この記事ではNATとNAPTの違いについてみていきます。どちらもプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換する仕組みですね。違いはずばり対応できる端末の数のようですが、調べてみるといろいろ違いがあるみたいです。
今回はそんなNATとNAPTの違いを、特徴やIPアドレスについても確認しつつ現役エンジニアのライターvnobと一緒に解説していきます。

ライター/vnob

現役のクラウドサーバーのエンジニア。数々の難しい案件を解決している。仕事柄、わからないことがあると調査しないと気が済まない。幅広く雑学を知っている。

NATとNAPTの違いとは?

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特定のネットワークの中でしか利用できないプライベートIPアドレスとインターネットで使えるグローバルIPアドレスに変換する仕組みであるのがNATとNAPTです。ルータなどでNATやNAPTによりグローバルIPアドレスに変換されることで、インターネットに接続してウェブサイトの閲覧などができるようになります。

違いとしてはNATは1台の端末しかグローバルIPアドレスへの変換ができませんが、NAPTでは複数台の端末を同時にグローバルIPアドレスに変換することができるんです。それでは、NATとNAPTの特徴について詳しく説明していきたいと思います。

\次のページで「IPアドレスとは?」を解説!/

IPアドレスとは?

IPアドレスとは、パソコンやスマートフォン、タブレットなどの機器に割り当てられるインターネット上の住所です。インターネットでウェブサイトを閲覧する場合などデータの送信元や送信先を識別する必要があります。その識別するために使われる番号がIPアドレスなんです。

そして、IPアドレスにはプライベートIPアドレスグローバルIPアドレスがありますので、それぞれのIPアドレスについて説明していきたいと思います。

プライベートIPアドレス

プライベートIPアドレスは自宅や会社など特定のネットワーク内で利用するIPアドレスです。プライベートネットワーク内のみで使うことのできるIPアドレスで同じネットワーク内で重複したIPアドレスを使うことはできません。ただし、他のネットワークで重複したIPアドレスを利用することは問題ありません。

なお、プライベートIPアドレスとして利用されるIPアドレスは範囲が決まっていますので以下にご紹介したいと思います。

プライベートIPアドレス
・10.0.0.0~10.255.255.255
・172.16.0.0~172.31.255.255
・192.168.0.0~192.168.255.255

グローバルIPアドレス

グローバルIPアドレスはインターネットに接続するコンピュータに割り当てられるIPアドレスです。グローバルIPアドレスはインターネットの世界の中で固有である必要があるため、IPアドレスが重複しないように管理されています。プライベートIPアドレスではインターネットに接続することができないため、グローバルIPアドレスに変更する必要があるんです。

なお、グローバルIPアドレスを管理しているのはICANNという非営利法人ですが、ICANNが全世界を管理しているわけではなく、日本ではJPNICがグローバルIPアドレスの割り当てを管理しています。

NATの特徴

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NATはプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスへ変換する仕組みで1対1で対応します。そのため、一度にインターネットに接続できるのは1台の端末だけなんです。NATについて詳しく説明していきたいと思います。

\次のページで「NATは1台に対応」を解説!/

NATは1台に対応

スマートフォンやパソコンなど複数の端末でインターネットに接続している家庭も多いと思いますが、同時にインターネットに接続する場合、端末の分だけグローバルIPアドレスが必要となります。NATだとプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスが1対1で変換されるため、同時にインターネットに接続することができません

複数の端末を同時にインターネットに接続することができないのは不便ですよね。その不便を解消したのがNAPTですので、次にご紹介していきたいと思います。

NAPTの特徴

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NAPTはひとつのグローバルIPアドレスと複数のプライベートIPアドレスを変換することができるので複数台の端末で一度にインターネットに接続することができます。それでは、NAPTについて詳しく説明していきますね。

NAPTは複数台に対応

NAPTは、ひとつのグローバルIPアドレスと複数のプライベートIPアドレスを対応させるためにポート番号を利用しているんです。例としてスマートフォンとパソコンで同時にインターネットに接続する場合、スマートフォンではグローバルIPアドレスが「162.95.36.48」で1000番ポートに変換します。

そして、パソコンではグローバルIPアドレスが「162.95.36.48」で2000番ポートのように送信元の端末によってポートを分けることで同時に接続することができるんです。

NATとNAPTは対応する台数に違いがある

NATでは1対1でプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを変換するため、複数台の端末で同時にインターネットに接続することができませんが、NAPTではポート番号を利用し複数のプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスに変換することができるため、同時にインターネットに接続することができるという違いがあるということですね。

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雑学

簡単でわかりやすい!NATとNAPTの違いとは?IPアドレスについても現役エンジニアが詳しく解説

この記事ではNATとNAPTの違いについてみていきます。どちらもプライベートIPアドレスをグローバルIPアドレスに変換する仕組みですね。違いはずばり対応できる端末の数のようですが、調べてみるといろいろ違いがあるみたいです。
今回はそんなNATとNAPTの違いを、特徴やIPアドレスについても確認しつつ現役エンジニアのライターvnobと一緒に解説していきます。

ライター/vnob

現役のクラウドサーバーのエンジニア。数々の難しい案件を解決している。仕事柄、わからないことがあると調査しないと気が済まない。幅広く雑学を知っている。

NATとNAPTの違いとは?

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特定のネットワークの中でしか利用できないプライベートIPアドレスとインターネットで使えるグローバルIPアドレスに変換する仕組みであるのがNATとNAPTです。ルータなどでNATやNAPTによりグローバルIPアドレスに変換されることで、インターネットに接続してウェブサイトの閲覧などができるようになります。

違いとしてはNATは1台の端末しかグローバルIPアドレスへの変換ができませんが、NAPTでは複数台の端末を同時にグローバルIPアドレスに変換することができるんです。それでは、NATとNAPTの特徴について詳しく説明していきたいと思います。

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