この記事では、ひなげしとポピーの違いについて説明していきます。ひなげしはひとつの花の名前ですが、ポピーはひなげし以外の花にも使われる名称なんです。ほかにどんなポピーがあるのかも合わせてみていこう。今回は、ポピーの特徴やケシとの見分け方、ひなげしのさまざまな別名についても雑学大好き図書館司書のひろみと一緒に解説していきます。

ライター/ひろみ

図書館司書として勤務18年目の主婦ライター。利用者から寄せられるさまざまな疑問に答えるため、日々尽力している。

ひなげしとポピーの違い

image by iStockphoto

ひなげしとポピー、どちらも花の名前だと思っていませんか。実は、ひなげしは花の名前ですが、ポピーはひとつの花の名前ではなく総称なのです。ひなげしはポピーですが、ポピーは必ずしもひなげしではありません。くわしくみていきましょう。

ひなげし:ケシ科の植物

ひなげしはヨーロッパを原産とするケシ科の植物です。漢字では「雛芥子」「雛罌粟」と書きます。ケシ科の植物の中では小さめの種類のため「雛」とつけられました。春になると赤やピンク、白色の花を咲かせます。「ケシ」という名前は麻薬を連想させますが、ひなげしは麻薬成分を含んでいない安全な花。世界中で栽培されています。

ポピー:ケシ科の植物の総称

ポピーは特定の花を指す名前ではなく、ケシ科の植物の総称です。世界中に60種類以上分布しており、ひなげしもポピーの一種。一般的に、ケシ科の中でも麻薬成分を含まない種を「ポピー」、麻薬成分を含む危険な種のものを「ケシ」と呼び分けています。

ポピーの特徴とケシとの違い

image by iStockphoto

ポピーの花は、赤やピンク、オレンジなど明るく鮮やかな色をしています。ポピーの花弁は薄く繊細。真ん中にある多数のおしべを囲むように4枚から8枚の花弁でひとつの花を形成します。つぼみは下向きにつき、花が咲く直前に上を向くのが特徴です。葉には深い羽状の切れ込みがあり、葉の表面や茎には細かな毛が生えています。

危険な「ケシ」の葉は切れ込みがないか、あっても浅めで、葉や茎に毛がありません。また葉には柄がなく、付け根が茎を抱きこむように直接生えています。

ポピーの仲間

image by iStockphoto

ここでは、ポピーの仲間にはひなげし以外にどんな種類があるのか、みていきましょう。

1.オリエンタルポピー

赤、白、オレンジの花をつけるオリエンタルポピー。原産は西南アジアです。複数年にわたって花をつける多年生のポピーで、花が大きく、高さも1メートル前後で存在感があります。つぼみは、はじめから上向きにつくのが特徴です。

2.アイスランドポピー

アイスランドポピーはシベリアやヨーロッパが原産のポピー。シベリアヒナゲシという別名もあります。寒さには強いですが、暑さには弱い品種。本来は多年生の植物ですが、日本では夏の暑さに適応できずに枯れてしまうため、一年草として扱われています。花の色は赤、白、ピンク、黄色やオレンジ色と華やかです。花弁にはツヤがあります。花言葉は「恋の予感」。

3.カリフォルニアポピー

カリフォルニアポピーは扇のような形をした4枚の花弁からなる花を咲かせます。その名のとおり、北アメリカ原産。多くは鮮やかなオレンジ色の花を咲かせますが、改良によりクリーム色やマーブル模様の花をつけるものもあります。花言葉は「成功」「富」です。

\次のページで「4.ブルーポピー」を解説!/

4.ブルーポピー

涼しげな青い花をつけるブルーポピー。標高3000メートル以上のヒマラヤ高地など自生する場所が限られており、「ヒマラヤの青いケシ」という別名があります。登山家からは「天上の妖精」と称されることも。高温に弱く冷涼な地域で育つため、日本国内では北海道など栽培できる場所が限られています。

5.ブラックポピー

光沢のある黒い花が美しいブラックポピー。比較的新しい品種で、ミステリアスな雰囲気が印象的です。「ブラックマジック」という名前もありますよ。ほかの種類より花は小さく、背も低め。花が咲く期間も2-3日と短いです。

ひなげしの別名

ひなげしはさまざまな名称で呼ばれています。世界各国で愛されていることが分かりますね。ここでは、代表的な別名を紹介していきます。

1.虞美人草:中国

ひなげしのもっとも有名な別名が「虞美人草」。中国の三大美女のひとり「虞美人」の名前がつけられた花です。恋人だった中国の国王、項羽が戦いに敗れ絶命し、虞美人もその後を追いました。虞美人が亡くなった場所に咲いた赤いひなげしの花を、虞美人草と呼ぶようになったと言われています。夏目漱石の小説のタイトルにも使われていますね。

2.コクリコ:フランス

ジブリの映画に「コクリコ坂から」という作品がありますが、あの「コクリコ」はひなげしのこと。この映画の英語タイトルは「From Up On Poppy Hill」です。ひなげしのことをフランスではコクリコ(coquelicot)と呼びます。音の響きがかわいいですね。

フランス国旗の赤はこのコクリコの赤と言われています。与謝野晶子の短歌にもコクリコという表現が使われていますよ。

\次のページで「3.シャーレーポピー:イギリス」を解説!/

3.シャーレーポピー:イギリス

この品種を広めた牧師が住んでいたのがイングランドのコーンウォール州シャーレー地方だったことが、この名称の由来です。牧師はひなげしを育てやすくするため、改良を繰り返しました。今ではこのシャーレーポピーが園芸用に流通しているひなげしの大部分を占めています。

4.アマポーラ:スペイン

スペインではアマポーラ(Amapola)と呼ばれています。スペイン出身の音楽家ホセ・ラカジェが作った「アマポーラ」という曲が有名。アマポーラの花を愛する人に重ねて歌われるラブソングです。

ひなげしなどのポピーを育ててみよう

今回はひなげしとポピーの違いについて説明してきました。ひなげしなどポピーの華やかな花の色は、見るだけで明るい気分になりますね。興味があれば自宅でも育ててみませんか。庭はもちろん、鉢やプランターでも手軽に栽培できますよ。

" /> 簡単でわかりやすい!ひなげしとポピーの違いとは?ポピーの特徴やひなげしの別名も雑学大好き図書館司書が詳しく解説 – Study-Z
雑学

簡単でわかりやすい!ひなげしとポピーの違いとは?ポピーの特徴やひなげしの別名も雑学大好き図書館司書が詳しく解説

この記事では、ひなげしとポピーの違いについて説明していきます。ひなげしはひとつの花の名前ですが、ポピーはひなげし以外の花にも使われる名称なんです。ほかにどんなポピーがあるのかも合わせてみていこう。今回は、ポピーの特徴やケシとの見分け方、ひなげしのさまざまな別名についても雑学大好き図書館司書のひろみと一緒に解説していきます。

ライター/ひろみ

図書館司書として勤務18年目の主婦ライター。利用者から寄せられるさまざまな疑問に答えるため、日々尽力している。

ひなげしとポピーの違い

image by iStockphoto

ひなげしとポピー、どちらも花の名前だと思っていませんか。実は、ひなげしは花の名前ですが、ポピーはひとつの花の名前ではなく総称なのです。ひなげしはポピーですが、ポピーは必ずしもひなげしではありません。くわしくみていきましょう。

ひなげし:ケシ科の植物

ひなげしはヨーロッパを原産とするケシ科の植物です。漢字では「雛芥子」「雛罌粟」と書きます。ケシ科の植物の中では小さめの種類のため「雛」とつけられました。春になると赤やピンク、白色の花を咲かせます。「ケシ」という名前は麻薬を連想させますが、ひなげしは麻薬成分を含んでいない安全な花。世界中で栽培されています。

ポピー:ケシ科の植物の総称

ポピーは特定の花を指す名前ではなく、ケシ科の植物の総称です。世界中に60種類以上分布しており、ひなげしもポピーの一種。一般的に、ケシ科の中でも麻薬成分を含まない種を「ポピー」、麻薬成分を含む危険な種のものを「ケシ」と呼び分けています。

ポピーの特徴とケシとの違い

image by iStockphoto

ポピーの花は、赤やピンク、オレンジなど明るく鮮やかな色をしています。ポピーの花弁は薄く繊細。真ん中にある多数のおしべを囲むように4枚から8枚の花弁でひとつの花を形成します。つぼみは下向きにつき、花が咲く直前に上を向くのが特徴です。葉には深い羽状の切れ込みがあり、葉の表面や茎には細かな毛が生えています。

危険な「ケシ」の葉は切れ込みがないか、あっても浅めで、葉や茎に毛がありません。また葉には柄がなく、付け根が茎を抱きこむように直接生えています。

ポピーの仲間

image by iStockphoto

ここでは、ポピーの仲間にはひなげし以外にどんな種類があるのか、みていきましょう。

1.オリエンタルポピー

赤、白、オレンジの花をつけるオリエンタルポピー。原産は西南アジアです。複数年にわたって花をつける多年生のポピーで、花が大きく、高さも1メートル前後で存在感があります。つぼみは、はじめから上向きにつくのが特徴です。

2.アイスランドポピー

アイスランドポピーはシベリアやヨーロッパが原産のポピー。シベリアヒナゲシという別名もあります。寒さには強いですが、暑さには弱い品種。本来は多年生の植物ですが、日本では夏の暑さに適応できずに枯れてしまうため、一年草として扱われています。花の色は赤、白、ピンク、黄色やオレンジ色と華やかです。花弁にはツヤがあります。花言葉は「恋の予感」。

3.カリフォルニアポピー

カリフォルニアポピーは扇のような形をした4枚の花弁からなる花を咲かせます。その名のとおり、北アメリカ原産。多くは鮮やかなオレンジ色の花を咲かせますが、改良によりクリーム色やマーブル模様の花をつけるものもあります。花言葉は「成功」「富」です。

\次のページで「4.ブルーポピー」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: