この記事では上場企業と非上場企業の違いについてみていきます。上場の仕組みを知るには、株式会社や株主について同時に知る必要があり複雑ですね。2つのざっくりとした違いは、株式を公開しているか否かです。その他にも株式やそれぞれの株主の関係も、雑学ライターYunaと一緒に解説していきます。

ライター/Yuna

現役ママライターのYuna。夫が上場企業に勤めているおかげで大企業=上場企業が誤解だと学ぶ。この記事では「今すぐ使える雑学」をコンセプトに解説していく。

株式会社についておさらい

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上場・非上場企業の違いを知るために、株式会社の成り立ちからおさらいしましょう。そもそも株式会社には事業活動に必要な資金を集めるため、金融機関から借りる、もしくは株式を発行する2つの選択肢があります。上場企業とは、証券取引所で不特定多数の投資家に株式を自由に販売できる企業のこと。つまり、株式の売買範囲が非上場企業とは異なります。

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違いその1.株式の公開状態

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上場企業と非上場企業の違いは、株式を公開しているか、していないかという点にあります。上場企業の株式は不特定多数の投資家が所有しており、一方非上場企業の株式は証券取引所では販売されず、会社の役員や社員などが株を所有している事が多いです。株式の公開範囲の違いは、会社にどのような影響をもたらすのでしょうか。

上場企業:株式を公開

上場企業は、証券取引所で株式を公開しています。証券取引所が定めたルールによって、上場企業は株式を含めた情報開示を行う義務があるからです。株式を公開した企業は、資金調達や会社の知名度の向上、人材確保の機会に恵まれるなどの様々な恩恵を期待できます。一般の投資家の立場から見ても、投資先の上場企業の定期的な情報開示は必要不可欠です。

非上場企業:株式を非公開

非上場企業は株式を公開していません。上場するには手間と費用がかかる上、上場企業のような情報開示義務も無いからです。例えば上場企業は四半期報告書制度に則り3か月に一度の決算に労力を取られたり株主の意見がそのまま経営の舵取りに関わってきます。上場の条件を満たしてもあえて上場しない会社の例もあるように、上場は会社の安定と引き換えに柔軟さを失うのです。

違いその2.株主との関係

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株式を公開しているか否かによって、企業に大きく影響を与えるのが株主です。株式会社である限り、自社の社員から不特定多数の投資家まで規模は違えど株主が必ず存在します。企業が経営を存続させるために株主からの資金調達は必要不可欠であり、株式を売買する範囲が広ければ広いほど株主の企業への影響力は大きくなるのです。

上場企業:株主に経営を左右される

上場企業は、自社の株式を所有する株主に経営を左右されます。株主も慈善活動で企業に投資をするわけではありません。見返りを期待するわけですから、上場企業は短期・長期を見据えた利益を求め続ける必要があります

上場企業は常に株主によって監視され、株価に影響がありそうな事案が発生すれば素早く情報公開を行わねばなりません。上場企業は、自社の都合を優先するよりも株主の意向を優先せざるを得ないでしょう。

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非上場企業:株主に経営を左右されない

非上場企業は、上場企業と比べて株主に経営を左右される心配がありません。株式市場というオープンな場で株式が売買されてないため一般投資家の声に耳を傾ける必要がないからです。上場すると、株を買い占められ買収される可能性があったり、上場を維持するためのコストがかかったりするデメリットも。経営の柔軟さを失わないために上場しない選択をする企業も少なくありません。

上場企業で働くメリット・デメリット

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日本国内における上場企業は、2021年時点で0.2%と私たちが想像する以上に低い割合です。そんな上場企業に優位性を感じて就職・転職したいと考える人は多いですが、実際のところ上場企業で働くメリットは何でしょうか。また、どんなデメリットを飲み込む必要があると思いますか?

メリット:安定した労働環境と実績

上場企業で働くことを想像すると、鼻が高くなる人は多いのではないでしょうか。上場企業といえば、世間の認知度が高く誰もが知っている製品やサービスがあり、安定した労働環境で働けることが期待できます。コロナ禍においても素早くリモートワークの体制に切り替えたり、有給や育休などの取得率も高かったりと安心して働き続けられる環境が整っているのがメリットです。

デメリット:規則が厳しく組織改革に柔軟性がない

安心して働きやすい一方、上場企業といえば社員数やオフィスの敷地面積などの規模が大きく、問題を感じても会社を内側から改革するような変化を起こしづらい側面があります。大きな組織の歯車の一つとして統制され、会社が右を向いてるときに左を向くのは難しいです。知名度の高さから不祥事を起こしたときの責任のリスクも大きく、非上場企業に比べると窮屈と感じる可能性もあるでしょう。

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上場・非上場企業での働き方は一長一短がある

上場企業、非上場企業ともに働く上でのメリット・デメリットがあります。就職や転職で企業を探すなら、株主に利益を提供するという株式会社の基本姿勢を抑えておきたいですね。経済や株式市場のニュースも、見る目が変わるかもしれません。求職者の競争が激しい上場企業で働き安定を重視するか、非上場企業でチャンスと実績を掴むか、あなたはどんな選択をしますか?

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簡単でわかりやすい上場・非上場の違い!上場企業で働くメリットも雑学ライターが詳しく解説

この記事では上場企業と非上場企業の違いについてみていきます。上場の仕組みを知るには、株式会社や株主について同時に知る必要があり複雑ですね。2つのざっくりとした違いは、株式を公開しているか否かです。その他にも株式やそれぞれの株主の関係も、雑学ライターYunaと一緒に解説していきます。

ライター/Yuna

現役ママライターのYuna。夫が上場企業に勤めているおかげで大企業=上場企業が誤解だと学ぶ。この記事では「今すぐ使える雑学」をコンセプトに解説していく。

株式会社についておさらい

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上場・非上場企業の違いを知るために、株式会社の成り立ちからおさらいしましょう。そもそも株式会社には事業活動に必要な資金を集めるため、金融機関から借りる、もしくは株式を発行する2つの選択肢があります。上場企業とは、証券取引所で不特定多数の投資家に株式を自由に販売できる企業のこと。つまり、株式の売買範囲が非上場企業とは異なります。

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