3分で簡単にわかる!カンテラとランタンの違いとは?ランプとの違いや歴史・語源も読書家ライターがわかりやすく解説!
ライター/ハヤカワ
学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。
カンテラとランタンの違いとは?
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カンテラとランタンはどちらも照明器具の一種ですが、実はそれぞれ細かい特徴の違いがあります。この機会にそれぞれの特徴について、しっかりと確認しておきましょう。
その1.カンテラとは?
「カンテラ」は主に明治時代頃、ランプの普及以前に労働現場などで用いられていた携行用の石油灯火具を指す言葉です。基本的に手提げ用のものを指すことが多く、工場・炭鉱・駅などで用いられるものですね。語源はオランダ語で蝋燭や燭台のことを表す「Kandelaar」や、提灯または灯台を意味するポルトガル語の「candeia」だとされています。
またカンテラは明治時代頃に使われていた石油灯火具を指す以外に、江戸時代頃に南蛮文物として渡来した、金属製あるいは陶製の土瓶の灯火具のことを指すこともあり注意が必要です。古い書籍等におけるカンテラは、この形式の灯火具のことを指している場合があります。こちらも注意して覚えておきましょう。
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その2.ランタンとは?
「ランタン」はランプの一種で、手に提げたり持ち運ぶことができるランプのことを指す言葉です。手提げ用・持ち運び用のランプを指す言葉となっており、光源として用いるものはロウソク・ガス・オイル・電気など様々となっています。持ち運びすることができるランプというポイントに注意して覚えておきましょう。
日本語のランタンは英語の「Lantern」を語源としています。四方にガラスを入れた角形形状のものが多く、明治時代頃のカンテラと同じような見た目です。現在の日本ではカンテラ・ランタンは基本的に同じものを指すことが多く、語源は違うものの、ほとんど同義として扱われています。
カンテラ・ランタンとランプとの違いについて
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カンテラ・ランタンとよく似た言葉にランプがあります。ランプはカンテラ・ランタンと同じく電気・油脂・ガスなどによる光源を、笠やホヤといった保護装置で覆った照明器具です。海外ではランプは固定式のもの、ランタンは持ち運べるものを指すといった形で分類されています。
一方日本の現在のキャンプ用品においては、ランタンとランプの使い分けは曖昧となっており、構造などに多少違いがある程度です。石油ランプが日本に渡来したのは、1860年、蘭方医の林洞海(はやしどうかい)が渡来した友人から譲り受けたものが最初だといいます。こちらも覚えておきましょう。近年では光源にLEDを使用したランタン・ランプなども登場しています。
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