3分で簡単にわかるVBとC#の違い!将来性があるのはどっち?相互変換できる?雑学好きライターがわかりやすく解説
今回は両者の違いについて、現役エンジニアのおおつけと一緒に解説していきます。
ライター/おおつけ
現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。
VBとC#の違い
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プログラミング学習者、特に初心者にとってはどの言語を選ぶべきなのか迷うことも多いですよね。初心者向けの基本的な言語として人気なものが「VB」と「C#」ですが、両者の違いがわからない人も多いでしょう。ここではまず「VB」と「C#」の違いについて解説していきます。
VB:Basicから進化した言語
「VB」はMicrosoft社が開発したオブジェクト指向のプログラミング言語です。正式名称は「Visual Basic」。「VB」は手続き型言語であった「Basic」という言語を元に開発されました。初心者でも使いやすい言語として世界中に普及しています。
C#:Cから進化した言語
「C#」はMicrosoft社が開発したプログラミング言語という点では「VB」と同じです。大きな違いは「C#」の祖先は「C」という言語である点。祖先が「VB」と違っているんですね。
なお文法は「Java」に近く、マルチパラダイムプログラミング言語でもあります。マルチパラダイムとは、複数のプログラム形式に対応しているという意味。「C#」はオブジェクト指向だけでなくコンポーネント指向でもあり、型も命令型、宣言型、関数型、汎用型などに対応しています。
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VBとC#の特徴
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「VB」と「C#」のおおまかな違いについておわかりいただけたと思います。ではこの2言語は文法やできることに、それぞれどのような違いがあるのでしょうか。ここでは具体的な「VB」と「C#」の特徴について解説していきます。
VB:VB.NETを用いるのが一般的
実は「VB」は現在では古いプログラミング言語として、派生形の「VB.NET」が主流となっています。「VB.NET」は「.NET framework」というMicrosoft社が開発した統合実行環境向けの言語。自然言語に近く、初学者でも学習しやすいメリットがあります。
また文法規制がゆるいので多少ソースコードの記述を誤っても想定通り動作するのが特徴。逆に言えば厳密な記述を徹底できないため、金融機関など計算処理に厳格な業界では敬遠される言語でもあります。
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C#:Microsoft製品との相性がいい
「C#」はMicrosoft製品全般との相性が良く、「VB」及び「VB.NET」同様「.NET framework」上で動作します。有名なものでは検索エンジンのBing、コミュニケーションツールのSkype、ゲーム開発エンジンのUnityなどで使われており、プログラマーに人気の言語の一つです。
文法が「Java」と似ているため、「Java」経験者は学習コストが低くて済みます。文法規制が厳しいため、厳密なビジネスロジックを記述するのに向いている言語です。
どちらを使った方が良いのか
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「VB」は簡単であるものの厳密な処理が苦手、「C#」はその逆であることはおわかりいただけたと思います。システムの設計方針にもよりますが、現場によっては両者が混在しているケースもあるでしょう。そのような場合、「VB」と「C#」のどちらを使った方がよいのでしょうか。
相互に変換ができる
実は両者は相互に変換することができます。Microsoft社の開発した統合開発環境「Visual Studio」では「VB」及び「VB.NET」と「C#」の相互変換を行うツールがリリースされています。これを用いることで、どちらの導入したとしてもプログラムの動作は可能です。
ただし、処理の厳密さの違いはあるため、「C#」を変換した「VB」及び「VB.NET」が、「C#」と同じ精密さで動く保証はありません。
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