独立系システムインテグレータの「オービック」。
しかしテレビCMなどで有名な企業は「OBC」。この2社はどういう関係にあるのでしょうか。
今回は「オービック」と「OBC」の違いについて、現役エンジニアおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

オービックとOBCの違い

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独立系システムインテグレータとして有名な「オービック」。会計業務ソフトウェアで有名な「OBC」。名前が似ていることもあり、両者を混同して覚えている人も多いはずです。ここではまず、「オービック」と「OBC」の違いについて解説していきます。

オービック:事業が幅広い会社

「オービック」は東京都中央区京橋に本社を置く独立系のシステムインテグレータです。独立系とはコンピュータメーカー系列ではないということ。そしてシステムインテグレータとは個別のシステムをまとめあげて体系だったシステムを構築する業者のことです。

ITコンサルティングからハードウェア選定、ネットワーク環境構築、システム開発、システム導入時の教育活動、導入後の運用サポート、パーツなどの供給、法改正に関するサポートなど幅広い事業を行っています。

OBC:パッケージソフトウェアメーカー

「OBC」は正式名称を「オービックビジネスコンサルタント(Obic Business Consultants)」という会社。名前の通り、「オービック」の子会社です。会計業務パッケージソフトウェアである「勘定奉行」シリーズを主力製品とし、独自のソフトウェアを開発・販売しています。ソフトウェア開発に特化した子会社と言えるでしょう。

オービックとOBCの歴史

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「オービック」と「OBC」が会社として親子関係にあることはおわかりいただけたと思います。ここで気になってくるのは、この2社がどのような歴史を辿って来たのかということですよね。ここでは「オービック」と、「オービック」から枝分かれした「OBC」の歴史をそれぞれ解説していきます。

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オービック:日本の老舗IT企業

「オービック」は1968年に「大阪ビジネス」という社名で大阪市西区に誕生しました。日本のIT企業群の中でも老舗と言えるでしょう。創業当初は中古会計機やコンピューター機器の販売事業を行っていました。

その後、自社ブランドのオフィスコンピューターを開発したり、コンサルタント業を開始したりと事業を拡大。現在では日本屈指の規模と売上高を誇る大手IT企業です。無借金経営を社是としており、財務状況を投資家から評価されている企業でもあります。

OBC:メーカーとして設立

「OBC」は1980年に「ビッグ・システム・コンサルタント・グループ」として、「オービック」から独立する形で設立されました。その後現社名に変更し、「勘定奉行」シリーズをはじめ多くの自社パッケージソフトウェアを展開しています。子会社ではあるもの、「OBC」も売上高数百億円規模の大企業です。

勘定奉行シリーズの特徴

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「OBC」がテレビCMなどで積極的に打ち出している主力商品「勘定奉行」シリーズ。しかし会計業務に関するソフトウェアというイメージはできても、詳しい内容を知らない人も多いでしょう。ここでは「勘定奉行」シリーズに共通している特徴を解説していきます。

高機能・カスタマイズ不可

「勘定奉行」シリーズは高機能かつカスタマイズ不可の会計業務パッケージソフトウェアです。「勘定奉行」シリーズは非常に多機能で、ほとんどのユースケースをカバーしていると言ってもよい仕様をしています。

また一概にカスタマイズ不可であることはデメリットとは言い切れません。標準機能である程度ユースケースはカバーできるので、わざわざ高い信頼性を失うリスクを負ってまでカスタマイズする必要性はほとんどないでしょう。

また中小企業など、そもそもITエンジニアを常に確保する余裕のない企業では、カスタマイズしない=管理者不要で使用できるので低コストです。

アドオンは追加可能

「勘定奉行」シリーズはカスタマイズ不可ではあるものの、アドオンと呼ばれる拡張機能のインストール・アンインストールは自由に行えます。多機能すぎても使いづらい場合もあるので、必要に応じて標準機能にアドオンを追加するのが一般的です。

オービックとOBCは事業内容が違う

ここまで「オービック」と「OBC」の違い、2社の歴史、そして主力商品「勘定奉行シリーズ」の特徴を解説してきました。「何をしているかわからない企業」というイメージがあった方も、周りに説明できるくらいに理解できたのではないでしょうか。

外資系IT企業の台頭が著しく、日本のIT企業は次々と苦境にさらされているのが現実。そんな時代にあっても、「オービック」や「OBC」の子会社・関連会社には、日本のものづくりの精神を守り抜いてほしいものです。

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ビジネス雑学

3分で簡単にわかるオービックとOBCの違い!何の会社なの?オービックビジネスコンサルタントも雑学好きライターがわかりやすく解説

独立系システムインテグレータの「オービック」。
しかしテレビCMなどで有名な企業は「OBC」。この2社はどういう関係にあるのでしょうか。
今回は「オービック」と「OBC」の違いについて、現役エンジニアおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

オービックとOBCの違い

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独立系システムインテグレータとして有名な「オービック」。会計業務ソフトウェアで有名な「OBC」。名前が似ていることもあり、両者を混同して覚えている人も多いはずです。ここではまず、「オービック」と「OBC」の違いについて解説していきます。

オービック:事業が幅広い会社

「オービック」は東京都中央区京橋に本社を置く独立系のシステムインテグレータです。独立系とはコンピュータメーカー系列ではないということ。そしてシステムインテグレータとは個別のシステムをまとめあげて体系だったシステムを構築する業者のことです。

ITコンサルティングからハードウェア選定、ネットワーク環境構築、システム開発、システム導入時の教育活動、導入後の運用サポート、パーツなどの供給、法改正に関するサポートなど幅広い事業を行っています。

OBC:パッケージソフトウェアメーカー

「OBC」は正式名称を「オービックビジネスコンサルタント(Obic Business Consultants)」という会社。名前の通り、「オービック」の子会社です。会計業務パッケージソフトウェアである「勘定奉行」シリーズを主力製品とし、独自のソフトウェアを開発・販売しています。ソフトウェア開発に特化した子会社と言えるでしょう。

オービックとOBCの歴史

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「オービック」と「OBC」が会社として親子関係にあることはおわかりいただけたと思います。ここで気になってくるのは、この2社がどのような歴史を辿って来たのかということですよね。ここでは「オービック」と、「オービック」から枝分かれした「OBC」の歴史をそれぞれ解説していきます。

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