この記事では「印鑑」と「はんこ」の違いを見ていきます。みんな「印鑑」と「はんこ」は同じだと思っていないか?確かにおれたちの日常生活では「印鑑」も「はんこ」も同じように扱われているが、実は全くの別物なんです。これからその違いや実印・銀行印などについても元塾講師のyêuthuquáと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/yêuthuquá

海外在住。現在の仕事を始める前は教育関係の仕事に従事。国内外を問わず身につけた知識や経験をもとにわかりやすくお届けする。

「印鑑」と「はんこ」の違い

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皆さんは「印鑑」と「はんこ」が実は別物だとご存じでしたか。「はんこ」の正式な言い方が「印鑑」だと勘違いしている方も多いのではないでしょうか。日常生活において私たちを含め「印鑑」=「はんこ」として扱っているケースが多く見られますし、「印鑑をお持ちください」と言われたことがある方も多いはずです。

しかし、実際には「印鑑」と「はんこ」は違うものを指しています。まずは、その違いについて見ていきましょう。

「印鑑」:役所などに登録された印影

「印鑑」を「はんこ」と同じものだと認識している人は少なくありませんが、「印鑑」とは役所や銀行などで実印や銀行印として登録された印影のことなのです。印影とは判子を押したときの朱肉の跡のことですが、その中でも役所などで登録されているものを指して「印鑑」と呼びます。印鑑登録という言葉があるのでわかりやすいのではないでしょうか。

ですから、「ここに印鑑を押してください」というのは実は間違った使い方となります。朱肉の跡を押すことはできませんからね。正しくは後述する「はんこ」を使って「ここにはんこを押してください」となります。

「はんこ」:円柱状(角柱状)の印章

一方「はんこ」はおそらく皆さんが大事に保管している木や石、角、象牙などで作られた円柱状・角柱状のものそのもののことです。実印や銀行印などは大切に保管している方も多いのではないでしょうか。

皆さんがよく目にする「判子」は当て字で「版行・板行(はんこう)」が転じて「はんこ」となりました。正式には「印章」と呼んでいますが、一般には「はんこ」ということが多いようです。

「実印」「銀行印」「認印」の違い

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皆さんが生活していく中で、「実印」「銀行印」「認印」の3種類のはんこ(印章)を耳にしたことはありますよね。次に、この3種類の違いが何なのかを見ていきましょう。

\次のページで「「実印」:役所に登録」を解説!/

「実印」:役所に登録

「実印」は住民登録をしている自治体で印鑑登録をすることで法的に効力があるはんこです。実印は家や車の購入などの大事な場面で使用することが多く、さらに頻繁に作り変えるものでもありません。そのため、偽造されにくい書体が使われていることが多く、耐久性の高い印材が使わることが多いのが実印の特徴です。

名前はフルネームが彫られ、サイズは直径13.5~15ミリメートルのものが多く見られます。

「銀行印」:金融機関に届出

「銀行印」は金融機関で口座を開設するときに必要となるはんこです。一般的には実印よりやや小さく(直径12~13.5ミリメートル)、苗字のみが彫られているものが多く見られます。実印同様、偽造されにくい書体が使われることが多いのが特徴です。実印と併せて大切なはんこ(資産管理のためのはんこ)ですので後述の認印とは別に保管して安全性を確保しておくのがよいでしょう。

「認印」:普段使いのはんこ

「認印」は宅配便や回覧板の受け取りのときに使われる普段使いのはんこで、銀行印よりもやや小さいサイズのものです。サイズは10.5~12ミリメートルのものが多く使われています。実印、銀行印に比べ使用頻度が高いため、いろいろな人の目に留まるのが認印の特徴と言えるでしょう。

「印鑑」「はんこ」にまつわる言葉

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最後に「印鑑」「はんこ」にまつわる言葉をいくつか見ていきましょう。

\次のページで「「シャチハタ」:インク付きはんこ」を解説!/

「シャチハタ」:インク付きはんこ

認印の代わりによく使われるものとして「シャチハタ」というのがあるのはご存じですか。実はこの「シャチハタ」は製品名ではなく、シャチハタ株式会社という印章会社の社名で、この会社が開発したインク浸透印(朱肉を必要としないインク付きのはんこ)が広く使われているため、このタイプのはんこを「シャチハタ」と呼んでいます

ちなみに、認印が必要な場面で「シャチハタ不可」というのを目にしたことがありませんか。なぜシャチハタが使えないかといいますと、シャチハタは大量生産されている上、ゴム製の印面なので摩耗により印影が変わってしまうことがあるからなのです。

「押印」と「捺印」

「はんこ」とかかわりの深い言葉で「押印(おういん)」「捺印(なついん)」という言葉あります。どちらも「印を押す(捺す)」ということではんこを押すという意味です。「ここに署名押印(記名捺印)願います」のような使われ方をしますね。

「印鑑」と「はんこ」は本当は別物

「印鑑」=「はんこ」と思っている人は少なくないでしょう。しかし実は別物です。多くの人が持っている円柱状(会社などで角柱状)の名前が彫られているものそのものである「はんこ」を押して役所などに登録された印影を「印鑑」と言います。しかし、皆さんが勘違いするのも当然で、日常において「印鑑」と「はんこ」は区別なく使われているケースがほとんどです。また、「はんこ」には用途によって「実印」「銀行印」「認印」があり使い分けられています。この機会に「印鑑」と「はんこ」の使い分けを覚えてもらえるとうれしいですね。

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簡単で分かりやすい「印鑑」と「はんこ」の違い!シャチハタ・実印との違いも元塾講師が詳しく解説!

この記事では「印鑑」と「はんこ」の違いを見ていきます。みんな「印鑑」と「はんこ」は同じだと思っていないか?確かにおれたちの日常生活では「印鑑」も「はんこ」も同じように扱われているが、実は全くの別物なんです。これからその違いや実印・銀行印などについても元塾講師のyêuthuquáと一緒に詳しく解説していきます。

ライター/yêuthuquá

海外在住。現在の仕事を始める前は教育関係の仕事に従事。国内外を問わず身につけた知識や経験をもとにわかりやすくお届けする。

「印鑑」と「はんこ」の違い

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皆さんは「印鑑」と「はんこ」が実は別物だとご存じでしたか。「はんこ」の正式な言い方が「印鑑」だと勘違いしている方も多いのではないでしょうか。日常生活において私たちを含め「印鑑」=「はんこ」として扱っているケースが多く見られますし、「印鑑をお持ちください」と言われたことがある方も多いはずです。

しかし、実際には「印鑑」と「はんこ」は違うものを指しています。まずは、その違いについて見ていきましょう。

「印鑑」:役所などに登録された印影

「印鑑」を「はんこ」と同じものだと認識している人は少なくありませんが、「印鑑」とは役所や銀行などで実印や銀行印として登録された印影のことなのです。印影とは判子を押したときの朱肉の跡のことですが、その中でも役所などで登録されているものを指して「印鑑」と呼びます。印鑑登録という言葉があるのでわかりやすいのではないでしょうか。

ですから、「ここに印鑑を押してください」というのは実は間違った使い方となります。朱肉の跡を押すことはできませんからね。正しくは後述する「はんこ」を使って「ここにはんこを押してください」となります。

「はんこ」:円柱状(角柱状)の印章

一方「はんこ」はおそらく皆さんが大事に保管している木や石、角、象牙などで作られた円柱状・角柱状のものそのもののことです。実印や銀行印などは大切に保管している方も多いのではないでしょうか。

皆さんがよく目にする「判子」は当て字で「版行・板行(はんこう)」が転じて「はんこ」となりました。正式には「印章」と呼んでいますが、一般には「はんこ」ということが多いようです。

「実印」「銀行印」「認印」の違い

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皆さんが生活していく中で、「実印」「銀行印」「認印」の3種類のはんこ(印章)を耳にしたことはありますよね。次に、この3種類の違いが何なのかを見ていきましょう。

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