この記事では、「流産」と「死産」の違いについてみていきます。それぞれ赤ちゃんが産まれる前に亡くなってしまうことを意味しているが、どのように使い分けるのでしょうか。また、流産は自然流産と人工流産に分けることができ、自然流産はそこからさらにいろいろな種類に分けることができるようです。その違いについても元保育士ライターりんと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/りん

保育士や塾講師、カフェ店員など様々な職を経て現在ライターとして活動している。保育士として働いた経験を活かし、流産と死産の違いについてわかりやすく解説していく。

流産と死産って何が違うの?

「流産」と「死産」は両方赤ちゃんが生まれる前に亡くなるという点では同じですが、それぞれその時の赤ちゃんの状況によって使い分けられています。どのような違いがあるのか順番に見ていきましょう。

流産:妊娠22週未満

image by iStockphoto

流産とは妊娠22週未満(6ヶ月未満)で赤ちゃんが亡くなってしまった場合に使われます。法律の定義としては妊娠12週未満(4ヶ月未満)で赤ちゃんが亡くなること、と定められているようです。

流産の多くの場合、初期流産といって妊娠5〜6週で赤ちゃんが亡くなり、原因は赤ちゃんの染色体異常の確率が高くなっています。この時、母親がどのように過ごしていたのか、生活の仕方はあまり関係ないとされているのです。

流産には2つの種類があり、自然流産と人工流産に分けることができます。自然流産とは自然に流産してしまうこと、人工流産とは人工的に流産を促して流産を起こすことをいい、中絶という言い方もされていますね。

死産:妊娠22週以降

死産とは妊娠22週以降(6ヶ月以降)で赤ちゃんが亡くなってしまった場合に使われます。法律の定義としては、妊娠12週以降(4ヶ月以降)に赤ちゃんが亡くなること、と定められているようです。

流産と違い、死産は死産届の提出や社会保険の手続きなど役所の手続きがいろいろとあるため注意が必要となります。身体的にも精神的にも辛い状況かと思いますが、手続きの期限も決まっているため可能ならば周りのサポートを受けながら必ず手続きを行いましょう。

\次のページで「自然流産の種類って?」を解説!/

自然流産の種類って?

自然流産は妊娠した女性の10〜15%に起こると言われています。自然流産の約80%が妊娠12週未満で起こり、女性の年齢が上がるとその確率も比例して高くなるのです。自然流産は3つの種類に分けることができます。どのようなものがあるのか順番に見ていきましょう。

1.稽留(けいりゅう)流産

image by iStockphoto

稽留(けいりゅう)流産とは、赤ちゃんの成長や心拍が止まったことを確認され、妊娠が終了しても出血や腹痛、子宮内容物の排出が起こらない流産のことです。稽留(けいりゅう)とは「とどまること、とどこおること」という意味で、簡単にいうと亡くなった赤ちゃんがお腹の中に留まっている状態の流産を意味します。出血や腹痛など流産の兆候がないため、定期検診など病院での検査で判明することが多いです。

稽留(けいりゅう)流産の場合、子宮内容物が自然と排出されるのを待つか手術によって子宮内容物を排出します。

2.進行流産

進行流産とは、子宮内容物が排出される流産のことです。この時、出血や腹痛も起こります。子宮内容物が全て子宮の外に出されるか、それとも一部が子宮の中に残るのかによって呼び方が異なり、全て子宮の外に出される方を「完全流産」一部が子宮の中に残る方を「不完全流産」と呼ぶのです。

不完全流産は子宮内に残った内容物が細菌感染を起こす可能性があります。そうなってしまう前に治療を行わなければ母体死亡の可能性もあるので注意しましょう。

3.習慣流産

image by iStockphoto

習慣流産とは、自然流産を3回以上繰り返す、つまり自然流産が習慣化してしまっている時に使われます。妊娠を継続できない原因は子宮奇形や内分泌異常、染色体異常など何かしらあると考えられ、治療を受けることで正常な妊娠につながることもありますが、原因不明のケースも多いです。

\次のページで「流産と死産は妊娠が終了してしまった週によって分けられる」を解説!/

流産と死産は妊娠が終了してしまった週によって分けられる

流産は医学的には妊娠22週未満(法律的には妊娠12週未満)、死産は医学的には妊娠22週以降(法律的には妊娠12週以降)で、赤ちゃんが亡くなってしまうことをそれぞれ表します。

赤ちゃんが亡くなってしまうことを意味する言葉でしたが、そうなってしまうまでにいろいろな状況、理由があったことでしょう。最後になりますが、流産も死産もどんなに気をつけていても起こってしまうことはあります。どうかあまり責めないでくださいね。

" /> 3分で簡単にわかる!流産と死産の違いとは?自然流産の種類も元保育士ライターが詳しく解説 – Study-Z
雑学

3分で簡単にわかる!流産と死産の違いとは?自然流産の種類も元保育士ライターが詳しく解説

この記事では、「流産」と「死産」の違いについてみていきます。それぞれ赤ちゃんが産まれる前に亡くなってしまうことを意味しているが、どのように使い分けるのでしょうか。また、流産は自然流産と人工流産に分けることができ、自然流産はそこからさらにいろいろな種類に分けることができるようです。その違いについても元保育士ライターりんと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/りん

保育士や塾講師、カフェ店員など様々な職を経て現在ライターとして活動している。保育士として働いた経験を活かし、流産と死産の違いについてわかりやすく解説していく。

流産と死産って何が違うの?

「流産」と「死産」は両方赤ちゃんが生まれる前に亡くなるという点では同じですが、それぞれその時の赤ちゃんの状況によって使い分けられています。どのような違いがあるのか順番に見ていきましょう。

流産:妊娠22週未満

image by iStockphoto

流産とは妊娠22週未満(6ヶ月未満)で赤ちゃんが亡くなってしまった場合に使われます。法律の定義としては妊娠12週未満(4ヶ月未満)で赤ちゃんが亡くなること、と定められているようです。

流産の多くの場合、初期流産といって妊娠5〜6週で赤ちゃんが亡くなり、原因は赤ちゃんの染色体異常の確率が高くなっています。この時、母親がどのように過ごしていたのか、生活の仕方はあまり関係ないとされているのです。

流産には2つの種類があり、自然流産と人工流産に分けることができます。自然流産とは自然に流産してしまうこと、人工流産とは人工的に流産を促して流産を起こすことをいい、中絶という言い方もされていますね。

死産:妊娠22週以降

死産とは妊娠22週以降(6ヶ月以降)で赤ちゃんが亡くなってしまった場合に使われます。法律の定義としては、妊娠12週以降(4ヶ月以降)に赤ちゃんが亡くなること、と定められているようです。

流産と違い、死産は死産届の提出や社会保険の手続きなど役所の手続きがいろいろとあるため注意が必要となります。身体的にも精神的にも辛い状況かと思いますが、手続きの期限も決まっているため可能ならば周りのサポートを受けながら必ず手続きを行いましょう。

\次のページで「自然流産の種類って?」を解説!/

次のページを読む
1 2 3
Share: