この記事ではパテとテリーヌの違いについてみていきます。どちらもフランスから伝わった伝統料理で、パンやトーストに塗って食べたりフォークとナイフで切り分けて食べたりするのが馴染み深いよな。この2つの違いは作り方の起源にあるぞ。2つに似ているリエットや、混同されやすい理由についてもグルメ好きライターYunaと一緒に解説していきます。

ライター/Yuna

現役ママでグルメライターのYuna。Googleマップで食レポを中心に1000件以上のクチコミ投稿中。この記事では「今すぐ使える雑学」をコンセプトに解説していく。

パテとテリーヌの違いとは?

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パテとテリーヌの違いを一言で表すと、作り方の起源にあります。パテは肉を刻んでペースト状にしたものをパイ生地で包み焼いたもの。一方テリーヌはパテと途中までの工程は同じでも、ペースト状にした食材を型に流し込み焼いたもの。2つの作り方の違いは明らかですが、近年になって作り方に多様化が進みパテとテリーヌの定義が曖昧になったのです。

パイ生地に包んだパテと型で焼くテリーヌ

パテもテリーヌも、見た目が色鮮やかで華やかなイメージがありますよね。家庭でも作ろうと思えば作れますが、詰める肉や脂の割合や火加減などが難しくシェフの力量が試される料理と言われています。

パテは主に豚肉を刻んだりペースト状にしたものをパイ生地などで覆って焼くと完成。テリーヌは、肉に限らず魚や野菜、近頃ではスイーツなどもペースト状かムース状にして型に流し込み焼きます

パテとテリーヌに似ているリエットとは?

パテとテリーヌに似ているリエットについて記述します。リエットは、フランスの保存食としてパンやトーストに塗って食べるのが一般的です。フランス語の豚肉の塊という意味というリエットは、豚肉に塩とラードを加えて柔らかく煮込んだもの。ペースト状であることはパテやテリーヌに近いですが、調理の過程で煮ることが最大の違いです。

パテとテリーヌの起源の違い

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パテとテリーヌの見た目を比べると、どちらも具材を固めて切り分けたものが多くよく似ています。生地に包む手間があるパテより、包まないテリーヌのほうが手軽で広まりやすかったのでしょうか。現在はパテというとテリーヌのことを指す場合が多いです。どちらも古くから続くフランスの伝統的な料理ですが、最近では区別と定義が曖昧になっています。

\次のページで「パテ:パイ生地に包んで焼く」を解説!/

パテ:パイ生地に包んで焼く

パテは、もともとフランス語でパイ生地を表すpateパート)が語源。肉や脂身、内蔵などを細かく刻んだものをパイ生地に包んでオーブンで焼いた料理をパテと呼びました。なぜパイ生地に包む必要があったかというと、中世の頃は旅行のとき食べ物を保存して保護する必要があったから。フランスの各地域で長い年月をかけ、地域特有のパテのレシピが後世に残され現在に至ります。

テリーヌ:型に詰めて焼く

テリーヌは、調理の過程で使われる陶器や金属製のテリーヌ型と呼ばれる容器が語源肉や魚、野菜を刻んでテリーヌ型に詰めて焼くものでした。

現在は長方形、台形の型が一般的ですが、当時は蓋付きの丸い型で、パテと同じく長期的な保存に適した料理だったのです。現在は食材をつなぐゼリーを流した冷製のテリーヌやチョコレートのテリーヌなど、テリーヌ型を使えばなんでもテリーヌと呼びます

パテとテリーヌが似ている理由

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パテとテリーヌが似ている理由は、パイ生地の有無で違いを判別できなくなったからです。現在のフランスでもパテとテリーヌの定義は曖昧。パイ生地に包まないパテが増えただけでなく、瓶に詰められたり、ビニール袋に個包装されたテリーヌがスーパーで販売されていたりと見た目や作り方も多様化しました。

その1.見た目が似ているから

パテやテリーヌといえば四角い見た目、もしくはペースト状にされたものを想像するのではないでしょうか。どちらもフランスの長期保存を目的にした料理のため、見た目が似ているのもうなずけます。最近では肉や魚の具材の代わりにスイーツを使うものもあるものの、味や食感、色など似ている部分が多いです。

その2.作り方が変わってきたから

パテとテリーヌの見た目が近いのは、パテの作り方が変わったからです。もともと、食材をパイ生地で包み焼いたものをパテと呼んでいました。最近はパイ生地以外に野菜やラードで包んだものもパテ練り物やスプレッドもパテと呼びパテの定義が曖昧になっているのです。

テリーヌも、オーブンで焼くだけでなくゼラチンで固めたものもテリーヌと呼ぶため、シェフ以外がパテとテリーヌを見分けるのは難しいでしょう。

その3.食べ方が一緒だから

パテもテリーヌも、ペースト状のものはパンやトーストにつけたり、野菜やサラダと合わせて食べます。ブロック状であればナイフとフォークで一口大のサイズに切り分けて食べるでしょう。冷製や常温の両方があり、見た目や具材も豊富。コース料理の前菜になることも多いパテとテリーヌですが、食べ方にも共通点が多いですね。

パテとテリーヌはフランス伝統の郷土料理

パテとテリーヌは、保存食として生み出されたという経緯に共通点があったり、最近では定義が曖昧になるほど似ていますね。食事の場でパテやテリーヌを目にしたら、パイ生地に包まれているか否か、具材は何を使っているかに着目してみると面白いかもしれません。

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雑学

簡単でわかりやすいパテとテリーヌの違い!起源や似ている理由もグルメ好きライターが詳しく解説!

この記事ではパテとテリーヌの違いについてみていきます。どちらもフランスから伝わった伝統料理で、パンやトーストに塗って食べたりフォークとナイフで切り分けて食べたりするのが馴染み深いよな。この2つの違いは作り方の起源にあるぞ。2つに似ているリエットや、混同されやすい理由についてもグルメ好きライターYunaと一緒に解説していきます。

ライター/Yuna

現役ママでグルメライターのYuna。Googleマップで食レポを中心に1000件以上のクチコミ投稿中。この記事では「今すぐ使える雑学」をコンセプトに解説していく。

パテとテリーヌの違いとは?

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パテとテリーヌの違いを一言で表すと、作り方の起源にあります。パテは肉を刻んでペースト状にしたものをパイ生地で包み焼いたもの。一方テリーヌはパテと途中までの工程は同じでも、ペースト状にした食材を型に流し込み焼いたもの。2つの作り方の違いは明らかですが、近年になって作り方に多様化が進みパテとテリーヌの定義が曖昧になったのです。

パイ生地に包んだパテと型で焼くテリーヌ

パテもテリーヌも、見た目が色鮮やかで華やかなイメージがありますよね。家庭でも作ろうと思えば作れますが、詰める肉や脂の割合や火加減などが難しくシェフの力量が試される料理と言われています。

パテは主に豚肉を刻んだりペースト状にしたものをパイ生地などで覆って焼くと完成。テリーヌは、肉に限らず魚や野菜、近頃ではスイーツなどもペースト状かムース状にして型に流し込み焼きます

パテとテリーヌに似ているリエットとは?

パテとテリーヌに似ているリエットについて記述します。リエットは、フランスの保存食としてパンやトーストに塗って食べるのが一般的です。フランス語の豚肉の塊という意味というリエットは、豚肉に塩とラードを加えて柔らかく煮込んだもの。ペースト状であることはパテやテリーヌに近いですが、調理の過程で煮ることが最大の違いです。

パテとテリーヌの起源の違い

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パテとテリーヌの見た目を比べると、どちらも具材を固めて切り分けたものが多くよく似ています。生地に包む手間があるパテより、包まないテリーヌのほうが手軽で広まりやすかったのでしょうか。現在はパテというとテリーヌのことを指す場合が多いです。どちらも古くから続くフランスの伝統的な料理ですが、最近では区別と定義が曖昧になっています。

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