この記事では初稿と初校の違いについてみていきます。どちらも文章やデザインなどの制作過程で使われる業界用語なのですが、同じ読み方でややこしいよな。2つの大きな違いは、制作過程で使われる順番です。どんな仕事でも、必ず初稿、初校の順番で使われる。今回は、漢字や言葉の意味、業界ごとの使われ方の違いなども含めて雑学好きライターYunaと一緒に解説していきます。

ライター/Yuna

現役ママライターのYuna。文学部出身。この記事では、「今すぐ使える雑学」をコンセプトに解説していく。

漢字から違いを覚えよう

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初稿と初校の違いを知るために、まずは漢字を見て区別できるようにしましょう。初稿・初校の漢字に着目すると、最初を意味する「」に、原稿の「稿」もしくは校正の「校」が付いています。原稿と校正は別の意味を表すので、後ろの漢字を見て意味を察することが可能です。

初稿:「原稿」の稿

初稿の意味を辞書で調べると、以下のような結果でした。

最初の原稿、最初の原案のこと。

(出典:Weblio辞書,https://www.weblio.jp/content/%E3%81%97%E3%82%87%E3%81%93%E3%81%86)

初稿は、初めての原稿や原案を表します。原稿とは文字やデザイン、印刷物など仕事の内容によって様々です。もしあなたがライターなら、原稿は文書・テキストのこと。ライターがクライアントに初めて提出する原稿が、初稿に該当します。

初校:「校正」の校

初校も、初稿と同様辞書で調べてみました。

\次のページで「使う順番で違いを覚えよう」を解説!/

初校とは、校正者による初めての校正作業のことである。

(出典:Weblio辞書,https://www.weblio.jp/content/%E5%88%9D%E6%A0%A1)

初校は、校正者が行う初めての校正作業を表します。校正作業は仕事の内容によって様々です。文章なら誤字・脱字などの確認をはじめ発注者の指示書通りに書かれているかを確認し、デザイン製作なら初稿をもとに初めてのデザインを作成します。

使う順番で違いを覚えよう

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初稿と初校は、どんな仕事でも必ず同じ順番で使われます。業務の過程において、1番目が初稿、2番目が初校。受注者・発注者それぞれの立場でみるとややこしいですが、業務過程を俯瞰すれば簡単です。自分が携わっている工程は初稿・初校のどっちだっけ?と迷ったら、業務の過程を振り返って2つのどちらなのかを判別してみましょう。

初稿:一番はじめの原稿

初稿は、どんな仕事でも必ず最初に作られる原稿です。初めての原稿と書くのでわかりやすいですね。初稿を作る人は仕事や立場によって違うため注意が必要です。文章を書く仕事なら受注者が、デザインなどを製作する仕事なら発注者が作成します。複数人で何かを作る場合、誰の手でも最初の原案となったものが初稿なのです。

初校:初稿をもとに作る

初校の前には、必ず初稿があります。初稿がなければ校正作業を行えないからです。もしあなたがライターなら、自分の原稿を校正者に見てもらうためどきどきしながら待っているかもしれません。デザイナーなら校正者は自分なので、原稿通りに内容が統一されているかを確認するでしょう。初校は製作過程において、必ず初稿が作られた後に行われます

\次のページで「業界や立場ごとの使い方」を解説!/

業界や立場ごとの使い方

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初稿と初校は、業界や立場ごとで使い方が違います。大雑把な使い方の違いは2種類で、文章・テキストを扱う仕事と、デザインや印刷業界などの仕事です。もしあなたが初稿と初校の違いに戸惑った経験があるなら、仕事のときの自分の立場と置き換えて考えてみましょう。

1.文章・テキストを扱うとき

文章やテキストを扱うライターが、クライアントに最初に提出する原稿を「初稿」と表します。クライアントが初校を受け取り、校正作業を行う段階が「初校」です。あなたが受注者の立場のとき、初稿を作るのはあなた自身。初校を行うのは校正作業を担う担当者や発注者自身にあたります。完成した原稿を表す初稿、初稿を校正する初校と2段階の流れで覚えるとわかりやすいですね。

2.デザイン・印刷物を扱うとき

デザイナーや印刷業界では、クライアントから最初に受け取る原稿を「初稿」と表します。初稿をもとにデザイナーが手を加えてクライアントに提出するのが「初校」です。あなたが受注者の立場のとき、あなたが携わるのは初稿ではなく初校の過程から。初稿は発注者にあたるクライアントなどが製作します。デザイナーに渡される原案の初稿、初稿をもとに作る初校と覚えましょう。

初稿と初校を知ってコミュニケーションを円滑に進めよう

初稿は初めての原稿、初校は初めての校正作業のことを表します。2つの言葉の意味は文章やデザインなど製作物によって異なるため、誤用しないように会社やクライアントとすり合わせてから使うと良いでしょう。迷ったら漢字に着目してみたり、使われる順番は初稿が先、初校が後であることを思い出してみるといいかもしれません。

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雑学

簡単でわかりやすい初稿と初校の違い!順番や使い方も雑学ライターが詳しく解説

この記事では初稿と初校の違いについてみていきます。どちらも文章やデザインなどの制作過程で使われる業界用語なのですが、同じ読み方でややこしいよな。2つの大きな違いは、制作過程で使われる順番です。どんな仕事でも、必ず初稿、初校の順番で使われる。今回は、漢字や言葉の意味、業界ごとの使われ方の違いなども含めて雑学好きライターYunaと一緒に解説していきます。

ライター/Yuna

現役ママライターのYuna。文学部出身。この記事では、「今すぐ使える雑学」をコンセプトに解説していく。

漢字から違いを覚えよう

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初稿と初校の違いを知るために、まずは漢字を見て区別できるようにしましょう。初稿・初校の漢字に着目すると、最初を意味する「」に、原稿の「稿」もしくは校正の「校」が付いています。原稿と校正は別の意味を表すので、後ろの漢字を見て意味を察することが可能です。

初稿:「原稿」の稿

初稿の意味を辞書で調べると、以下のような結果でした。

最初の原稿、最初の原案のこと。

(出典:Weblio辞書,https://www.weblio.jp/content/%E3%81%97%E3%82%87%E3%81%93%E3%81%86)

初稿は、初めての原稿や原案を表します。原稿とは文字やデザイン、印刷物など仕事の内容によって様々です。もしあなたがライターなら、原稿は文書・テキストのこと。ライターがクライアントに初めて提出する原稿が、初稿に該当します。

初校:「校正」の校

初校も、初稿と同様辞書で調べてみました。

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