この記事ではボーナスと賞与の違いについてみていきます。どちらも会社員にとっては夏と冬の時期にもらえる収入で、その時期には大きな買い物をしようと考えている人もいるでしょう。外来語と日本語の違いというだけではなく、元々の意味合いから細かい違いがあるようです。
今回は、そんなもらってうれしい収入の違いについて、正社員とは縁がなかった文学部卒ライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

自宅で家族の介護をするようになってから、会社とは縁がない文学部卒ライター。

ボーナスとは?

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ボーナスというと、毎月の給与以外の年2回「7月~8月の夏季と12月頃の冬季に支給されるお金」というイメージがあるかもしれません。果たしてそれだけでしょうか。言葉の意味についてみていきましょう。

1.特別な手当

まず、ボーナスには特別手当期末手当という意味があります。この場合の季語は冬です。特別手当は、通常の給与や賃金以外に特別に支給される現金のこと。一般的には、このような意味で使うことが多いかもしれません。期末手当は、本来の給料以外に決算時期に渡される特別なお金のことです。

2.株式などの特別配当金

あまり使われる機会はないかもしれませんが、ボーナスは株式などの特別配当金の意味もあります。特別配当金とは、普通配当以外に特別に行われる配当金。企業の業績が良く、利益が増加したときに株主に配るお金のことです。

3.特別なもの

ボーナスは、特別に扱ったものごと追加特典についても使われます。例えば、通常版ではなく特別版のCDを購入した時に入っている特典の曲をボーナス・トラックといいますね。店舗や通販サイトを利用した時にイベントがあり、通常のポイント以外に割増されたポイントのことをボーナスポイントという場合もあるでしょう。

ボーナスの元々の意味

ボーナスは英語表記で「bonus」。もともとはラテン語で、良いものや財産という意味でした。

ヨーロッパやアメリカ諸国では、標準以上の業績を残した従業員に与える報奨金や、代理人やセールスパーソンに対して支払われる基本報酬に加算される歩合手数料のことです。いわば臨時収入のような形で、日本で年に2回ほど支給されることがほぼ決まっている仕組みとは少し違いがみられます。

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賞与とは?

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賞与はどのような意味があるのでしょうか。ほとんど、ボーナスの意味のうち、特別な手当と同じようなものと考える方もいるかもしれません。詳しくみていきましょう。

1.給与以外にお金を支給すること

賞与は、従業員に対して給与以外に現金を支給することをいいます。主な例は下記の3つ。最も身近な賞与は、1の基本給連動型賞与かもしれません。

1.基本給連動型賞与:基本給に応じて支払う賞与
基本給の金額に応じて「給与◯ヶ月分」のような形で、主に夏や年末の時期に支給されるものです。働き方の評価を反映する「評価係数」を考慮して支給されることも。その場合は、能力や評価が高い人ほど多く支給されるように調整されます。

2.決算賞与:決算期の1ヶ月後までに支払う賞与
決算に連動して、決算期を迎えた1ヶ月後までに支払う賞与です。決算の時に利益が大幅に生じた場合に、社員に還元される形で支払われます。

3.業績連動型賞与:部門ごとに会社の業績に応じて支払われる賞与
会社の利益がアップした時に、部門ごとに業績に応じて支給されるものです。企業全体ではなく、部門ごとの業績に応じて支給される賞与です。営業利益や経常利益を基準にして計算します。

2.褒美として与えることや、その金品

現在ではあまり使われないかもしれませんが、賞与はご褒美の品物や現金などを相手に与えることもしくは、褒美として相手に与えた金品を表すこともあります。賞与の字義について、「賞」はご褒美のことで、「与」は相手にあたえるということです。

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ボーナスや賞与に似た言葉

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ボーナスや賞与に似た言葉について、2つ紹介します。

1.寸志:パートやアルバイト従業員への賞与やボーナス

「寸志」(すんし)とは、少しばかりのお礼として渡す金品のことです。寸の字義は、ほんの少しとか、ちょっとということ、志は相手への気持ち、感謝とお礼の気持ちのこと。ボーナスや賞与は給与の◯ヶ月分などの計算の基準があり、金額も比較的多めです。

寸志の場合は、少しばかりというくらいですので、ボーナスや賞与よりも金額が低め。慣例的に、主にパートやアルバイトの従業員に、ボーナスや賞与として渡す際に使われることが多い言葉です。

2.一時金:臨時で支給されるお金

一時金とは、継続的に支給されるお金に対して、臨時で支給されるお金のこと。特に、年2回、もしくは、決算期に給与のような定期的な収入以外に、臨時で支払われるお金のことをいいます。賞与やボーナスのことを指すこともあるのですが、一般的にあまり使われません。主に労働組合関連で使われることが多いようです。

賞与もボーナスも年2回支給されるお金のことだが、元々の意味が違う

現在日本国内では、賞与もボーナスも、主に年2回もしくは決算期に、給与以外に支給される現金のことです。ほとんど同じような意味合いで使われています。ただ、ボーナスの元々の意味は、基本報酬に加算される歩合手数料や報奨金のことをいい、賞与は褒美を与えるというところから来ているということです。

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簡単でわかりやすいボーナスと賞与の違い!寸志・一時金との違いも文学部卒ライターが詳しく解説

この記事ではボーナスと賞与の違いについてみていきます。どちらも会社員にとっては夏と冬の時期にもらえる収入で、その時期には大きな買い物をしようと考えている人もいるでしょう。外来語と日本語の違いというだけではなく、元々の意味合いから細かい違いがあるようです。
今回は、そんなもらってうれしい収入の違いについて、正社員とは縁がなかった文学部卒ライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

自宅で家族の介護をするようになってから、会社とは縁がない文学部卒ライター。

ボーナスとは?

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ボーナスというと、毎月の給与以外の年2回「7月~8月の夏季と12月頃の冬季に支給されるお金」というイメージがあるかもしれません。果たしてそれだけでしょうか。言葉の意味についてみていきましょう。

1.特別な手当

まず、ボーナスには特別手当期末手当という意味があります。この場合の季語は冬です。特別手当は、通常の給与や賃金以外に特別に支給される現金のこと。一般的には、このような意味で使うことが多いかもしれません。期末手当は、本来の給料以外に決算時期に渡される特別なお金のことです。

2.株式などの特別配当金

あまり使われる機会はないかもしれませんが、ボーナスは株式などの特別配当金の意味もあります。特別配当金とは、普通配当以外に特別に行われる配当金。企業の業績が良く、利益が増加したときに株主に配るお金のことです。

3.特別なもの

ボーナスは、特別に扱ったものごと追加特典についても使われます。例えば、通常版ではなく特別版のCDを購入した時に入っている特典の曲をボーナス・トラックといいますね。店舗や通販サイトを利用した時にイベントがあり、通常のポイント以外に割増されたポイントのことをボーナスポイントという場合もあるでしょう。

ボーナスの元々の意味

ボーナスは英語表記で「bonus」。もともとはラテン語で、良いものや財産という意味でした。

ヨーロッパやアメリカ諸国では、標準以上の業績を残した従業員に与える報奨金や、代理人やセールスパーソンに対して支払われる基本報酬に加算される歩合手数料のことです。いわば臨時収入のような形で、日本で年に2回ほど支給されることがほぼ決まっている仕組みとは少し違いがみられます。

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