簡単でわかりやすいデフリンピックとパラリンピックの違い!統合されない理由も雑学ライターが詳しく解説
パラリンピック:様々な障がいを持つ人
パラリンピックは、様々な障がいを持つ人が出場します。出場者ひとりひとりが活躍できる、多様性を認め公正な環境で行われるのがパラリンピックです。パラリンピックに耳が聞こえない人のための競技がないのは出場者の負担を避けるためで、聞こえない人を阻害するためではありません。
違いその2.認知度
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デフリンピックとパラリンピックの認知度には大きな差があります。2014年に日本財団パラスポーツサポートセンターが発表した調査によると、パラリンピックの認知度は98.2%。一方、デフリンピックの認知度は11.2%と非常に低い結果です。障がいがある人のスポーツといえばパラリンピックと認識している人は圧倒的に多いでしょう。
デフリンピック:約11%
2025年の東京大会の課題は、デフリンピックの認知度の低さです。認知度の低さの原因は、日本での開催が今まで無かったことや、耳が聞こえない人とそうでない人のコミュニケーションの壁によるものと考えられています。
東京大会の運営側はデフリンピックの魅力を伝えるため、応援イベントやデフリンピック出場者を集めた討論会などを開催中。2025年の大会開催まで、デフリンピックの情報発信は継続されるでしょう。
パラリンピック:約98%
日本でパラリンピックを知らない人はほとんどいません。海外と比較しても、日本のパラリンピックの認知度はかなり高いことがわかっています。
パラリンピックの認知度(時系列)
内容を知っている(82.8%)
この名称を見たり聞いたりしたことがある程度(15.1%)
(出典:パラリンピック研究会,http://para.tokyo/2014/11/survey.html)
一方で、どういう出場者がいるのか知っている人、実際に会場で観戦した経験がある人は決して多くありません。聞こえない人がパラリンピックに出られると勘違いされているように、大会の中身については大雑把な認識です。
パラリンピックに聞こえない人向けの競技が無い理由
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パラリンピックに聞こえない人の競技が行われない理由は、両大会の方針が違ったから。
デフリンピックは本来障害のある人のスポーツとして行われていましたが、1989年に国際パラリンピック委員会が発足。デフリンピックの運営主体である国際ろう者スポーツ委員会も加盟していましたが、デフリンピックの独創性を維持するため1995年に脱退。先発のデフリンピックと後発のパラリンピックに枝分かれします。
参加者への負担と費用の増大のため
デフリンピックは、ろう者によるろう者のためのスポーツの祭典。コミュニケーションは国際手話で行われ、耳が聞こえなくても円滑に競技が進められるように工夫が凝らされています。
聞こえない人とそれ以外の障がいを持つ人が同じ大会に集まると、双方の出場者へ負担がかかり費用も増大。聞こえない人の出場者数増加に比例し手話や通訳などの費用が増した経緯があるため、パラリンピックには聞こえない人の競技がないのです。
デフリンピックの理解を深めること
パラリンピックのアスリートとともに出場した経験のあるろう者の茨隆太郎氏は、デフリンピックとパラリンピックの統合について以下のように語っています。
パラに参加すれば、きっとたくさんサポートしてもらえるし、応援してくれる人も増えるでしょう。でも長い目で見ると、まずは別々にやることでデフリンピックの特徴を知ってもらい、それぞれの大会への理解が深まった上で、最終的に統合した大会になれたら素晴らしいと思います。
(出典:東京新聞,https://www.tokyo-np.co.jp/article/152866)
2025年に東京で行われるデフリンピックも、ろう者が大切にしている考え方やコミュニケーションを知った上で競技を観戦できたほうがより楽しめるでしょう。パラリンピックのように、障がいを持つ人のスポーツ大会という認識が日本や世界中でもっと広まるといいですね。
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