今や全国的に有名なラーメンのジャンルとなった「家系」と「二郎系」。
しかしこれらの違いについて、よくわからない人も多いでしょう。
今回は「家系」と「二郎系」の違いについて、ラーメン好きライターおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。ラーメン大好きな家庭に育ち、現在でも頻繁に食べている。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

家系と二郎系の違い

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主に若者や肉体労働者に大人気な「家系ラーメン」と「二郎系ラーメン」。いずれもボリュームがありハイカロリーなイメージがありますよね。しかし、具体的に両者にどんな違いがあるのかわからない人も多いはず。今回は「家系」と「二郎系」の違いについて解説していきます。

\次のページで「1.麺の違い」を解説!/

1.麺の違い

基本的に「家系」は製麺所で製麺しており、「二郎系」は自家製麺となっています。また「家系」はストレートの多加水麺で、スルスルとした食感が特徴。これに対して「二郎系」は加水率が低い極太麺。いい意味で粉っぽさが残ることで、ワシワシとした食感が特徴です。

2.スープの違い

「家系」と「二郎系」ともに豚骨醤油がベースとなっています。「家系」はスープの水分と脂分をよく混ぜることで乳化させ、トロっとした舌ざわり。これに対して「二郎系」はあえて水分と脂分を分離させ、味にメリハリを出しています。また「家系」は仕上げの油に鶏油(チーユ)を、「二郎系」は豚油を散らします。

3.トッピングの違い

両者はデフォルトで乗っているトッピングも違うんです。「家系」はほうれん草と海苔が定番となっています。これらのトッピングはスープの味が染みることを見越しており、麺と一緒にすすっても、別で注文した白米と一緒に食べても美味しい仕上がりです。

これに対して「二郎系」は大量のもやしが特徴。麺が伸びるのを防ぐため、麺の下にもやしをねじ込む「天地返し」という食べ方が知られています。店によってはもやしにキャベツが混じることも。

\次のページで「4.薬味の違い」を解説!/

4.薬味の違い

使用する薬味にも違いが。「家系」はおろしショウガ、玉ねぎ、おろしニンニクが卓上にあることが多いです。これに対して「二郎系」はおろしニンニクのみで、卓上に薬味がないケースもあります。

5.カスタマイズ方法の違い

両店に共通する特徴としては、味の濃さ・ニンニク量・背脂の量を自分好みにカスタマイズ(調整)できる点です。「家系」では基本的に注文時に確認、「二郎系」では出来上がりの直前に「コール」というスタッフとのかけあいで確認されます。「コール」はテレビなどのマスメディアでも頻繁に取り上げられている、「二郎系」特有の文化です。

家系・二郎系の歴史と特徴

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「家系」と「二郎系」が共通しているのは豚骨醤油ベースのスープである点くらいで、それ以外はまったくの別物であることがおわかりいただけたでしょう。ここではさらに踏み込んで、「家系」と「二郎系」の歴史、そしてそれぞれの特徴について解説していきます。

家系の歴史

「家系」の元祖は神奈川県横浜市で1974年に創業した「吉村家」です。「家系」は今では「ニュータンタンメン」や「サンマーメン」とともに、神奈川を代表するラーメンジャンルとなっています。赤背景色に黒文字色で描かれた看板が目印です。

家系の特徴

「家系ラーメン」は塩分や脂分が高いため、部活動で汗をかいた学生や、長時間の運転で疲労した長距離トラック運転手などに愛されてきました。

店によりますが「家系ラーメン」のカロリーは一杯800kcal前後で、一般的なラーメンの2倍近いカロリーと言えます。しかし「家系」の味の濃さは白米と一緒に食べることを前提としているため、白米を注文してしまうと1000kcalを超えるでしょう。

\次のページで「二郎系の歴史」を解説!/

二郎系の歴史

「二郎系」の元祖は東京都目黒区で1968年に創業した「ラーメン次郎」。実は「ラーメン二郎」という屋号は、1970年に東京都港区三田に移転した際、外装を手掛けていた業者が誤って「二郎」と書いてしまったことに由来しているんです。黄色背景色に黒文字色で描かれた看板が目立ちます。

二郎系の特徴

「二郎系」は小と大サイズしかなく、中や並といったメニューはありません。また小サイズであっても一般的なラーメンの特盛以上、大であれば大盛2杯以上の量に相当します。初心者は麺半分などで様子見をするのがおすすめ。

「二郎系」はカスタマイズやサイズによりますが、1600kcal~2900kcalととんでもないカロリーです。少なく見積もっても一般的なラーメンの4倍相当のカロリーなので、持病のある方は避けた方が良いでしょう。健康不安をもろともせず、頻繁に「二郎系」に通う熱狂的なファンは「ジロリアン」と呼ばれます。

家系と二郎系は豚骨醤油ベースだが違いが多い

ここまで「家系」と「二郎系」の違い、そして歴史と特徴について解説してきました。どちらも強烈な個性を放つラーメンジャンルなので、他のラーメンジャンルと比較しても一線を画すジャンルと言ってよいでしょう。

はっきり言って「家系」も「二郎系」も体に優しいラーメンとは言えません。持病がある方やダイエット中の方は特に避けた方がいいでしょう。しかしそれを補って余りある魅力が両ジャンルにはあります。

疲れた時、お腹がとても空いた時、ストレスが溜まった時、「家系」や「二郎系」の看板を見かけたら無意識に入店してしまうかもしれません。そうして日本中の人々に元気を与えてきたのが「家系」と「二郎系」なのです。

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雑学食べ物・飲み物

3分で簡単にわかる家系ラーメンと二郎系ラーメンの違い!カロリーが高いのはどっち?ラーメン好きライターがわかりやすく解説

今や全国的に有名なラーメンのジャンルとなった「家系」と「二郎系」。
しかしこれらの違いについて、よくわからない人も多いでしょう。
今回は「家系」と「二郎系」の違いについて、ラーメン好きライターおおつけと一緒に解説していきます。

ライター/おおつけ

現役システムエンジニア兼ライター。前職は貿易商社の営業マン。ラーメン大好きな家庭に育ち、現在でも頻繁に食べている。知らない言葉は徹底的に調べるクセがあり、独自の単語帳を作っている。日々たくわえた広い知識を、わかりやすく紹介していく。

家系と二郎系の違い

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主に若者や肉体労働者に大人気な「家系ラーメン」と「二郎系ラーメン」。いずれもボリュームがありハイカロリーなイメージがありますよね。しかし、具体的に両者にどんな違いがあるのかわからない人も多いはず。今回は「家系」と「二郎系」の違いについて解説していきます。

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