この記事では、「ハムスター」と「ネズミ」の違いについてみていきます。両方とも同じ齧歯類の仲間ということは共通しているが、それぞれの生体はどのように違うのでしょうか。ハムスターとネズミの異なるポイントと共通しているポイントをハムスター大好きライターりんと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/りん

保育士や塾講師、カフェ店員など様々な職を経て現在ライターとして活動している。ハムスターを飼育していた経験を活かし、ハムスターとネズミの違いについてわかりやすく解説していく。

ハムスターとネズミは何が違うの?

ペットとして親しまれているハムスターと害獣扱いのネズミ。同じ齧歯類の仲間なのにどうしてここまで扱いに差があるのでしょうか。ハムスターもネズミも同じネズミ目に属し、どちらも似たところがある生き物ですが、違うところもたくさんあります。どのようなところが違うのか順番に見ていきましょう。

1.身体的な特徴

ハムスターとネズミはまず見た目が異なるところがいくつかあります。まずは身体の形です。ハムスターの身体は丸っこい形をしており、ネズミは細長い形をしています。

しっぽの長さも違いがあるのです。ハムスターのしっぽは短くて丸く、ネズミのしっぽは長細い特徴があります。これは、それぞれが生活する場所の違いにより進化したと言われているのです。

高いところへよく行き来するネズミはその長いしっぽで上手くバランスをとりながらあちこち動き回ります。一方ハムスターは地面を掘りその中で生活することが多いため、長いしっぽは必要ありません。そういった生活の場の違いから生きるために必要なものは進化し、必要のないものは退化していったのでしょう。

2.毛色や長さ

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毛の長さや色も全く異なります。ハムスターには短毛長毛などいろいろな種類がいますが、比較的ふさふさとした毛が生えているのです。カラーバリエーションも豊富で、茶色や白、グレー、オレンジ、アプリコット、ブラックなどさまざまな色の品種があります。

ネズミは基本的に短毛で、色も灰色や黒、茶色など比較的暗めの色が多いです。これは生き抜くために外敵に見つかりにくいように暗めの色をしていると言われています。

\次のページで「3.ほお袋の有無」を解説!/

3.ほお袋の有無

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ハムスターにはほお袋があり、ネズミにはほお袋がありません。ハムスターのほお袋がパンパンになるまでエサを詰め込む姿は想像しやすいかと思います。可愛らしいですよね。

ほお袋の有無もハムスターとネズミの生活する場の違いから変化していったと考えられます。野生のハムスターが生息しているのは乾燥地帯の厳しい環境です。日中と夜間の寒暖差が激しいため、ハムスターは巣穴を掘って安定した気温の地下で生活するようになりました。エサを調達するには安全な巣穴から出なければなりません。厳しい自然環境や外敵と接する機会を極力減らすために1回でできる限りたくさんの量のエサを運べるようほお袋が発達しました。

4.生活スタイル

ハムスターは縄張り意識がとても強く、基本的に単独で生活しています。家で飼育する際も単独飼育が推奨されており、複数のハムスターを同じケージに入れると喧嘩をしたり、ひどい場合には相手を殺してしまうこともあるのです。反対に、ネズミは群れで生活しています。

また、ハムスターは現在ほとんどの生体がペット用として清潔な環境下で飼育されていますが、ネズミは屋根裏や下水構、ビルや路地などいろいろなところに生息しており、どこでも入り込むので不潔で病原体も持ち運ぶ可能性があるのです。これがネズミが害獣として嫌がられる大きな原因の一つでしょう。

ハムスターとネズミの共通点は?

ここまでハムスターとネズミの違いについて解説してきましたが、共通している部分もあります。どのようなところが同じなのか順番に見ていきましょう。

1.分類

ハムスターはキヌゲネズミ科ネズミ目に属しており、ネズミは哺乳類ネズミ目の総称です。どちらも生物学の分類としてはネズミ目となっています。

2.雑食

ハムスターもネズミもどちらも雑食性の生き物です。ハムスターはキャベツやブロッコリーなどの野菜はもちろん、穀物も食べますし、チーズなど動物性タンパク質も好みます。ネズミも穀物や種子類はもちろんのこと、人間の残飯やペットフードなども食べてしまうのです。

\次のページで「3.強い繁殖力」を解説!/

3.強い繁殖力

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ハムスターは生後3ヶ月から繁殖が可能です。妊娠してから3週間ほどで子どもが産まれます。1回の出産で産まれる子どもは4〜10匹。前述通り縄張り意識が強い生き物なので、繁殖を考える際は計画的に行いましょう。繁殖力が強いためすごい早さで子どもが増えていったり、喧嘩や殺し合いをしてしまうことを防ぐ必要があります。

ネズミもハムスターと同じく生後3ヶ月ごろから繁殖が可能です。妊娠してから3週間ほどで子どもが産まれます。1回の出産で産まれる子ども6〜9匹。ねずみ算という言葉があるように、短時間でたくさんの子どもを産み、その子どもが3ヶ月したら次の子をそれぞれ産んでいくのですごい勢いで増えていきます。

4.夜行性

ハムスターもネズミも夜行性の生き物です。そのため視力はあまり良くなく、色の識別も得意ではありません。その代わりに聴覚や嗅覚がとても発達しています。

ハムスターとネズミは身体的特徴や生活スタイルが異なる

ハムスターとネズミは似た生き物ですが、それぞれの生息環境により、より適した身体へと進化しています。特にしっぽやほお袋の違いは生息環境に適した進化としてとてもわかりやすい例でしょう。けれど生物の分類としては同じネズミ目に属しており、共通する部分も多くあるのです。

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雑学

3分で簡単にわかる!ハムスターとネズミの違いとは?ハムスター大好きライターが詳しく解説

この記事では、「ハムスター」と「ネズミ」の違いについてみていきます。両方とも同じ齧歯類の仲間ということは共通しているが、それぞれの生体はどのように違うのでしょうか。ハムスターとネズミの異なるポイントと共通しているポイントをハムスター大好きライターりんと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/りん

保育士や塾講師、カフェ店員など様々な職を経て現在ライターとして活動している。ハムスターを飼育していた経験を活かし、ハムスターとネズミの違いについてわかりやすく解説していく。

ハムスターとネズミは何が違うの?

ペットとして親しまれているハムスターと害獣扱いのネズミ。同じ齧歯類の仲間なのにどうしてここまで扱いに差があるのでしょうか。ハムスターもネズミも同じネズミ目に属し、どちらも似たところがある生き物ですが、違うところもたくさんあります。どのようなところが違うのか順番に見ていきましょう。

1.身体的な特徴

ハムスターとネズミはまず見た目が異なるところがいくつかあります。まずは身体の形です。ハムスターの身体は丸っこい形をしており、ネズミは細長い形をしています。

しっぽの長さも違いがあるのです。ハムスターのしっぽは短くて丸く、ネズミのしっぽは長細い特徴があります。これは、それぞれが生活する場所の違いにより進化したと言われているのです。

高いところへよく行き来するネズミはその長いしっぽで上手くバランスをとりながらあちこち動き回ります。一方ハムスターは地面を掘りその中で生活することが多いため、長いしっぽは必要ありません。そういった生活の場の違いから生きるために必要なものは進化し、必要のないものは退化していったのでしょう。

2.毛色や長さ

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毛の長さや色も全く異なります。ハムスターには短毛長毛などいろいろな種類がいますが、比較的ふさふさとした毛が生えているのです。カラーバリエーションも豊富で、茶色や白、グレー、オレンジ、アプリコット、ブラックなどさまざまな色の品種があります。

ネズミは基本的に短毛で、色も灰色や黒、茶色など比較的暗めの色が多いです。これは生き抜くために外敵に見つかりにくいように暗めの色をしていると言われています。

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