この記事ではオオヨモギとヨモギの違いについてみていきます。どちらもキク科ヨモギ属の多年草ですが、それぞれ違った特徴をもっている。よく似た見た目をしているため、この機会に見分け方などしっかりと覚えておこう。今回はそんなオオヨモギとヨモギの違いを、それぞれの薬効やニガヨモギとの違いとあわせて、読書家WEBライターのハヤカワと一緒に解説していきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

オオヨモギとヨモギの違いとは?

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オオヨモギとヨモギはどちらも山などに自生しているよく似た見た目の植物ですが、それぞれ違った特徴をもっています。この機会にそれぞれの詳しい特徴について、しっかりと確認しておきましょう。

その1.オオヨモギとは?

「オオヨモギ」はキク科ヨモギ属の多年草、大形のよもぎです。北海道や本州北、中国・ロシアなど寒い地方でよく見ることができます。また名前のとおり大きい植物となっており、草丈が1〜2mほどで葉も大きく、ヨモギよりも1.5~2倍ほど大きい特徴をもっているため、見分ける際の参考として覚えておきましょう。

またヨモギと違い、オオヨモギには「仮托葉(かりたくよう)」と呼ばれる小さな葉が葉柄基部についていません。葉の形状がヨモギとは少し違うため、こちらの点についても確認しておきましょう。またオオヨモギは生で食べることもでき、食用として全国各地で販売されています。ただしオオヨモギの若芽は強い毒のあるトリカブトの若芽と非常によく似ているため、誤認による事故に注意が必要です。

その2.ヨモギとは?

「ヨモギ」はキク科ヨモギ属の多年草です。特有の強い香りをもち、よもぎ餅のように団子などに加工されることも多い植物となっています。そのため「モチグサ」という別名も持っているため、こちらも覚えておきましょう。葉の裏には綿毛が生えており、これを集めたものは「もぐさ」と呼ばれ、お灸に利用されています。

また「ハーブの女王」と呼ばれるほど栄養価は高く、様々な効能から古くから生薬・漢方薬の原料としても親しまれている植物です。ヨモギは生で食べることもでき、食用として一般的となっています。オオヨモギと同じく、こちらも若芽の見た目が毒のあるトリカブトの若芽と非常によく似ているため、採取する際は十分に注意しましょう。

\次のページで「オオヨモギ・ヨモギの薬効について」を解説!/

オオヨモギ・ヨモギの薬効について

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オオヨモギ・ヨモギの薬効についても、この機会に確認しておきましょう。オオヨモギの葉は、胆汁分泌促進・食欲増進・止血・冷えによる腹痛・胸焼け・下痢・便秘・鼻血の止血・血尿・痔などの薬効があるとされています。こちらも覚えておきましょう。またオオヨモギは基本的にヨモギと同じように使うことができると考えられています。

またヨモギの代表的な薬効は、健胃・冷え性・保湿・アトピーなどです。ヨモギの生の葉の汁は切り傷の出血や虫刺されなどに、全草は腹痛・貧血・下痢・便秘・神経痛・リウマチ・腰痛・食あたりなどの薬効があるとされています。どちらも様々な薬効をもった薬草となっているため、こちらもあわせて覚えておきましょう。

オオヨモギ・ヨモギとニガヨモギの違い

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オオヨモギ・ヨモギとよく似た植物に「ニガヨモギ」があります。こちらもキク科ヨモギ属の植物ですが、ヨーロッパ原産の多年草です。オオヨモギと同じく仮托葉はなく、葉の両面は白い絹毛が覆っています。独特の匂いがあり、ヨーロッパでは衣類の防虫剤としても使われることがありました。また強い苦味をもったハーブとして活用されていることでも知られています。

ハーブの中で最も苦く、また葉がヨモギとよく似た特徴をもっていることから「ニガヨモギ(苦蓬)」という名前が付けられました。ニガヨモギはベルモット・アブサンといったリキュールに香味づけとして使用されていましたが、多量に摂取すると局所刺激作用が強くなるとされ、欧米では使用禁止となっています。

オオヨモギとヨモギは草丈と葉の大きさと仮托葉の有無が違う!

この記事ではオオヨモギとヨモギの違いを説明しました。オオヨモギは草丈が1〜2mほどで葉も大きく、また仮托葉がないのに対し、ヨモギはオオヨモギと比較して草丈・葉が小さく葉柄基部に仮托葉がある特徴をもっています。見分ける際は、こうした特徴の違いに注意して見分けていきましょう。

またオオヨモギの薬効は胆汁分泌促進・食欲増進・止血・冷えによる腹痛・胸焼け・下痢・便秘・鼻血の止血・血尿・痔など、ヨモギの薬効は健胃・冷え性・保湿・アトピー・腹痛・貧血・下痢・便秘・神経痛・リウマチ・腰痛・食あたりなどとなっています。こちらも覚えておきましょう。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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3分で簡単にわかる!オオヨモギとヨモギの違いとは?薬効やニガヨモギとの違いも読書家ライターがわかりやすく解説!

この記事ではオオヨモギとヨモギの違いについてみていきます。どちらもキク科ヨモギ属の多年草ですが、それぞれ違った特徴をもっている。よく似た見た目をしているため、この機会に見分け方などしっかりと覚えておこう。今回はそんなオオヨモギとヨモギの違いを、それぞれの薬効やニガヨモギとの違いとあわせて、読書家WEBライターのハヤカワと一緒に解説していきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

オオヨモギとヨモギの違いとは?

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オオヨモギとヨモギはどちらも山などに自生しているよく似た見た目の植物ですが、それぞれ違った特徴をもっています。この機会にそれぞれの詳しい特徴について、しっかりと確認しておきましょう。

その1.オオヨモギとは?

「オオヨモギ」はキク科ヨモギ属の多年草、大形のよもぎです。北海道や本州北、中国・ロシアなど寒い地方でよく見ることができます。また名前のとおり大きい植物となっており、草丈が1〜2mほどで葉も大きく、ヨモギよりも1.5~2倍ほど大きい特徴をもっているため、見分ける際の参考として覚えておきましょう。

またヨモギと違い、オオヨモギには「仮托葉(かりたくよう)」と呼ばれる小さな葉が葉柄基部についていません。葉の形状がヨモギとは少し違うため、こちらの点についても確認しておきましょう。またオオヨモギは生で食べることもでき、食用として全国各地で販売されています。ただしオオヨモギの若芽は強い毒のあるトリカブトの若芽と非常によく似ているため、誤認による事故に注意が必要です。

その2.ヨモギとは?

「ヨモギ」はキク科ヨモギ属の多年草です。特有の強い香りをもち、よもぎ餅のように団子などに加工されることも多い植物となっています。そのため「モチグサ」という別名も持っているため、こちらも覚えておきましょう。葉の裏には綿毛が生えており、これを集めたものは「もぐさ」と呼ばれ、お灸に利用されています。

また「ハーブの女王」と呼ばれるほど栄養価は高く、様々な効能から古くから生薬・漢方薬の原料としても親しまれている植物です。ヨモギは生で食べることもでき、食用として一般的となっています。オオヨモギと同じく、こちらも若芽の見た目が毒のあるトリカブトの若芽と非常によく似ているため、採取する際は十分に注意しましょう。

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