この記事では「タンドリーチキン」と「チキンティッカ」の違いを見ていきます。みんなはインド料理は好きか。インド料理といえばカレーですが、カレー以外にもいろんな料理があるぞ。「タンドリーチキン」と「チキンティッカ」の違いがどこにあるのか、またインド料理の特徴、みんなにも食べてほしいインド料理を元塾講師のyêuthuquáと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/yêuthuquá

海外在住。現在の仕事を始める前は教育関係の仕事に従事。国内外を問わず身につけた知識や経験をもとにわかりやすくお届けする。

「タンドリーチキン」と「チキンティッカ」の違い

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皆さん、インド料理は好きですか。インド料理といえば真っ先に思い浮かべるのはカレーでしょう。しかし、インドやその周辺地域にはカレー以外にも、同じように香辛料を使ったいろいろな料理があります。

これから解説する「タンドリーチキン」と「チキンティッカ」はインド北西部からパキスタン北東部にまたがるパンジャーブ地方が発祥です。見た目はどちらも赤やオレンジで辛そうなイメージ。ではまず、インド料理を代表するこの2つの違いをまず見ていきましょう。

「タンドリーチキン」:骨付き、カットなし

「タンドリーチキン」は骨付きの鶏もも肉を使ったインドを代表する料理の1つタンドールと呼ばれる円筒状の土窯で焼いているのが名前の由来です。ヨーグルトにいろいろなスパイスを混ぜたものに、骨付きの鶏もも肉を切らずにそのままつけこんだものを土窯で焼き上げると完成

タンドリーチキンに使われるスパイスは10種類ほどで、よく使われるスパイスは、ターメリック、コリアンダー、パプリカ、クミン、ガラムマサラ、カイエンペッパー、チリペッパー、カルダモンなどです。ヨーグルトにこのスパイス、ライム汁などを加えたものがベースになりますね。家庭ではタンドールで焼けませんので、フライパンやオーブンなどを使って焼いてくださいね。スパイスの代わりは便利なカレー粉を使うといいでしょうね。

ちなみに英語で書くと「Tandoori Chicken」で、読み方は日本語とはちょっと違っていて「タンドーリチキン」です。

「チキンティッカ」:骨なし、カットあり

「チキンティッカ」は骨なしの鶏もも肉を使った料理。「タンドリーチキン」が骨付きの鶏もも肉を切らずに料理するに対し、「チキンティッカ」は骨なしの鶏もも肉を食べやすい大きさにカットし、ヨーグルトにスパイスを混ぜたものにつけこんだあと、串にさしてタンドールで焼いて仕上げます

「えっ?」と思った方も多いと思いますが、実は「タンドリーチキン」と「チキンティッカ」は同じ味付け。骨付きかどうか、カットしているかどうかの違いなのです。「ティッカ」は切り身という意味ですので、小さくカットしてある料理であれば、フィッシュティッカ、マトンティッカなど鶏もも肉以外でも目にします。

英語で書くと「Chicken Tikka」。読み方は日本語と同じ「チキンティッカ」です。なお、「タンドリーチキン」「チキンティッカ」に使われる調味料は同じで、ヨーグルトにスパイスを混ぜた調味料を「タンドリーマサラ」と呼びます。

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インド料理の特徴

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インド料理を代表する「タンドリーチキン」に「チキンティッカ」ですが、他にも魅力的な料理がたくさんあります。インド料理の特徴を見ていきましょう。

特徴1:右手で食べる

インドでは手でじかに食べ物を口に運ぶのが普通です。聞いたことがありますよね。使えるのは右手のみ。左手は不浄とされているので、食べ物を口に運ぶのに左手を使うのはタブー

しかし、左手を全く使わないということではありません。大皿から取り分けるとき、重なっているチャパティ(インドのパン)をとるときなどは、むしろ左手しか使えないのです。右手で取り分けると、残された料理は食べ残しとなり、他の人は食べ残しを食べることとなるためです。

特徴2:肉料理は鶏肉がメイン

インドではヒンドゥー教、イスラム教が多く信仰されている関係で、肉料理で使われるのは鶏肉がメインです。ヒンドゥー教では牛は信仰の対象とされていますし、イスラム教では豚は不浄な存在とされています。そのため、インドの肉料理で使われるのが鶏肉が多いのです。他にもヒツジやヤギ、バッファローなどを使った肉料理、あとは魚を使った料理がよく見られますね。

一方、食べることができる肉の種類が多くないこともあり、インドでは野菜や豆類を使ったベジタリアン料理も多く、実際、インドではベジタリアンが多いのも特徴ですね。

特徴3:北部はパン、南部はお米

もう1つの特徴は北部と南部で主食が異なる傾向にあります。北部では「チャパティ」「ナン」と呼ばれるパンが主食です。タンドールを使って焼いたパンで、外側はパリッとしていて、内側はやわらかくしっとりしていますね。北部では小麦の栽培が盛んだからでしょうね。

一方、南部では米が主食。バナナの葉に米やおかずをのせた「ミールス」と呼ばれる料理が有名で、米とおかずを混ぜながら食べるスタイルです。カレーと一緒に食べるのもやはり米が多いようですね。

特徴4:飲み物もスイーツも甘みが強い

インドを代表する飲み物の1つが「ラッシー」ですね。いわゆる飲むヨーグルト。ヨーグルトと牛乳を材料に、砂糖やはちみつで甘さを加えたり、果実で味のバリエーションを加えたり、国民的な飲み物と言ってもいいでしょう。もう1つは「チャイ」。牛乳でアッサムティーの茶葉を煮出して、砂糖やスパイスを加えて作るミルクティーです。

スイーツも多く、揚げたドーナツを甘いシロップにつけこんだ「グラブ・ジャムン」、セモリナ粉に牛乳、砂糖、バターミルクを加えて火にかけ練り上げた「ハルヴァ」、米で作ったプリンの「キール」などですね。

メインの食事がスパイシーなせいでしょうか、飲み物やスイーツは日本のものより甘いものが多いのが特徴。刺激的な食事の後の口直しにはピッタリと言えるでしょう。

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その他のインド料理

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「タンドリーチキン」「チキンティッカ」以外にもおいしいインド料理がたくさんありますので、ここでいくつか紹介しますね。今では、いろいろなところでインド料理レストランがありますので、日本でもインド料理を楽しめますので、ぜひ一度行ってみてはどうでしょうか。

#1 カレー

やはりこれを忘れてはいけませんよね。「カレー」です。一口にカレーと言っても、チキンやマトン、ラム、フィッシュが入ったカレー、豆や野菜だけのベジタリアンカレー、スープも定番の黄色のスープだけでなく緑色のスープなど、日本人が想像するカレーとは違うものも多くあります。

「チキンティッカ」をカレースープと一緒に煮込んでできた「チキンティッカマサラ」は有名ですね。でもこのカレー、実はイギリスで生まれたカレーと言われています。イギリスのインド料理レストランで出される「チキンティッカ」がパサついていたのでカレースープで煮込んでできたのがこのカレーとのこと。

他にも豆カレーの「ダール」ほうれん草とチーズの「パラックパニール」青菜カレーの「サグ」など。種類も豊富なのでいろいろ試したくなりますね。

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#2 サモサ

インド定番のおやつが「サモサ」。細かく切ったジャガイモやインゲン豆、玉ねぎ、ひき肉をスパイスで混ぜた具を小麦粉で作った生地の中に入れて揚げたもの。形は三角錐ですが、日本では餃子のような形で仕上げているものもありますね。

「サモサ」は中東から伝わったサンボサがインドでスパイスなどを加えてアレンジされたもので、今ではインドを代表する料理の1つとなりました。

#3 ビリヤニ

「ビリヤニ」はインドの炊き込みご飯。野菜や鶏肉、羊肉、魚介などをスパイスと一緒に炊き込んだ米料理でスリランカなどでもよく見られる料理です。インド版パエリアと考えるといいでしょう。ルーツが中東にあることから、インドではイスラム教の結婚式でのお祝い料理でもありますが、屋台などでも気軽に食べることができる料理です。

「タンドリーチキン」と「チキンティッカ」の違いは骨・カットの有無

「タンドリーチキン」と「チキンティッカ」、実は味付けは同じ。違いは骨付きかどうか、カットされているかどうかだったのです。「タンドリーチキン」は骨付きカットなし、「チキンティッカ」は骨なしカットあり。どちらもカレーとともにインドを代表する料理ですが、他にもサモサやビリヤニ、ラッシー、チャイなどたくさんのインド料理がありますので、ぜひ試してみてください。

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雑学

簡単で分かりやすい「タンドリーチキン」と「チキンティッカ」の違い!インド料理の特徴も元塾講師が詳しく解説!

#2 サモサ

インド定番のおやつが「サモサ」。細かく切ったジャガイモやインゲン豆、玉ねぎ、ひき肉をスパイスで混ぜた具を小麦粉で作った生地の中に入れて揚げたもの。形は三角錐ですが、日本では餃子のような形で仕上げているものもありますね。

「サモサ」は中東から伝わったサンボサがインドでスパイスなどを加えてアレンジされたもので、今ではインドを代表する料理の1つとなりました。

#3 ビリヤニ

「ビリヤニ」はインドの炊き込みご飯。野菜や鶏肉、羊肉、魚介などをスパイスと一緒に炊き込んだ米料理でスリランカなどでもよく見られる料理です。インド版パエリアと考えるといいでしょう。ルーツが中東にあることから、インドではイスラム教の結婚式でのお祝い料理でもありますが、屋台などでも気軽に食べることができる料理です。

「タンドリーチキン」と「チキンティッカ」の違いは骨・カットの有無

「タンドリーチキン」と「チキンティッカ」、実は味付けは同じ。違いは骨付きかどうか、カットされているかどうかだったのです。「タンドリーチキン」は骨付きカットなし、「チキンティッカ」は骨なしカットあり。どちらもカレーとともにインドを代表する料理ですが、他にもサモサやビリヤニ、ラッシー、チャイなどたくさんのインド料理がありますので、ぜひ試してみてください。

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