
3分でわかる「はんてん」と「ちゃんちゃんこ」の違い!「どてら」「はっぴ」「はおり」の違いも語学系主婦ライターがわかりやすく解説

ライター/小島 ヨウ
ドイツ語学科卒、英語劇や市民劇団に所属した語学系おばさんライター。漢字や言葉の使い方に興味あり。わかりやすくをモットーに深ぼり解説する。
「はんてん」と「ちゃんちゃんこ」の違い

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イメージは女の子は朱色で男の子は紺色、かすりや格子の柄で綿が入った防寒具。そでがあるものないもの、身頃を合わせる否かで名称が違うのですよ。何が「はんてん」で何が「ちゃんちゃんこ」なのか。ひとつずつ確認していきましょう。
「はんてん」:そであり・かけ襟・腰丈の上着
「はんてん」は漢字で「半纏」または「袢纏」と書きます。江戸時代、庶民が着物の上にはおったもので、そでが五分丈から「半丁(はんてん)」といわれました。脇にマチ部分がなく、表地と裏地の「袷(あわせ)」、えりを折り返さない、腰丈のものです。
あわせに綿が入ったものが「綿入れはんてん」、胸で結ぶ紐がついている場合が多いですね。また、はおるだけ、また腰帯で結ぶ薄手のタイプは商人・大工や植木屋など職人の仕事着としておなじみ。屋号や家紋を白抜きで入れたもので「印半纏(しるしばんてん)」といいます。
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「ちゃんちゃんこ」:そでなしの羽織
「ちゃんちゃんこ」はそでがないので、着脱が楽、また家事や作業がしやすい特性があります。名称は、江戸時代、チャンチャンとカネを叩いて飴を売っていた清国人の服装由来のようです。
還暦に赤いちゃんちゃんこを着るのはなぜ?
60歳は還暦といわれますが、そもそも「還暦」とは何でしょう。暦は「子丑寅……」の十二支に「甲乙丙……」の十干を組み合わせた60種で構成されているため、数え年61年目にようやく生まれた年の組み合わせになります。赤は魔よけの色で、昔は赤い産着を使っていたようです。そこから、生まれた年(赤子)に戻る「還暦」に赤いちゃんちゃんこがお祝いのアイテムになりました。
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