簡単に分かる「総裁」と「総理大臣」の違い!「総裁選」で選ばれるのは「総理大臣」ではない?院卒日本語教師が分かりやすく解説
じゃあ日本の「総理大臣」はどうやって決めるの?という話ですが、「総裁選」という言葉もチラホラ聞く。ただ、この「総裁選」という言葉には注意が必要だぜ。
今回はそんな「総裁選」と「総理大臣」の違いを、言葉の違いに詳しい院卒日本語教師の”むかいひろき”と一緒に解説していきます。
ライター/むかいひろき
ロシアの大学に再就職した、日本で大学院修士課程修了の日本語教師。その経験を武器に言葉や雑学について分かりやすく解説していく。
そもそも「総裁選」とは?
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日本の「総理大臣」が変わるとき、必ず「総裁選」が行われるな…と思っている人、いませんか? 実は「総裁選」で勝った人が必ずしも「総理大臣」になるわけではないのです。なぜなら、「総裁選」は「総理大臣」を決める選挙ではないのですから。詳しく説明しましょう。
自民党のトップである”総裁”を選ぶのが「総裁選」
ここでいう「総裁選」は、正式には「自由民主党総裁選挙」といいます。自民党所属の国会議員、自民党の党員・党友が投票権を持ち、所定の人数以上の推薦人を集めた自民党所属の国会議員が立候補者の選挙です。自民党のトップは「総裁」であり、その「総裁」を選ぶための選挙が「総裁選」なのですね。
では、なぜ「総裁選」で勝った人=「総理大臣」というイメージが生まれてしまうのでしょうか。それは、自民党が長い間政権与党に君臨しているからです。ここから先は、「総理大臣」の選ばれ方とともに、次の章で解説しましょう。
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「総理大臣」は日本のトップだけれど…
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「総理大臣」と言えば正式名称は「内閣総理大臣」。紛れもない日本のリーダーですね。ただ、この「総理大臣」がどのように選ばれているのか、実は知らない人も多いのではないでしょうか。この「総理大臣」を決める時も、実は選挙が行われているのです。
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実は選挙で選ばれる「総理大臣」!
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え、「総理大臣」も選挙で選ばれるの!?と驚いた人もいるのではないでしょうか。「総理大臣」は「内閣総理大臣指名選挙」によって選ばれるのです。この選挙は「総理大臣」が退任したときや内閣総辞職が行われた場合に、次の「総理大臣」を決定するために行われます。
この選挙は衆議院・参議院の議員が投票権を持ち、現職の国会議員が被選挙人です。原則政党ごとに指名する候補者(ほとんどの場合各政党のトップ)を決めてから選挙に臨みます。つまり自民党の議員の場合は、自民党の議員は例外を除き全員が「総裁選」で勝った人に投票することになるわけです。自民党が政権与党の場合は、自民党の議員の数が一番多いことになるなので、多数決で「総裁選」で勝った人が選ばれるわけですね。
よって自民党が野党の立場の場合は、「総裁選」に勝った人でも「総理大臣」になることができないのです。
ここでポイントをおさらいしましょう。まず、「総裁選」は自民党のトップである「総裁」を決めるための選挙です。そして「総理大臣」は皆さんご存じの日本のリーダーですね。
ここで大切なのは、「総裁選」で選ばれた「総裁」と「総理大臣」が同一人物であるときと、そうでない場合があるということです。自民党が政権与党の座にいる場合は、「総裁選」で選ばれた「総裁」が「総理大臣」になります。一方で自民党が野党の立場の場合は、「総裁選」で選ばれた「総裁」は「総理大臣」ではありません。
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