簡単でわかりやすい!ゲジゲジとムカデの違いとは?見た目や毒性・効果的な駆除方法も大学で生物を学んだライターが詳しく解説
違い4.毒性
ムカデは顎で噛みついた相手に「強い毒」を注入します。その成分は最強の昆虫と名高い「スズメバチ」のものと同じで、ヒスタミンやセロトニンなどの混合物。噛まれると腫れや激痛などの症状が出ます。また過去に「ムカデやハチの毒」を受けたことがある人は、「アナフィラキシーショック」を発症することも。じんましんや呼吸困難、低血圧など致命的なアレルギー症状をきたす場合があるのです。
対してゲジゲジの毒は人にとって無害。昆虫を麻痺させる程度の毒性しかもちません。さらにゲジゲジは温和な気質をもち、ほとんど人に噛みつきません。仮に噛まれてしまっても、血が出る程度で済むでしょう。同じ「ムカデ綱」でも、ムカデとゲジゲジとでは危険度に差があるのです。
違い5.人との関係
ムカデもゲジゲジも「害虫」として、人から嫌われる生き物です。とはいえ両者では「害虫としてのカテゴリー」が違います。まず強い毒をもつムカデは、人に直接的な被害をもたらす「衛生害虫」です。対してほぼ無毒で大人しいゲジゲジは「不快害虫」で、見た目が悪いというだけで忌避されています。
そんなムカデ/ゲジゲジには「益虫」としての側面も。彼らはゴキブリやダニなど、ほかの害虫を捕食してくれるのです。
ゲジゲジやムカデを退治する方法
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ここからは「不快害虫」のゲジゲジや「衛生害虫」のムカデを撃退する方法について徹底解説。侵入の予防から発見時の駆除まで、詳しくお伝えしていきます。さらにムカデに噛まれてしまったときの、「正しい処置」や「間違った処置」についてもみていきましょう!
まずは家への侵入を防ごう
ゲジゲジやムカデはしばしば家の中で見かける害虫。エアコンのダクト周辺や窓のサッシなど「わずかな隙間」から、屋内へと侵入してくるのです。そのためゲジゲジ/ムカデの侵入を防ぐには、家中の隙間を探し出してテープで塞ぐ必要があります。ほかには家の基礎沿いに設置する「ムカデ返し」が有効です。名前通りの返し構造で、ゲジゲジやムカデが物理的にシャットアウトできますよ。
とはいえコストの関係で、「物理的な侵入対策」が取れないこともありますよね。その場合はゲジゲジ/ムカデの餌となる「ゴキブリの駆除」や、彼らが忌避する「樟脳やハーブ精油の散布」が有効です。またゲジゲジやムカデは普段、庭先の落ち葉に潜んでいます。そのため「落ち葉掃除」をすれば、家の敷地から彼らを追い出せますよ。以上さまざまな対策を駆使して、ゲジゲジやムカデの侵入を未然に防ぎましょう。
ムカデの駆除方法
人に実害を与えてくるムカデは、発見次第駆除したいところ。ですがムカデには他の虫に通用する攻撃が効きません。彼らは「潰されても動き続ける生命力」や「殺虫剤への耐性」などを兼ね備えた、しぶとい害虫なのです。そんなムカデに有効なのは「熱湯」または「冷凍スプレー」による攻撃。どちらも有害成分が発生しないので、赤ちゃんやペットのいる家庭でも安心して使用できます。
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