この記事では、シュモクザメとハンマーヘッドシャークの違いについてみていこう。実はこの2つ、どちらも同じサメを指す名称なんです。このサメは頭が非常に大きく、一度見たら忘れられないシルエットをしているぞ。特徴的な形をした頭部は、重要な役割をになっているらしいのです。今回は、その他のサメの種類やサメのさまざまな利用法も合わせて雑学大好き図書館司書のひろみと一緒に解説していきます。

ライター/ひろみ

図書館司書として勤務18年目の主婦ライター。利用者から寄せられるさまざまな疑問に答えるため、日々尽力している。

シュモクザメとハンマーヘッドシャークの違いとは?

image by iStockphoto

シュモクザメとハンマーヘッドシャーク、実は同じサメをあらわしています。和名はシュモクザメ、英語名がハンマーヘッドシャークなのです。シュモクは「撞木」と書き、寺の鐘や半鐘を鳴らすときに用いられる丁字型の棒を指します。ハンマーは「かなづち」のこと。「シュモク」ザメと「ハンマーヘッド」シャーク、どちらも特徴的な頭部の形から名づけられたことが明らかですね。

シュモクザメは世界中の温帯や熱帯海域の沿岸部に群れで生息し、魚類や甲殻類、イカ、タコなどを食べています。

シュモクザメの頭部の役割

シュモクザメの独特な頭部は進化した形で、さまざまな役割を果たしています。ここでは、その役割をひとつずつみていきましょう。

1.センサーの役割

サメ類の頭部についているのが、獲物を探すときにセンサーの役割をする「ロレンチーニ器官」という部位。この器官は生物が発する微弱な電流を感知するので、対象物が砂の中にいて姿が見えなくてもその存在を認識できます。シュモクザメは頭が大きいため、このロレンチーニ器官が他のサメより多くついていて、効率的にエサを探すことが可能です。

\次のページで「2.広い視野の確保」を解説!/

2.広い視野の確保

シュモクザメの目は左右に突き出た頭部の両端についているので離れていますが、広い視野の確保には効果的です。真正面は死角になるので、顔を左右に振って泳ぐことでカバーしています。鼻孔の位置はそれぞれの目の下。広範囲のにおいを感じ取ることができます。エサや敵の位置を敏感に察知するために、離れた位置にある目と鼻孔は大変役に立っているのです。

3.エサの捕獲

シュモクザメの頭部は好物のエイを捕獲する際にも大活躍します。砂の中にエイをみつけると、大きくて平らな頭でおさえこみ、逃げられないようにして捕獲。その頭を打ちつけて、動けなくすることもあります。

4.浮力の最大化・かじ取りの役目

大きな頭部は浮力を高めるため、泳ぎやすくする機能や疲れにくくする役割も期待できます。この形状はかじをとるのに効率が良いという説も。

サメの種類について知ろう

シュモクザメ以外のサメを知っていますか。サメは世界に500種類以上、日本近海にも100種類以上いると言われています。ここでは、4つのサメについてくわしく説明しましょう。

1.ジンベエザメ:世界最大のサメ

image by iStockphoto

世界最大のサメと言えばジンベエザメです。ジンベイザメと言われることも。名前の由来には、灰色の背中にある白い模様が甚平に似ているからという説と体形が甚平に似ているからという2つの説があります。甚平は男性用の着物です。

大きいジンベエザメは全長20メートル、重さが20トンもあります。動きはゆったりとしていて、人を襲うことはありません。大きな体をしていますが、主食はプランクトンです。国内の水族館でも飼育されています。

2.ホホジロザメ:最も危険なサメ

映画「ジョーズ」で人々を恐怖におとしいれたあのサメがホホジロザメです。別名ホオジロザメ。大きなアゴと鋭い歯、気性の荒さに加え、時速30キロ以上の速さで泳ぐことから最も危険なサメと言われ、「白い死神」とも呼ばれます。「Man Eater Shark(人食いサメ)」という英語名にもホホジロザメの恐ろしさが表現されていますね。

オットセイやイルカ、アザラシなど海洋哺乳類を好んで食べる肉食です。天敵はシャチ。

3.ヨシキリザメ:世界で最も美しいサメ

世界中に広く生息しているヨシキリザメ。ほっそりした流線型の体形や背中の鮮やかなブルーと腹部のホワイトのコントラストの美しさから「世界で最も美しいサメ」と言われています。英名はブルーシャーク。全長は2-3メートルとそれほど大きくなく、主に魚やイカを食べます。日本一のサメの水揚げ量を誇る宮城県気仙沼港で、一番多く水揚げされるのがこのヨシキリザメです。

4.ラブカ:生きた化石

ラブカは水深1000メートル前後の深海に住むサメです。深海魚のため捕獲されることが少なく、生態についてはよくわかっていません。ウナギのように長い体をくねらせて泳ぎます。今から3.5億年以上前に生息していた原始的なサメと同じ特徴を持っていることから「生きた化石」と称されることも。

一般的にサメは鼻に当たる部分が顔の先端にあり、とがったイメージですが、ラブカは口が一番前にあるため、先端が丸くなっています。胸の部分にある、ひだのような6つのエラもラブカ特有のもの。全体的にゴツゴツした外見をしていて、ゴジラのモデルになったとも言われています。

さまざまなサメの利用法

水揚げされたサメはさまざまな用途に利用されており、「捨てるところがない」と言われるほどです。ここからは、サメのどの部分がどのように使われているのか述べていきます。

\次のページで「1.サメのヒレ:料理として」を解説!/

1.サメのヒレ:料理として

image by iStockphoto

中華料理の高級食材として知られるフカヒレの原料が、サメのヒレだと知っていましたか。サメのヒレを乾燥させた後、もどして調理します。特によく使われるのが、ジンベエザメ、アオザメ、ヨシキリザメのヒレ。扇形をした姿煮は背ビレと尾ビレを煮込んでつくります。フカヒレスープに利用されているのは、胸ビレを糸状にほぐしたものです。フカヒレにはコラーゲンが多く含まれています。

2.サメの軟骨:健康食品として

サメの軟骨にはコンドロイチンという成分が多く含まれています。このコンドロイチンの特徴は保水力。コンドロイチン配合のサプリメントを飲むことで、関節痛を軽減する効果が期待できます。保湿剤として化粧品やドライアイ対策用の目薬にも使われていますよ。

3.サメの皮:おろし金・やすりとして

サメの皮の表面はかたいエナメル質でできたうろこに覆われているため、ざらざらしています。このサメ皮をはりつけて作られるのがおろし金。特に、わさび用のおろし金として重宝されています。サメ皮のおろし金を使ってすりおろすと、本わさび特有の風味や辛みを損なうことがありません。江戸時代にはサメの皮を使って、木材を磨いたり、削ったりしていました。

水族館でサメを見よう

今回はシュモクザメ、別名ハンマーヘッドシャークについてみてきました。特徴的な大きくて平たい頭部は進化した形。さまざまな利点があることがわかりましたね。大きな体でプランクトンを食べるジンベエザメや人食いザメと呼ばれるホホジロザメ、サメには見えないシルエットをしたラブカなど、サメの種類もさまざま。水族館で飼育されているサメもいるので、機会があれば見てみてくださいね。

" /> 簡単でわかりやすい!シュモクザメとハンマーヘッドシャークの違いとは?頭部の役割やサメの種類も雑学大好き図書館司書が詳しく解説 – Study-Z
雑学

簡単でわかりやすい!シュモクザメとハンマーヘッドシャークの違いとは?頭部の役割やサメの種類も雑学大好き図書館司書が詳しく解説

この記事では、シュモクザメとハンマーヘッドシャークの違いについてみていこう。実はこの2つ、どちらも同じサメを指す名称なんです。このサメは頭が非常に大きく、一度見たら忘れられないシルエットをしているぞ。特徴的な形をした頭部は、重要な役割をになっているらしいのです。今回は、その他のサメの種類やサメのさまざまな利用法も合わせて雑学大好き図書館司書のひろみと一緒に解説していきます。

ライター/ひろみ

図書館司書として勤務18年目の主婦ライター。利用者から寄せられるさまざまな疑問に答えるため、日々尽力している。

シュモクザメとハンマーヘッドシャークの違いとは?

image by iStockphoto

シュモクザメとハンマーヘッドシャーク、実は同じサメをあらわしています。和名はシュモクザメ、英語名がハンマーヘッドシャークなのです。シュモクは「撞木」と書き、寺の鐘や半鐘を鳴らすときに用いられる丁字型の棒を指します。ハンマーは「かなづち」のこと。「シュモク」ザメと「ハンマーヘッド」シャーク、どちらも特徴的な頭部の形から名づけられたことが明らかですね。

シュモクザメは世界中の温帯や熱帯海域の沿岸部に群れで生息し、魚類や甲殻類、イカ、タコなどを食べています。

シュモクザメの頭部の役割

シュモクザメの独特な頭部は進化した形で、さまざまな役割を果たしています。ここでは、その役割をひとつずつみていきましょう。

1.センサーの役割

サメ類の頭部についているのが、獲物を探すときにセンサーの役割をする「ロレンチーニ器官」という部位。この器官は生物が発する微弱な電流を感知するので、対象物が砂の中にいて姿が見えなくてもその存在を認識できます。シュモクザメは頭が大きいため、このロレンチーニ器官が他のサメより多くついていて、効率的にエサを探すことが可能です。

\次のページで「2.広い視野の確保」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: