
簡単に分かる「交番」と「駐在所」の違い!ポイントは勤務形態!大学院卒日本語教師が分かりやすく解説
ここで「交番」と「駐在所」の違いを簡潔にまとめてみましょう。
★交番…複数人での交代制、24時間体制・年中無休、都市部が中心
★駐在所…1~2人の警察官が住み込みで勤務、開庁時間・休日あり、郊外や山間部が中心
警察官の勤務形態、勤務体制、設置場所が大きな3つの違いです。業務内容にはほとんど違いはありません。
某マンガで有名な「派出所」とは…
ここまでの解説を読んで、そういえば「派出所」って何だろう…と思った人もいるのではないでしょうか。「派出所」といえば、”両さん”こと両津勘吉が主人公の『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が有名ですよね。ここでは「派出所」の意味を確認していきます。
「派出所」は「交番」と同じ!?
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この「派出所」、結論から言うと「交番」と同じ施設を指します。ではなぜ「交番」と「派出所」という2つの言い方があるのでしょうか。これは「交番」の歴史を見ると分かります。
明治7年に「交番所」という名前でその歴史をスタートさせた「交番」は、明治14年に「派出所」に改称されました。ただ、それ以降も「派出所」のことを「交番」と通称する場合も多く、どちらの言葉も広く使われるようになったのです。結局平成6年に警察法が改正され「交番」が正式な名称になりました。よって現在は正式には「交番」が正しい名称ですが、「派出所」も十分通用する呼び名です。
交代勤務の「交番」、住み込みの「駐在所」!
今回は「交番」と「駐在所」の違いを中心に解説しました。両者の大きな違いは「交代勤務か、住み込み勤務か」でしょう。「交番」はその名前の通り交代で24時間体制で稼働している一方、「駐在所」は1人~2人の警察官が家族とともに住み込みで働いており、開庁時間や休日も存在します。
何か身に危険が迫った時は、遠慮なく「交番」や「駐在所」に駆け込みましょう。それは日本に住む人全員が持つ権利です。