この記事では「in」と「into」の違いを見ていきます。どちらにも「in」があるので「中(なか)」が関係あるのは予想しているでしょう。意味や使い方の違いを例文で分かりやすく説明していきます。それと「inside」の使い方についても留学経験がある元塾講師のyêuthuquáと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/yêuthuquá

海外在住。現在の仕事を始める前は教育関係の仕事に従事。国内外を問わず身につけた知識や経験をもとにわかりやすくお届けする。

「in」と「into」の違い

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英語の勉強で大変なことの1つが前置詞ですよね。どの前置詞を使うのが適切なのか、テストでも前置詞を選ばせる問題をたくさん解いたことがありませんか。文法的に見ていくと、前置詞によっても数十もの用法に細かく分けられるものもあるくらいです。

「in」と「into」について、まず基本的な使い分けを確認していきます。前置詞はイメージが大切。どんな意味があるのか、どんな用法なのか、イメージができると分かりやすくなりますよ。

「in」:状態を表す

前置詞の「in」は「~の中に」という意味で状態を表す単語イメージとしては、「とある空間の中」といったところでしょうか。場所であっても時間であっても、その中にいる、というイメージです。例文で見てみましょう。

1. I live in Tokyo.
東京に住んでいる。」
2. I have a cell phone in my bag.
「携帯をバッグに入れている。」
3. We have lots of rain in June.
6月に雨がたくさん降る。」
4. He was born in 1995.
「彼は1995年生まれだ。」

どの例文も、その中にある(いる)、という意味がありますね。その中で何かが起こっているのです。1では私は「東京の中に」いますし、2なら電話は「バッグの中に」あります。3で雨がたくさん降るのは「6月中」のことだと伝えていますし、4では彼が生まれたのは「1995年の1年の中」ということ。

「into」:動作がある

「into」は「in」と「to」がくっついてできた前置詞ですよね。「in=~の中」に方向を表す「to=~へ」がつながっていますので、「~の中へ」と外から中への移動を表しています。「in」は、ある空間の中にいる状態だったのに対して、「into」は動作を示しているのが違いですね。これも例文を見てみましょう。

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1. The kids jumped into the pool.
「子供たちはプールに飛び込んだ。」
2. He came into my room.
「彼は私の部屋に入ってきた。」
3. I looked into a telescope.
顕微鏡を覗き込んだ。」
4. He got into dificculties.
「彼は困難に陥った。」

どうでしょうか。イメージがわきましたか。1はプールの外から中へ、2は外または他の部屋から私の部屋の中への移動がイメージできますよね。3は視線が外から顕微鏡のレンズの中へ、4なら何もない状況から困難な状況の中に、というふうに、何かの中へ移動するイメージを表しているのが「into」です。

「inside」との違い

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「in」との使い分けで紛らわしい単語がこの「inside」。「inside」のイメージは境界線があって、その内側と外側、と区別がはっきりしています。境界線がある、と言っているとおり、「in」と異なるのは場所を表しているという点です。「in」は場所以外のことでも使えるのに対して、「inside」は場所に対してだけ使えます。

例文を見てみましょう。

1. We have to play inside the court.
コートの中でプレーしなければならない。」
2. Please park your car inside these lines.
このラインの内側に駐車して。」
3. You should stay inside the school until your safety is confirmed.
「安全が確認されるまで学校にいたほうがいい。」

イメージできましたか。1ですが、サッカーやバスケなどは白線が引かれていて、その白線の内側でプレーしなければなりませんよね。2は車のパーキングですが、やはり白線が引かれていて、その内側に駐車するということ。3は地震や台風などで安全確認ができるまでは学校の中で待機するということですが、この場合は、学校という敷地という意味ではなく建物の中という意味で使っています。

このように「inside」は境界線があり、その内側に、というときに場所に対して使う言葉です。

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「on」と「onto」の違いも「in」「into」と同じ

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「in」と「into」のような違いがある言葉が他にもありますが、最後に同じような違いがある単語を1組紹介しますね。「on」と「onto」です。「on」はよく「~の上に」と訳されますが、「on」のイメージは接触。何かに接触している状態をイメージを持つと分かりやすいでしょう。「onto」は方向を表す「to」がくっついていますので、接触に向かって、という動作を表しています。

どちらも例文で見ていきましょう。

1. There are apples on the table.
テーブルにリンゴがある。」
2. You see a nice picture on the wall.
壁にかけてある素敵な絵が見られるよ。」
3. I am on the way home.
「家に帰る途中だよ。」
4. I saw a cat jumping onto the table.
「ネコがテーブルに飛び乗るのを見た。」
5. We got onto the boat.
ボートに乗った。」

1はテーブルの上にリンゴが置いてある状態で、もちろんテーブルと接触しています(かごに入っていても、テーブルから浮いている状態ではありませんので、接触と考えて差し支えありません)。2は壁にかけてある、つまり壁と接触していますよね。3は帰る途中ですので、道路と接しているので「on」です。

4はネコがテーブルのほうへ向かってジャンプして、テーブルに乗っています(接触しています)。5も同じように考えるとボートに乗り込んでいる動作がイメージでき、最後はボートに接触していますよね。

「in」と「into」の違いは動きがあるかどうか

「in」と「into」の大きな違いは動きがあるかどうかです。「in」は空間の中にいる(ある)状態を表すのに対して、「into」は外から中へ移動する様子を表しています。また、「inside」は境界線で区切られた場所の内側を表していて、場所に対して使う言葉です。前置詞の使い分けは決して簡単とは言えませんが、この記事でイメージができたのではないでしょうか。

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雑学

簡単で分かりやすい「in」と「into」の違い!意味や使い方、「inside」との違いも元塾講師が詳しく解説!

この記事では「in」と「into」の違いを見ていきます。どちらにも「in」があるので「中(なか)」が関係あるのは予想しているでしょう。意味や使い方の違いを例文で分かりやすく説明していきます。それと「inside」の使い方についても留学経験がある元塾講師のyêuthuquáと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/yêuthuquá

海外在住。現在の仕事を始める前は教育関係の仕事に従事。国内外を問わず身につけた知識や経験をもとにわかりやすくお届けする。

「in」と「into」の違い

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英語の勉強で大変なことの1つが前置詞ですよね。どの前置詞を使うのが適切なのか、テストでも前置詞を選ばせる問題をたくさん解いたことがありませんか。文法的に見ていくと、前置詞によっても数十もの用法に細かく分けられるものもあるくらいです。

「in」と「into」について、まず基本的な使い分けを確認していきます。前置詞はイメージが大切。どんな意味があるのか、どんな用法なのか、イメージができると分かりやすくなりますよ。

「in」:状態を表す

前置詞の「in」は「~の中に」という意味で状態を表す単語イメージとしては、「とある空間の中」といったところでしょうか。場所であっても時間であっても、その中にいる、というイメージです。例文で見てみましょう。

1. I live in Tokyo.
東京に住んでいる。」
2. I have a cell phone in my bag.
「携帯をバッグに入れている。」
3. We have lots of rain in June.
6月に雨がたくさん降る。」
4. He was born in 1995.
「彼は1995年生まれだ。」

どの例文も、その中にある(いる)、という意味がありますね。その中で何かが起こっているのです。1では私は「東京の中に」いますし、2なら電話は「バッグの中に」あります。3で雨がたくさん降るのは「6月中」のことだと伝えていますし、4では彼が生まれたのは「1995年の1年の中」ということ。

「into」:動作がある

「into」は「in」と「to」がくっついてできた前置詞ですよね。「in=~の中」に方向を表す「to=~へ」がつながっていますので、「~の中へ」と外から中への移動を表しています。「in」は、ある空間の中にいる状態だったのに対して、「into」は動作を示しているのが違いですね。これも例文を見てみましょう。

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