ:北海道に生息しているシカ

「エゾシカ」は北海道に生息しているシカで、漢字では「蝦夷鹿」と書きます。「蝦夷(えぞ)」はかつての東北地方から北海道にかけての呼び名ですが、「エゾシカ」は北海道にのみ生息。北海道では山間部だけでなく、市街地などでも見かけることのできる動物です。

\次のページで「ホンジュウジカとエゾシカの特徴」を解説!/

ホンジュウジカとエゾシカの特徴

image by iStockphoto

「ニホンジカ」と「エゾシカ」の違いについてはおわかりいただけたと思います。ここでは「ニホンジカ」を代表して最も生息範囲が広く頭数も多い「ホンジュウジカ」と、「エゾシカ」の特徴を見ていきましょう。両者を比較することで、それぞれの個性を理解することができるはずですよ。

ホンジュウジカ:本州全土に分布

「ホンジュウジカ」は日本ではメジャーなシカで、本州全土に分布しています。オスの成体は全長110~170cm、体重50~130kgと大型の野生動物です。草、花、キノコ、ドングリ、木の葉や芽だけでなく皮までも食べることができます。約1000種類の植物を食べることができる、非常に食性の広い動物です。

奈良県の観光地である奈良公園に放し飼いになっている神鹿(しんろく)も、種類としては「ホンジュウジカ」。実は農作物に最も被害を与えている害獣でもあります。

エゾシカ:ホンジュウジカより体が大きい

「エゾシカ」のオスの成体は身長140cm~190cm、体重130~150kgとかなりの大型です。なぜ「ホンジュウジカ」より大きいかというと、北海道の気候が関係しています。恒温動物は寒冷地に生息する種類ほど大型になるのです。

その理由は体が大きくなるほど、体積に対する表面積の割合が小さくなるから。体の表面から熱が逃げますが、表面の割合が少なければ熱は逃げにくくなりますよね。つまり「エゾシカ」は「ホンジュウジカ」よりも熱効率を良くするため大型化したのです。本州の「ツキノワグマ」よりも北海道の「ヒグマ」が大きい点についても同様の説明ができます。

食材としてのシカ

image by iStockphoto

狩猟・採集が食料源だった原始時代から、日本人はシカを食料として重宝してきました。優秀な家畜の普及により食べる機会は増えましたが、昨今はジビエブームもあり食材としてのシカの評価が高まっています。ここではシカ肉の特徴と、シカ肉を使った料理の一例を見ていきましょう。

シカ肉の特徴

シカ肉は他の食肉と比べ脂肪が少ないヘルシーな食肉です。低カロリー、高タンパク、鉄分豊富で栄養素に優れた食肉と言えるでしょう。シカ肉の鉄分はヘム鉄という種類で人体に吸収されやすく、貧血や冷え性予防に効果的です。

\次のページで「シカ肉を使った料理」を解説!/

シカ肉を使った料理

シカ肉は淡白な味わいであっさりしているものの、牛や豚や鶏に比べて臭みがあるのも事実。この臭みを抑える調理法が大切です。赤ワイン煮込みカレーなど、煮込み料理にすることで臭みを抑えることができます。またローストステーキなど、じっくり火を通した料理もおすすめ。醤油やバルサミコ酢との相性もいいですが、わさびやからしなど和の薬味との相性が抜群です。

ニホンジカは総称、エゾシカは1種

ここまで「ニホンジカ」と「エゾシカ」の違い、「ニホンジカ」を代表して「ホンジュウジカ」と「エゾシカ」の特徴を比較、そして食材としてのシカを解説してきました。身近な動物であるシカですが、意外と奥深く感じたのではないでしょうか。

シカ自体に罪はなくとも、農作物に被害を与える以上、殺処分という手段をとることは仕方ないと言えるでしょう。シカが生きるために必死であると同時に、農作物で生計を立てている人も必死です。単に殺処分されるよりは、せめて食材として有効に使うことがシカへの敬意の顕れであると筆者は考えています。

" /> 3分で簡単にわかるニホンジカとエゾシカの違い!ホンジュウジカやシカ肉の特徴も雑学好きライターがわかりやすく解説 – Study-Z
生き物・植物雑学

3分で簡単にわかるニホンジカとエゾシカの違い!ホンジュウジカやシカ肉の特徴も雑学好きライターがわかりやすく解説

日本でもポピュラーな動物であるシカ。登山やハイキングでちょっと野山に分け入れば姿を見る機会も多いはずです。
今回は有名な呼び名である「ニホンジカ」と「エゾシカ」の違いについて、雑学好きライターのおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

ニホンジカとエゾシカの違い

image by iStockphoto

シカはほとんどの植物を食べることができ、繁殖力が高いことから世界中で広く分布している哺乳類です。日本においても古来から親しまれてきた動物ですね。しかし「ニホンジカ」と「エゾシカ」という種類の違いを明確に説明できる人は少ないでしょう。ここでは「ニホンジカ」と「エゾシカ」の違いについて解説していきます。

ニホンジカ:日本に生息しているシカの総称

「ニホンジカ」は日本に生息しているシカの総称。具体的には後述の「エゾシカ」、本州の「ホンシュウジカ」、四国や九州にいる「キュウシュウジカ」、長崎県対馬市などにいる「ツシマジカ」、鹿児島馬毛島にいる「マゲジカ」、屋久島にいる「ヤクジカ」、沖縄県慶良間諸島にいる「ケラマジカ」の7種です。

エゾシカ:北海道に生息しているシカ

「エゾシカ」は北海道に生息しているシカで、漢字では「蝦夷鹿」と書きます。「蝦夷(えぞ)」はかつての東北地方から北海道にかけての呼び名ですが、「エゾシカ」は北海道にのみ生息。北海道では山間部だけでなく、市街地などでも見かけることのできる動物です。

\次のページで「ホンジュウジカとエゾシカの特徴」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: