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3分でわかる!江戸切子と薩摩切子の違いとは?いまだに残る謎も文化学系学部卒ライターが簡単にわかりやすく解説!
今回はそんな切子の違いを、定義から確認しつつ、大学時代に文化学などを学んだライターさやかと一緒に解説していきます。
ライター/さやか
現在、4歳の娘を育てながらライターとして活動中。伝統的工芸品を見るのも好き。美しい切子のグラスをいつか両親にプレゼントしてみたいと思っている。
江戸切子と薩摩切子の違いとは?
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日本の伝統的工芸品に「切子」という美しい工芸品がありますが、大きく分けると江戸切子と薩摩切子という2種類の切子が代表的であることを知っていますか?この記事では、江戸切子と薩摩切子の違いについて解説していきます。
そもそも「切子」って何?
「切子(きりこ)」というのは、ガラスの表面をカットして装飾・加工する技法のことです。また、そのような装飾が施されている食器・酒器などそのものを指して使われることも多いですね。ガラスを切った時に出る「切粉」が由来であるとか、立方体の角を切り落とした形をさす「切籠形(きりこがた)」から来ているなど、様々な説があります。
違い1.作風
江戸切子と薩摩切子の違いとして、まずはその見た目や作風が挙げられます。
江戸切子は、カットされた部分が透明になっているものが多く、色のついている部分とカット装飾の部分のコントラストがはっきりしているのが特徴的。薄いガラスが使われており、全体として江戸切子は軽くてシャープな印象のものが多いようです。
薩摩切子は色のついた厚いガラスを使うため、カットした部分にも色が残ってグラデーションで彩られるものが多く、それが薩摩切子の魅力となります。全体的に、幻想的で繊細、重厚感のある雰囲気のものが多いようです。
違い2.価格
全体としては、薩摩切子の方が江戸切子よりも高めの価格設定になることが多いです。薩摩切子は高価なクリスタルガラスを厚くして作られていることや、色によって使う鉱物が違うことから材料費がとてもかかるということ、そしてそれを加工するには高い技術と手間ひまを必要とすること、製造拠点が少ないことなどがその理由として挙げられます。
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