この記事では「山砂」と「真砂土」の違いについてみていきます。どちらも、砂や土の名前をあらわす言葉で、それほど難しい漢字が使われているわけではないが、身近な言葉ではないがゆえに、その読み方すらわからないという人も少なくないでしょう。今回はその違いについて、国語の講師でもある空野キノコと一緒に解説していきます。

ライター/空野きのこ

大学在学中から文学・国文法や教育について本格的に学び、現在は小中学生に勉強を教えている講師。その知識と経験を活かし、言葉の雑学を中心に分かりやすく解説していく。

山砂と真砂土はなんと読む?

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まずは、「山砂」「真砂土」のそれぞれの読み方について説明しましょう。「山砂」「やまずな」と読み、一方の「真砂土」「まさど」「まさつち」などと読みます。また、「真砂土」の表記については明確な定義はなく、「真砂土」とすべて漢字で書く以外にも、「まさ土」「マサ土」など、その書かれ方は業界や会社によって様々です。

山砂と真砂土のざっくりした違い

つぎに、「山砂」「真砂土」のおおまかな違いについて説明しましょう。「山砂」「真砂土」も、元は「花崗岩(かこうがん)」という、噴火したマグマが固まった岩が、長い年月を経ることでボロボロになり、それが崩れて細かい砂状になったもののことを指すので基本的には同じものです。

ただし園芸の分野などでは、粒の大きいもの「山砂」より粒の細かいもの「真砂土」と使いわけている場合があります。

\次のページで「山砂と真砂土の語源を説明」を解説!/

山砂と真砂土の語源を説明

さきほど、「山砂」「真砂土」基本的には同じものを指すものの、「山砂」粒の大きいもの「真砂土」粒の小さいものといった具合に使いわけられている場合があることを説明しましたね。そこで、ここからはそれぞれの言葉について理解を深めるために、その語源について説明しましょう。

山砂は「山でとった砂」のこと!

まずは「山砂」について説明しましょう。「山砂」は読んで字のごとく、「山でとった砂」だから「山砂」と呼びます。「じゃあ、川でとった砂は川砂なの?」などと思った方もいるかと思いますが、実はその通りです。「川でとった砂」のことは「川砂」と呼びますし、「海でとった砂」のことは「海砂」と呼びます。これらの細かい違いについても、後ほど説明しましょう。

真砂土は「きれいな砂」のこと?

つづいては、「真砂土」について説明しましょう。といっても、「真砂土」については明確な語源などについてはハッキリしていません。ただし、「真砂」という字が使われていることから、「きれいな砂」から名付けられたのではないかと考えられています。

山砂と川砂、海砂との違いを説明

さきほど、「山砂」以外にも「川砂」「海砂」といったものがあることを紹介しました。そこで、ここからは「川砂」「海砂」について説明し、その違いを知っていただきたいと思います。

川砂は白く細かい

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まずは「川砂」について説明します。「川砂」は川の底や河川敷などに積もっている砂のことですが、「花崗岩」が細かくなったものが、水にさらされて流れてきたものなのです。ですから、「山砂」は、土に近くて黄色っぽいのに対し、「川砂」はより白くて粒が細かく、角がとれて丸みがあるのが特徴となっています。

海砂は塩分を多く含む

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「海砂」は海底からとった砂のことで、「川砂」と同じように水にさらされていることから、粒が細かく丸みがあります。ただし、さらされているのは真水ではなく、あくまで海水なので、「川砂」と違って「海砂」は塩分を多く含んでおり、サンゴや貝殻などが混じっていたりするのが特徴です。

「山砂」……「川砂」や「海砂」と比べると粘土質を多く含み、黄色っぽい
「川砂」……「山砂」と比べて白く、粒が丸く細かい
「海砂」……「川砂」のように白く、粒も丸く細かいが塩分や貝殻などを含む

山砂は大きく、真砂土は細かい!

今回、「山砂」「真砂土」基本的には同じもののことを指すということから、「川砂」「海砂」などとの違いまで説明してきましたね。正直、日常ではあまり使う機会のない言葉かもしれませんが、大きいホームセンターなどでは粒の大きいもの「山砂」細かいもの「真砂土」と、今回説明したような区分で売っていたりするので、しっかり覚えておくと家庭菜園や園芸などで必要になったときに役立つかもしれません。

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雑学

簡単でわかりやすい!山砂と真砂土の違いとは?読み方や川砂・海砂との違いも現役塾講師が詳しく解説

この記事では「山砂」と「真砂土」の違いについてみていきます。どちらも、砂や土の名前をあらわす言葉で、それほど難しい漢字が使われているわけではないが、身近な言葉ではないがゆえに、その読み方すらわからないという人も少なくないでしょう。今回はその違いについて、国語の講師でもある空野キノコと一緒に解説していきます。

ライター/空野きのこ

大学在学中から文学・国文法や教育について本格的に学び、現在は小中学生に勉強を教えている講師。その知識と経験を活かし、言葉の雑学を中心に分かりやすく解説していく。

山砂と真砂土はなんと読む?

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まずは、「山砂」「真砂土」のそれぞれの読み方について説明しましょう。「山砂」「やまずな」と読み、一方の「真砂土」「まさど」「まさつち」などと読みます。また、「真砂土」の表記については明確な定義はなく、「真砂土」とすべて漢字で書く以外にも、「まさ土」「マサ土」など、その書かれ方は業界や会社によって様々です。

山砂と真砂土のざっくりした違い

つぎに、「山砂」「真砂土」のおおまかな違いについて説明しましょう。「山砂」「真砂土」も、元は「花崗岩(かこうがん)」という、噴火したマグマが固まった岩が、長い年月を経ることでボロボロになり、それが崩れて細かい砂状になったもののことを指すので基本的には同じものです。

ただし園芸の分野などでは、粒の大きいもの「山砂」より粒の細かいもの「真砂土」と使いわけている場合があります。

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