この記事では、絶対音感と相対音感の違いについてみていきます。音楽をしていると聞いたことのあるこの言葉。どちらも音の高さを判断する能力ですが、何が違うのでしょうか。また、相対音感は大人になってからも身につけることができるようですが、どうしたら身につけられるのでしょうか。今回は絶対音感と相対音感の違いと相対音感の身につけ方についてピアノ歴23年ライターりんと一緒にそれぞれ詳しく解説していきます。

ライター/りん

保育士や塾講師、カフェ店員など様々な職を経て現在ライターとして活動している。ピアノを習った経験を活かし、絶対音感と相対音感についてわかりやすく解説していく。

絶対音感と相対音感って何が違うの?

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絶対音感と相対音感。どちらも音楽に関係する言葉です。音感とは音の性質を聞き分ける能力のことを指します。言葉は似ているこの2つですが、どのような違いがあるのか順番に見ていきましょう。

絶対音感:1音で音程を聞き分ける

絶対音感とは、1つの音を聞くだけでその音の高さを聞き分けられる能力のことです。例えばピアノの「ド」の音を聞くと「今の音はドの音だ」と判別することができます。1つの音だけで、というところが大切なポイントです。「絶対」の意味を辞書で調べてみると次のように書かれています。

他に比較するものや対立するものがないこと。また、そのさま。

(出典:デジタル大辞泉/小学館)

他の音と比較せず、その一音のみで音を聞き分けることができるから絶対音感というのですね。人によっては生活音も音階で聞こえる人もいるようです。絶対音感を身につけるには、聴力がまだ発達段階である幼少期のトレーニングがとても大切となってきます。大人になってから身につけるのは残念ながら難しいようです。

相対音感:2音で音程を聞き分ける

相対音感とは、2つの音を聞き比べて音の高さを聞き分けられる能力のことです。例えばピアノの「ド」の音を聞いた後で「ソ」の音を聞くと、「今の音はドよりも4音高いのでソだ」と判別することができます。2つの音を聞き比べて、というところが大切なポイントです。「相対」の意味を辞書で調べてみると次のように書かれています。

\次のページで「相対音感の身につけ方は?」を解説!/

他との関係の上に存在あるいは成立していること。

(出典:デジタル大辞泉/小学館)

他の音と関連させて、その一音を聞き分けることができるから相対音感というのですね。相対音感は絶対音感とは異なり、大人になってからもトレーニングをすることで習得することができます。

相対音感の身につけ方は?

それではどのようなトレーニングをすれば相対音感を身につけることができるのでしょうか。レッスンに通えば個人に合わせた方法で指導してくれますが、ここでは自分だけでもできるトレーニングを紹介したいと思います。順番に見ていきましょう。

1.音階で歌を歌う

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1つ目は音階で歌を歌う方法です。1番手軽でやりやすいトレーニングかと思います。歌を歌詞振りせず、音階(ドレミ)に置き換えて歌ってみましょう。音階に置き換えることで、それぞれの音階とその音の高さ(音程)を意識することができます。音程と音階をリンクさせるために大切なトレーニングです。

2.楽器を演奏する

2つ目は楽器を演奏する方法です。楽器を演奏する時に楽譜を見ると思うのですが、楽譜に記されている音符をしっかり意識して演奏しましょう。歌と違い、音符で視覚的に音の高さを意識することができるので、繰り返し演奏練習をしていくなかで音程と音階をリンクさせていきます。

\次のページで「3.音当てクイズをする」を解説!/

楽器にもたくさんの種類があると思いますが、その中でもピアノやキーボードなど鍵盤のある楽器をおすすめします。なぜなら、鍵盤があることで視覚的に音の高さを理解しやすいためです。ピアノは鍵盤が右に行くほど高い音になり、左に行くほど低い音になります。1音につき1つの鍵盤が割り振られているため、音程と音階をリンクさせて覚えやすい楽器です。

3.音当てクイズをする

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3つ目は音当てクイズです。歌や演奏を通して音程と音階がリンクしてきたら、音当てクイズをしてみましょう。楽器を使ってもいいですし、キーボードのアプリなどでもすることができます。音を鳴らしてその音が何の音なのか当てていくクイズです。自分の中で音程と音階が正しくリンクしているか確かめてみましょう。

絶対音感は1音で音程を聞き分け、相対音感は2音を比較して音程を聞き分ける

絶対音感も相対音感もそれぞれ音程を聞き分ける能力ですが、聞き分けるのに必要な音数が異なります。また、絶対音感は幼少期のトレーニングが必須ですが相対音感は大人になってからもトレーニング次第で習得可能です。実際、音楽関係の仕事についている人でも絶対音感より相対音感を身につけている人の方が多く、相対音感の方が重視されています。興味のある方はトレーニングしてみてはいかがでしょうか。

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雑学

3分で簡単にわかる!絶対音感と相対音感の違いとは?相対音感の身につけ方もピアノ歴23年ライターが詳しく解説

この記事では、絶対音感と相対音感の違いについてみていきます。音楽をしていると聞いたことのあるこの言葉。どちらも音の高さを判断する能力ですが、何が違うのでしょうか。また、相対音感は大人になってからも身につけることができるようですが、どうしたら身につけられるのでしょうか。今回は絶対音感と相対音感の違いと相対音感の身につけ方についてピアノ歴23年ライターりんと一緒にそれぞれ詳しく解説していきます。

ライター/りん

保育士や塾講師、カフェ店員など様々な職を経て現在ライターとして活動している。ピアノを習った経験を活かし、絶対音感と相対音感についてわかりやすく解説していく。

絶対音感と相対音感って何が違うの?

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絶対音感と相対音感。どちらも音楽に関係する言葉です。音感とは音の性質を聞き分ける能力のことを指します。言葉は似ているこの2つですが、どのような違いがあるのか順番に見ていきましょう。

絶対音感:1音で音程を聞き分ける

絶対音感とは、1つの音を聞くだけでその音の高さを聞き分けられる能力のことです。例えばピアノの「ド」の音を聞くと「今の音はドの音だ」と判別することができます。1つの音だけで、というところが大切なポイントです。「絶対」の意味を辞書で調べてみると次のように書かれています。

他に比較するものや対立するものがないこと。また、そのさま。

(出典:デジタル大辞泉/小学館)

他の音と比較せず、その一音のみで音を聞き分けることができるから絶対音感というのですね。人によっては生活音も音階で聞こえる人もいるようです。絶対音感を身につけるには、聴力がまだ発達段階である幼少期のトレーニングがとても大切となってきます。大人になってから身につけるのは残念ながら難しいようです。

相対音感:2音で音程を聞き分ける

相対音感とは、2つの音を聞き比べて音の高さを聞き分けられる能力のことです。例えばピアノの「ド」の音を聞いた後で「ソ」の音を聞くと、「今の音はドよりも4音高いのでソだ」と判別することができます。2つの音を聞き比べて、というところが大切なポイントです。「相対」の意味を辞書で調べてみると次のように書かれています。

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