簡単でわかりやすい!ハイミーと味の素の違いは?由来や主成分、料理ごとの使い分けも雑学好きライターが詳しく解説
味の素:日本人の栄養状態改善のために開発
味の素の歴史はとても古く、20世紀初頭に化学者の池田菊苗博士が昆布だしから「うま味」成分を抽出することに成功したことから始まります。池田博士は日本人の栄養状態の改善を目的として、料理を美味しく食べる方法を研究していたのです。
このうま味成分がグルタミン酸で、味の素の主成分となりました。そして、池田博士の熱意を共有していた実業家の鈴木三郎助(二代目)が、世界初のうまみ調味料である味の素を開発。「おいしく食べて健康づくり」というコンセプトで味の素社が設立されました。
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ハイミーと味の素の主成分
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ここまでで、料理におけるハイミーと味の素の役割と、それぞれが製造・販売されるようになった経緯を解説しました。続けて、さらにハイミーと味の素の主成分について見ていきましょう。どちらもうま味成分であるグルタミン酸ナトリウムがメインですが、ハイミーではさらに他の成分も使われています。
ハイミーの主成分:複数のうま味成分のかけあわせ
ハイミーは、味の素の主成分であるグルタミン酸ナトリウムと、かつお節のうま味成分であるイノシン酸ナトリウム、そして干ししいたけのうま味成分であるグアニル酸ナトリウムの三種類のうま味成分をかけあわせたものです。
これで料理がおいしくならないはずがありません。三つのうま味が組み合わさったことによって、ハイミーは味の素よりもさらに濃厚なコクを与える調味料として完成しました。
もちろんただ組み合わせればいいものではなく、三つの栄養素の配合のバランスのよさも大きな特徴です。バランスのいい濃厚なうま味は、料理の味をととのえる味の素の効果と、さらに濃厚な味わいとコクを与える効果の二つを兼ね備えていると言えるでしょう。
味の素の主成分:グルタミン酸ナトリウム
味の素の主成分は、うま味成分「グルタミン酸ナトリウム」です。先に説明した通り、もともとは昆布だしから抽出・発見された成分でしたが、現在はさとうきびを原材料としています。さとうきびの糖蜜へ発酵菌を加えて、発酵させることでグルタミン酸ナトリウムを作る製法は醤油や味噌にも通じるものがあると言えるでしょう。
グルタミン酸はもともと人体を構成しているアミノ酸の一種で、食品衛生法上の規定では、食品添加物として分類されています。
ハイミーと味の素はどう使い分けるといい?
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ハイミーと味の素の料理における役割や特徴、主成分、そして歴史などについて理解が深まったと思います。次は、それではハイミーと味の素はどのようなシーンで使うといいのか、その使いどころと、それによってもたらされるメリットを見ていきましょう。
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