この記事では当てると充てるの違いについてみていきます。どちらも、国語辞書では「あてる」という読みで区別をせずに表記されていることも多いでしょう。しかし、字義などを確認すると、細かな違いがあるようです。他に同じ読みの漢字もあり、気になる人も多いかもしれない。
今回はそんな「あてる」という読み方の漢字について、使い方なども確認しながら文学部卒ライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

細かな漢字の違いについて、どのような使い方があるのか気になる文学部卒ライター。

当てるの意味

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「当てる」の字義は、物や人などにぶつかる、ぶつける、あてはまることや、道理に適っていること、わりあてや受け持たせることなど、大きく分けて3つの意味があります。

1.他の物に触れさせる、直面させる

当てるとは、他の物に直面させる、ぶつける、ふれさせるといった場合に使います。直接、ある物にぶつかるようにしたり、密着させたりする場合にも、光や風、熱など目に見えない物に触れさせる場面でも使えますね。人やチームに使う場合には、試合などで相手と対抗させるシーンでも使うこともあるようです。

2.期待通りになる・予想通りになる

当てるを期待通りになる予想通りになるといった場面で使うことも。くじや懸賞などで賞金や物品を得る、企画したことが予想通りにうまくいく推測どおりに正解を導き出すような場面が挙げられます。

3.役割を割り振る・他に合わせる

当てるには、人や物に何らかの役割を割り振ったり、対応させたりするという意味もあります。人を指名して何かの役につかせるある物に他の種類のものを対応させるなどの使い方もみられますね。

当てるを使った例文

当てるの例文は以下の通りです。

\次のページで「充てるの意味」を解説!/

1.他の物に触れさせる、直面させる
・ビリヤードの玉を当てる。
・掛け布団を日に当てて、湿気を取る。
・接着面に当てて、ベルトの応急処置をする。
・練習試合で強豪校に当てて、チームを強くする。

2.期待通りになる・予想通りになる
・福引きで1等のヨーロッパ旅行を当てる。
・株で一山当てて富を得る。
・演出した芝居が当たり、知名度を上げた。
・ヤマカンが当たって、テストで100点を取った。

3.役割を割り振る・他に合わせる
・漢字の読みをアルファベットに当てる。
・先生は手を上げたA君を当てて、解答させた。
・部長は、成績抜群なBさんを課長に当てると言った。

充てるの意味

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充てるについては、当てるという字を使っても間違いではありません。しかし、「充」の字にはみたすや、あてがう、当てはめるなどの字義があります。これらのような意味では充てるを使ったほうがよいのかもしれません。

一部を目的のために使う

充てるは、全体のうちの一部をある目的のために使うという場合に用いるということです。足りない部分を一部持ってきて全体を満たすような感じですね。資金や時間などを割いて回す、必要な人員を臨時であてがうといったような使い方がみられます。

充てるを使った例文

充てるを使った例文は以下の通りです。

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・繁忙期には事務の人間を売り場の応援に充てる。
・昼休みの時間を読書に充てる。
・賞与の一部を、学費の繰り上げ返済に充てた。
・早く出勤して、資格取得の勉強時間に充てた。
・予算の一部を修繕費に宛てることにした。
・商品の種類に詳しい彼を、管理業務に充てようと思う。

他の「あてる」という漢字の意味や使い方

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当てる、充てると同じく、「あてる」と読む漢字に「宛てる」「中てる」といったものがあります。それぞれの意味や使い方についてみていきましょう。

1.宛てる:相手に向ける・指名する

「宛てる」とは、相手に向ける指名するといった意味です。「祖母に宛てて、年賀状を書く。」「親族に宛てて、結婚披露宴の招待状を投函する。」といった使い方ができます。

2.中てる:命中させる

なかなか見慣れない読み方ですが、「中てる」という表記もあります。これは、的や対象の物に向かって命中させる・的中させるという意味です。「流鏑馬で、的を中てていた。」「彼はダーツが上手で、見事に中てていたよ。」「狙った獲物はしっかりと中てて逃さないぞ。」といった例文があります。

当てるは全体的に広く使え、充てるは一部をある目的に使うこと

当てるは全体的に広く使います。その中でも特に、直接ぶつけたり、期待通りにさせたり、役や仕事を割り振ったりという3つの使い方があげられますね。充てるの場合は、一部を取ってある目的に使うことといった意味です。他に「宛てる」「中てる」といった漢字表記があるので、利用する場面で使い分けをするとよいでしょう。

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雑学

簡単でわかりやすい当てると充てるの違い!宛てる・中てるとの違いも文学部卒ライターが詳しく解説

この記事では当てると充てるの違いについてみていきます。どちらも、国語辞書では「あてる」という読みで区別をせずに表記されていることも多いでしょう。しかし、字義などを確認すると、細かな違いがあるようです。他に同じ読みの漢字もあり、気になる人も多いかもしれない。
今回はそんな「あてる」という読み方の漢字について、使い方なども確認しながら文学部卒ライター海辺のつばくろと一緒に解説していきます。

ライター/海辺のつばくろ

細かな漢字の違いについて、どのような使い方があるのか気になる文学部卒ライター。

当てるの意味

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「当てる」の字義は、物や人などにぶつかる、ぶつける、あてはまることや、道理に適っていること、わりあてや受け持たせることなど、大きく分けて3つの意味があります。

1.他の物に触れさせる、直面させる

当てるとは、他の物に直面させる、ぶつける、ふれさせるといった場合に使います。直接、ある物にぶつかるようにしたり、密着させたりする場合にも、光や風、熱など目に見えない物に触れさせる場面でも使えますね。人やチームに使う場合には、試合などで相手と対抗させるシーンでも使うこともあるようです。

2.期待通りになる・予想通りになる

当てるを期待通りになる予想通りになるといった場面で使うことも。くじや懸賞などで賞金や物品を得る、企画したことが予想通りにうまくいく推測どおりに正解を導き出すような場面が挙げられます。

3.役割を割り振る・他に合わせる

当てるには、人や物に何らかの役割を割り振ったり、対応させたりするという意味もあります。人を指名して何かの役につかせるある物に他の種類のものを対応させるなどの使い方もみられますね。

当てるを使った例文

当てるの例文は以下の通りです。

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