
簡単に分かるイスラム女性の「ブルカ」と「ヒジャブ」の違い!ポイントはどこまで隠すか!海外在住院卒日本語教師が分かりやすく解説
こういったイスラム女性の服装でとくに有名なのが「ブルカ」と「ヒジャブ」です。みんなはこの2つの違いが分かるかな?
今回はこの「ブルカ」と「ヒジャブ」の違いについて、外国事情や言葉に詳しい院卒日本語教師の”むかいひろき”と一緒に解説していきます。

ライター/むかいひろき
ロシアの大学に再就職した、日本で大学院修士課程修了の日本語教師。立場上世界情勢には敏感で常に情報を収集している。今回の記事ではその経験を活かしていく。
「ブルカ」も「ヒジャブ」もイスラム女性の服装

image by iStockphoto
皆さんは「ブルカ」や「ヒジャブ」と聞いてどんな服装を思い浮かべますか?頭を覆うスカーフや真っ黒な布、全身を覆う白い服…色々思い浮かんだかもしれませんね。しかし、そのようなイスラム女性の服装に何か共通点はありませんか?まずはその前提を確認していきましょう。
こちらの記事もおすすめ

3分でわかるタリバンとイスラム国の違い!シーア派やアルカイダとの違いも現役高校教師がわかりやすく解説!
女性が肌を隠すイスラム教
イスラム教の国々の女性は、肌を衣服で隠していることが多いです。これはイスラム教の戒律(ルール)が厳しい国ほど、見せる肌の面積も小さくなる傾向にあります。
基本的にイスラム教徒の女性は、初潮を迎えた後に顔と手以外の肌を隠しますね。これは女性に対する権利制限ではなく、「女性が肌を露出していると、男性の理性を崩壊させてしまう(=男性からの性暴力につながってしまう)」というイスラム教の教えから来ているのです。
一方でトルコや中央アジアの国などイスラム教国でも戒律がかなり緩い国では、女性が肌を大幅に隠すことなく日本や欧米などと同じような肌を露出した服装をしている場合もあります。
こちらの記事もおすすめ

3分で簡単「イスラム教」どうやってできた?イスラム教国家ってなに?歴史オタクがわかりやすく解説
気になる「ブルカ」と「ヒジャブ」の違いとは?
それでは、ここからは本題の「ブルカ」と「ヒジャブ」の違いについて見ていきましょう。どうせ似たようなものでしょ…と考えている人もいるかもしれませんが、実はかなり異なるのですよ…。
「ブルカ」:全身スッポリ!目元部分は網状に
パブリック・ドメイン, リンク
「ブルカ」は全身をスッポリ覆うような形の衣服で、頭から足まで全身を覆ったベールですね。目元の部分のみ視界を確保するために網状になっています。色は黒に限らず様々な色が存在します。インターネットで写真を検索してみると、水色のブルカや緑色のブルカも見受けられますね。アフガニスタンの女性が着用していることが多いです。
こちらの記事もおすすめ

簡単に分かる「アフガン」と「アフガニスタン」の違い!「アフガン」は略称?院卒日本語教師が分かりやすく解説
「ヒジャブ」:主流な意味は“頭部を隠すスカーフ”
一方の「ヒジャブ」は本来は頭や体を覆う衣服のことを指しました。ただ、現在では「頭髪を首までしっかり隠す布」という意味で使用されることが多いです。インドネシアなどのイスラム教の戒律がそこまで厳しくない国では、女性はヒジャブを着用しているだけの場合が多いですね。
このヒジャブはあくまで頭髪部分を布で覆っているだけなので、顔は露出しています。また、ヒジャブ着用時のその他の服装は、戒律の厳しい国では「アバヤ」という黒いベールを、比較的緩い国では長袖の洋服を着用している場合が多いです。
\次のページで「他にもあるイスラム女性の服装」を解説!/