簡単でわかりやすい!ひっつみとすいとんの違いは?ほうとう・はっととの違いも雑学好きライターが詳しく解説
ひっつみ:水と小麦粉・肉類・根菜など
岩手県で愛されている郷土料理「ひっつみ」の基本的な材料は、小麦粉と水です。一般的には中力粉や薄力粉などが使われ、生地をこねる際は耳たぶ程度の硬さになるように調整します。そして生地をいったん寝かせますが、これは薄く伸ばしやすくするためです。
汁に使われる具材は地域や家庭によってさまざまですが、鶏肉や根菜、きのこなどが一般的でしょう。先述の通り、地域によっては川ガニや川魚などを入れることもあります。また、出汁は川魚や昆布などからとり、味付けには味噌やしょうゆなどを用いることが多いようです。
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すいとん:水と小麦粉・肉類や油揚げなど
一方、「すいとん」の生地も、小麦粉に水と塩を加えてこねて作るので、生地に関しては基本的な材料は同じと言えるでしょう。ただ、場合によっては生地に塩を入れることもあり、これによって生地の味やコシが変わることもあるようです。
すいとんの具材は、豚肉や鶏肉などの肉類や、大根やにんじんなどの根菜類、油揚げやまいたけなどがよく使われます。ひっつみでは、油揚げが使われることは多くないようです。
汁はひっつみと似たところがあり、出汁をとってしょうゆなどで味付けをします。生地の材料と汁の味付けについては、ひっつみとすいとんの間に大きな違いはないと言えるでしょう。
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ひっつみとすいとんの作り方の違いは?
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次に、ひっつみとすいとんの作り方の違いを見ていきましょう。作り方についても両者に大きな違いはないのですが、強いて言えば、小麦粉を水で練った生地を「手でちぎるか」「手でちぎるとは限らないか」という点が異なると言えます。
ひっつみ:生地を手でちぎる
ひっつみという料理名は「手でちぎる」という意味の方言「ひっつまむ」からきていると言われています。この点に、ひっつみの最大の特徴が表れていると言えるでしょう。ひっつみの作り方のポイントは、まさにこの生地を手でちぎる点にあります。
先述した通り、生地を適当な大きさにちぎって、沸騰した出汁に入れるというのがひっつみの作り方です。手でちぎるのは昔ながらの慣習的な技法と思われますが、この作り方には、生地の厚みや形が不揃いになることで出汁の味がしみ込みやすくなるというメリットがあります。
生地の大きさが不揃いになることで味がしみる、あるいは味がからみやすくなるというメリットは、ラーメンやうどんなど他の料理でも見られるものです。
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すいとん:生地をまとまった形にする
一方、すいとんの作り方の大きな特徴は、生地をまとまった形にして煮汁に入れるという点です。
ただし、ひと口に「生地をまとまった形にする」と言っても、そのやり方は一概には言えません。例えば小麦粉を水で練った生地をスプーンですくい取って煮汁に入れることもありますし、団子状に丸めて入れることもあります。
すいとんという料理が全国規模で作られているものなので、地域や家庭でやり方が異なってくるのは仕方ないと言えるでしょう。中には、生地を手でちぎる作り方でも「すいとん」と呼んでいる事例があるかも知れません。
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