この記事では、「電圧」と「電流」の違いについてみていきます。どちらも電気に関係している言葉ですが、それぞれ全く違うものを表している。また、電気の勉強をする時に一緒に「電気抵抗」も出てくるが、電気抵抗の役割はなんでしょうか。今回はそれぞれの違いについてとオームの法則についても元塾講師ライターりんと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/りん

保育士や塾講師、カフェ店員など様々な職を経て現在ライターとして活動している。塾講師として働いた経験を活かし、電気についてわかりやすく解説していく。

電圧と電流って何が違うの?

電圧や電流について、理科の授業で勉強したことを覚えていますか?電気にもいろいろな種類のものがあって混乱しますよね。それぞれどのようなものなのか順番に解説していきます。

電圧:電気を押し出す圧力

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電圧とは、漢字の通り「電気を押し出す圧力」のことです。単位は「V(ボルト)」を使います。電気が発生していても、そこから押し出す力がないと使いたい機械に電気は流れてきません。電圧は発生した電気を使う場所に運ぶ役割をはたしています。

電流:電気が流れる量

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電流とは、漢字の通り「電気が流れる量」のことです。単位は「A(アンペア)」を使います。さらに詳しく解説すると、物質を構成する一番小さな単位「原子」周りにある電子が原子から離れ、その電子が集まり流れを作ったものです。

水に例えるとどうなるの?

電気は目に見えないのでイメージがしづらいため、身近なものでよく水に例えて説明されます。電圧は「滝の高さ」電流は「川の水量」として例えることができるでしょう。

電圧は「滝の高さ」なので、電圧が高くなればその分滝も高くなり、高さが上がれば水が落下する力、つまり「電気を押し出す圧力」があがります。電流は「川の水量」なので、電流が上がればその分川の流れる水、つまり「電気が流れる量」があがるのです。電流の解説で出てきた電子は「水の粒」と考えるとイメージしやすいでしょうか。

電気抵抗やオームの法則ってどんなもの?

前半では電圧や電流について解説してきました。これらと抵抗やオームの法則は深く関係しています。それぞれどのようなものなのか順番に見ていきましょう。

\次のページで「電気抵抗:電気が流れることに抵抗する力」を解説!/

電気抵抗:電気が流れることに抵抗する力

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電気抵抗とは「電気が流れることに抵抗する力」のことです。単位は「Ω(オーム)」を使い、抵抗という言い方もされます。

例えば道でスケートボードを走らせたとき、足で蹴るのをやめたらいずれスケートボードは止まりますよね。これは道を走るスケートボードに摩擦が働きがけており、前に進む力を徐々に減らしているのです。同じことが電気にも言えます。流れ続ける電流に対し、抵抗する力。それが「電気抵抗」です。

電圧や電流と同じように水に例えて考えてみましょう。電気抵抗は「パイプ」と例えることができます。太いパイプだと余裕をもって流せるかもしれませんが、細いパイプだと水を流すのにさらに強い力が必要です。パイプの太さによって必要な圧力が変化します。

オームの法則:電圧=電流×電気抵抗

「電圧」「電流」「電気抵抗」はこれらのうち2つの値がわかっていれば残る1つを計算で導くことができます。「電圧=電流×電気抵抗」の式に当てはめて考えてみましょう。この式がオームの法則です。例題を元に解説していきます。

電流=3A 電気抵抗=5Ω
電流×電気抵抗=3×5=15
電圧=15V

このように求めることができます。電流や電気抵抗を求めたい時には式を変換させ、「電流=電圧÷電気抵抗」「電気抵抗=電圧÷電流」と変換可能です。

\次のページで「電圧は「電気を押し出す力」電流は「電気が流れる量」」を解説!/

電圧=20V 電流=2A
電圧÷電流=20÷2=10
電気抵抗=10Ω

電圧=20V 電気抵抗=5Ω
電圧÷電気抵抗=20÷5=4
電流=4A

このように求められます。オームの法則さえ覚えていれば3つの値を求められるので覚えていると良いでしょう。

電圧は「電気を押し出す力」電流は「電気が流れる量」

電気を表す値にもさまざまな種類があるということがわかりました。普段の生活でかかせない存在の電気。とても身近な存在ですが、使うためにも複数の要素が関わっているのです。目に見えない分イメージがしづらいかもしれませんが、今回解説したように水に例えて考えてみてくださいね。

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雑学

3分で簡単にわかる!電圧と電流の違いとは?抵抗やオームの法則も元塾講師ライターが詳しく解説

電圧=20V 電流=2A
電圧÷電流=20÷2=10
電気抵抗=10Ω

電圧=20V 電気抵抗=5Ω
電圧÷電気抵抗=20÷5=4
電流=4A

このように求められます。オームの法則さえ覚えていれば3つの値を求められるので覚えていると良いでしょう。

電圧は「電気を押し出す力」電流は「電気が流れる量」

電気を表す値にもさまざまな種類があるということがわかりました。普段の生活でかかせない存在の電気。とても身近な存在ですが、使うためにも複数の要素が関わっているのです。目に見えない分イメージがしづらいかもしれませんが、今回解説したように水に例えて考えてみてくださいね。

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